帰ってきた優生思想⁈

いまから約75年前。ナチスが支配したドイツでは数多くの精神分裂病患者等が迫害され、その命を落としたという。なぜそんな事をしたかというと、こうした人たちは遺伝子に欠陥があるから、結婚して子供ができるとまた、変な人が生まれてくる。そうすると社会の負担になるから断絶させるべきだと信じられていたらしいのだ(詳しくは↓ )。

そして、これに似たような発想はドイツ以外でも多くの国に受け入れられ、日本でも1940年に国民優生法なんてのが誕生し、その後、優生保護法と名前を変えて、ハンセン病の人たちなんかに中絶を強いていたらしいのだ(;´・ω・)。

で、もちろんこんな惨い法律は1996年に消滅した。

そして今は21世紀。この時代では、どんな人でも平等で自由に生きられる。私はそう信じていた。

しかし、ところがどっこい2020年7月16日。ものすごい猛者が爆誕した。

私はこの野田洋次郎という人を全く存じないが、彼によると、藤井聡太さんや芦田愛菜さんの嫁さん旦那さんは、専門家が知恵を出して国家プロジェクトで選ぶべきだという。この話を聞いて連想するのは、競馬の競走馬なんかで、サラブレッドとサラブレッドを交配させて、最強の競走馬を作ろうという発想に近いのかなと思う。我々人間の世界にも当て馬と種馬ような存在が誕生するのだろうか?

これを見て私は正直絶句した。

この発想で行くと、藤井聡太さんは将棋が強すぎたために、芦田愛菜さんはマルマルモリモリをヒットさせたために、「自分の好きな人と結婚できない」という事態に陥る可能性がある。そんなもん「虐待」ではないだろうか?

この1点だけでも噴飯ものの意見だと個人的には思う。

前述の優生思想は「周りに迷惑だから病人は結婚するな」と主張し、野田さんは「超人達は社会的貢献度が高いから、そのDNA(子孫)は国なりが管理すべき」と主張する。全然、接点が無いように思えるが、二つの考えは、個人の意思は無視して、人の生存に「効率」「社会に与える影響」みたいな物をあまりにも重視しすぎている点で共通していると思う。

最近、新聞やニュースアプリを読んでると、恐ろしいと感じる話が多すぎて鬱になりそうになる。

誰か助けてほしい( ノД`)。




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