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【大槌町地域おこし協力隊|川原田】活動報告_2022年11月

寒いですね。。。朝は車のフロントガラスにびっしりと霜が降りるようになりました。皆さんも体調にはお気をつけて。。
写真は伊藤将太さんのReファーム農園で採れたホウレンソウ🥬、MOMIJIのジビエツアーでもらった鹿肉🦌、そして吉里吉里国のニワトリから採れた卵🥚をぶち込んだ、大槌ローカルオーガニックチキンラーメン🍜です。

活動報告1.『シナジェティクス・ワークショップ』に参加

●イベント名:
●日時:11月1日(火)13:00~18:30
●場所:品川区立五反田文化センター
●内容:基調講演(甲野善紀、藤田一昭、小野裕子、石坂昌也、養老孟司ら登壇)
●参加人数:約50名
●所感
五反田文化センターにて開催された『第4回1000年ブランドまつり』を聴講しに参加致しました(最近おまつり続きですね😂)。
一般社団法人ビーイング・バリューというブランド構築や経営コンサルティングを手掛けられている団体が主催です。

https://www.being-value.org/brand1000-2022fes?fbclid=IwAR2SFpx5_2v8b_gvG4h4e9gx7KGatVI0OX_Qo18o8fbmyGimPEqa54GKYaQ


今回登壇された講師陣が豪華で、武術研究家・甲野善紀氏、ブランドデザイナー・石坂昌也氏、そして東大名誉教授であり解剖学者・養老孟司氏の3名の基調講演でした。

もともと私は甲野善紀先生のファンであり、
中学生のときにTVで甲野先生が武術的な技法を実演されているのを見てから非常に心を惹かれ、10年以上時を経て甲野先生の講習会に初めて参加しました。それ以来、私が関西に移り住んでからも度々講座や講習会でお世話になりました。

そして、私が関西を離れる直前に、甲野先生の講座を私が世話人となって神戸で講座を開く機会を得るなど、とても懇意にしていただいていました。

神戸で甲野善紀先生をお招きし、講座を主催しました。


また、地域おこし協力隊として、またそれ以降に生計を立てるとしても、このような経営やブランドに関する情報は有益になるだろうと思い、参加しました。
以下、各講演で得られた所感をまとめます。(講師陣は敬称略)

●基調講演①「身体を信頼するチカラ」(甲野善紀)<曹洞宗僧侶・藤田一昭と理事・小野裕子との鼎談>
甲野先生は20代の頃、禅に関する書物を沢山読み込まれており、『無門関』に書かれている「本当に修行を積めば因果の法則から逃れられるのか?逃れられないのか?」という問いを、体感レベルで理解したい、と思い、武術の道を切り拓いていかれたとのことでした。
その武術の探究の中で気づかれたのは、「基礎・基本から取り組むという考え自体が良くない」ということでした。そうではなく、自発的にやりたいと思う気持ちと、自分で基礎・基本そのものを作ることが大事だと述べられました。
また、身体に現れる「違和感」に忠実になることも、上達・成長していく上で必要だと。
人はゼロをプラスにすることよりも、マイナスをゼロに戻す方が遥かに強い志向性があるとのことでした。すなわち物事の学び方は「飢え(マイナス)」から始まるのだと。
藤田和尚より、「身体は我々が意識せずとも膨大な働きをしていますから、その身体を信頼せざるを得ません。また、身体を信頼する前に、何でもかんでも自身の身体を操作しようとする我々の行いを反省するべきですね。」という言葉で締めくくられました。
●基調講演②「自分らしさを経営する」(石坂昌也)
上海やシンガポールでブランドデザイナー、クリエイティブディレクターなどで活躍された石坂さんは、近年日本においてもブランドに関するコンサル業やセミナーが流行っているのを感じるとのことでした。
石坂さんは、ブランドとは『らしさ』である、と定義されました。
数多くの日系企業が海外進出しては撤退していく現状を目の当たりにしており、その原因はブランド力、「連想」のパワーが足りないからだと分析されました。
実は経営というのは、お金・数値・機能・給料・データというものを顧客も労働者もそこまで重要視しておらず、大事なのは「世界観」を提供できるかどうかだと述べられました。
石坂さんが、勉強も苦手で経済的にも恵まれていなかった自分がここに登壇できたのは、おそらく『好き』に対して野生的に向かえられたからだと。日本人が全く住んでいない上海の中心街に飛び込み、自分の中にある『好き』なものを見つけられたから、業績を積むことができたとのことでした。
●基調講演③「今こそ野生を取り戻せ」(養老孟司)
ある地震学者は、2038年に南海トラフ地震が起こるという推測を立てられているとのこと。そのことについて日本はきちんと考えていかなければならない。養老先生は言われました。「関東大震災で多数死傷者を目の当たりにした官僚・軍部たちは、おそらく覚悟したのだと思います。これだけの人が亡くなったのだから、戦争で多少の犠牲も厭わない、と。」だから、望むと望まざるとに関わらず、天災が起きれば日本人はこれまでの「日常」を変えざるを得ないだろうと。
SDGsというスローガンが叫ばれているが、それはつまり、人間にとって大事なものは「日常」であり、ただしこの「日常」そのものが「日常」を壊し、維持できなくなることへの警鐘なのだと言われました。
環境問題は深刻な状況になっている。そういうと皆地球温暖化のことを言うが、虫好きな私にとってはもっと深刻なことが起きている。それは、この30年で世界的に虫が8、9割減少してしまったことだ、と。これは温暖化や農薬が原因とも言われているがよく分かっていないとのこと。自然保護区でさえも生息数が大幅に減少している。
『唯脳論』や『バカの壁』などで散々述べていたことだが、今や世界人口の8割は都市部に住んでおり、それだけ社会が都市化/脳化/意識化してきたのだと。こうした中では人は自給自足する能力や、自分の判断で自力で対応する能力を養うことはできない。
グレタ・トゥーンベリさんは政治家のせいだと言うが、その政治家を選んだのは国民であり、政治家も国民も天災が来ないと動けない。「日常」を維持するためには、エネルギー・水・食料が必要。まずはそれらを緩く、自分ができる範囲で自給できるような生活にしないといけない。そのような警鐘のお言葉を述べられました。


活動報告2.井上欣也さんのご実家の畑見学

●日時:11月2日(水)全日
●場所:神奈川県愛甲郡愛川町
●内容:愛川町の有機農家さんの畑見学
●所感
武術稽古でお世話になっている井上欣也さんに、愛川町をご案内いただきました。

井上欣也さんはヨガインストラクターであるとともに、武術も指導されています。

ご実家が有機農業で生計を立てられているという話をお聞きし、私も伊藤さんの畑のお手伝いで興味が沸いたため、見学をオファーしたところ快諾してくださいました。

井上さんが懇意にされているブルーベリー農家さんを見学したり、井上さんのお父様が営まれている有機栽培の畑もご案内いただきました。

ブルーベリー農場を最近引き継がれることとなった桜木さん。
カレー屋さんも営まれているとのこと。

お話を聞いてみても、やはり有機栽培は色々な面で風向きが厳しいようです。有機栽培の認証を付けるためには、高いお金を払わねばならず、有機野菜とは名乗らずにそのままスーパーで販売されているそうです。これだけSDGsが叫ばれている中、こういう人たちを支援する仕組みが足りない気がします。

有機農業の難しさとともに、奥深さも語っていただきました。

愛川町の農家さんたちと、どうやって畑を活用しようかと色々アイデアを出し合ったり、井上さんのご実家にお招きいただき、お茶を飲みながら議論しあったり・・・おかげで、また色々な気づきと学びが得られました。

バイカーにとっては結構映えスポットのようです。

井上さん、この度はありがとうございました!

活動報告3.いわて森林づくりコーディネーター研修に参加

●日時:11月7日(月)~9日(水)
●場所:岩手県森林技術センター@矢巾町
●内容:安全講習(チェンソーなど)、実践研修(測量など)
●参加人数:15名
●所感
これまでに数回にわたって参加してきた森林コーディネーター研修ですが、最終回となる研修に行きました。

今回は実際にチェンソーの安全な取り扱いや、測量を学びました。

途中で森林技術センターに隣接する、盛岡木材流通センターの見学もできました。針葉樹・広葉樹ともにたくさんの丸太が集材されている現場に圧倒されました。

見渡す限り、丸太丸太丸太。
センター内で測量の実習。思い切りずれていました(´;ω;`)

地域活動1.『遠野物語フィールドワーク』に参加

●日時:11月19日(土)13:00~19:00
●場所:遠野市内
●内容:“人と自然の争いと調和”遠野を代表する郷土芸能「しし踊り」の世界 
●参加人数:約30名
●所感
「本当にはじめての遠野物語2022」第2回モニターツアーに参加しました。
遠野駅を出発し、五百羅漢を拝観したあと、遠野市立博物館を見学しました。
夕方からは板澤しし踊りの鑑賞をしました。板澤しし踊り保存会さんが拠点としている『ししの館』にて、間近で観ることができました。
鑑賞後は代表の佐々木さんより、板澤しし踊りの系譜や踊りの変遷などを解説してくださいました。
中でも興味深かったのは、佐々木さんはかつて古武術(三得龍・伊賀流など)を習われた経験もあってか、しし踊りと古流柔術、それから中華思想である五行には関連性があるのではないか、というお話もされていました。
ツアーの最後には『CommonsSpace』にてツアー参加者と交えて夕食会をしました。
地元食材にこだわった『おのひづめ』さんによるコース料理に舌鼓を打ちました😋
我らが大槌ジビエのシカ肉のソテーも食べました!
主催者の皆様、ありがとうございました!

五百羅漢


1つずつ僧侶が彫られているんですね。


間近でしし踊りを舞っていただきました!


しし踊りとは何かを、たっぷりと語ってくださいました。
われらが大槌ジビエ肉🍖

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