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減法を加法に直して計算

Kr社
「正の数・負の数の減法」正の数・負の数をひくには、符号を変えた数をたせばよい。
T社
「正負の数の減法」正の数、負の数をひくことは、その数の符号を変えて加えることと同じである。
G社
「重要」正の数、負の数の減法は、ひく数の符号を変えて加える。
「どんなことがわかったかな」正の数、負の数の減法は、ひく数の符号を変えて加法に直して計算できます。
S社
「まとめ 正の数、負の数の減法」ある数をひくことは、ひく数の符号を変えた数をたすことと同じである。
D社
「減法の規則」ある数から正の数または負の数をひくには、ひく数の符号を変えて加えればよい。
Ky社
「正の数、負の数の減法」減法は、ひく数の符号を変えて、加法に直してから計算する。
N社
「正の数、負の数の減法」ある数をひくことは、その数の符号を変えた数をたすことと同じである。

 ここで気になったのは、G社とKy社の「加法を減法に直す(なおす)」という表現である。実は、各教科書とも、説明や問題提示において、この表現を使っている。

Kr社
正の数をひく計算は、
(+9)-(+3)=(+9)+(-3)
(-5)-(+7)=(-5)+(-7)
のように、負の数をたす計算になおすことができます。
負の数をひく計算(-5)-(-7)が、正の数をたす計算(-5)+(+7)になおせることを説明しましょう。
欄外 正の数をひく計算は負の数をたす計算に、負の数をひく計算は正の数をたす計算にそれぞれなおすことができるので、減法の計算を加法の計算とみることができる。
欄外 減法を加法になおすと、どんなよさがあるかな。
T社
例示・問題の前に「正負の数の減法を加法になおして計算しよう。」
加法だけの式になおすと
加法だけの式になおしてから
G社
問題文「次の減法を、加法に直して計算しなさい。」
まとめ 正の数、負の数の減法は、ひく数の符号を変えて加法に直して計算できます。
吹き出し 減法と同じように、加法になおせばいいのかな。
加法と減法の混じった式は、右のように、加法だけの式に直すことができます。
次の式を加法だけの式に直しなさい。
次の式を加法だけの式に直してから
まとめ 加法と減法の混じった計算も、減法を加法に直して、項を並べた形の式に直せば計算できます。
S社
正の数をひく計算は、ひく数の符号を変えてたし算になおすことができる。負の数をひく計算は、ひく数の符号を変えてたし算になおすことができる。
次の減法を、加法になおして計算しましょう。
5-9を+5から+9をひく計算とみて、それを加法になおしているね。
これを加法だけの式になおすと
D社
正の数をひく計算は、右のようにひく数の符号を変えて、加法になおすことができます。
次のひき算を加法になおして計算しなさい。
負の数をひく計算は、右のようにひく数の符号を変えて、加法になおすことができます。
次の減法を加法になおして計算しなさい。
加法だけの式になおす
Ky社
ひき算(+5)-(+2)は、加法(+5)+(-2)に直すことができるから、・・・
(-5)-(+2)を加法の式に直し、計算しなさい。
ひき算(+5)-(-2)は、加法(+5)+(+2)に直すことができるから、・・・
(-5)-(-2)を加法の式に直し、計算しなさい。
まとめ 減法は、ひく数の符号を変えて、加法に直してから計算する。
加法だけの式に直し
N社
問題文「次の減法を加法になおして計算しなさい。」
問題文「次の減法を加法になおして計算しなさい。」
吹き出し「加法(+3)+(+5)になおすことができるんだね。」
(-6)-(+2)を(-6)+(-2)になおすことができる理由を、同じように説明してみましょう。
加法だけの式に直す
加法だけの式に直してから計算しましょう。

 減法はダメで、加法がよい、ということなのか。辞書で「直す」をひいてみよう。

なおす【直す】
1.もとの良好な状態に戻す。
2.良好な状態に改める。
 ㋐好ましいようすに整える。 ㋑適切なものに改める。正す。 ㋒より上位の位置に移し据える。
3.別の状態に変える。
 ㋐対応するものと置き換える。㋑別様のものに整えかえる。
4.(略。能・浄瑠璃・歌舞伎用語)
5.(動詞の連用形に付いて)もっとよくなるように、改めてもう一度する意を表す。
goo国語辞書、デジタル大辞泉(小学館))

 3の用法、特に㋐の用法、と解釈して、必ずしもダメな状態だからあらためなければならない、というわけでもないのかも知れない。G社・Ky社以外が「なおす」と平仮名に開いているのも、そういうニュアンスなのかもしれない。
 しかし「なおす」という表現は、どうしても2の㋐㋑の好ましいものにあらためる感じは受け取ってしまう。

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