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TRPG制作日記(235) キャタクター設定(ルールブック第三章)3 宇宙都市

『太陽神の巫女-AmaterasuCard-』TRPGは、プレイヤーは台本に該当するキャタクターシートを読んでプレイします。このキャタクターシートにはキャタクター設定という項目があります。

キャタクター設定に書かれているのは、

外見

名前

年齢

性別

性格(アマテラスワールド)

宇宙都市

の六項目です。ルールブックの第三章には、この六項目がそれぞれ何を意味しているのかを書いています。


草稿が完成したので、掲載します。

以下、本文です。


ルールブック第三章『

キャラクター設定

 キャラクター設定はカードプレイヤーの基本的な設定である。外見、名前、年齢、性別、性格(アマテラスワールド)、宇宙都市の六項目があり、これらの情報からプレイヤーは自分が担当して演じるカードプレイヤーの全体像を想像する。シナリオの舞台となるのは西暦二一六七年前後、現在から百年と数十年しか経っていないため、文化的には現代日本から大きく隔たってはいない。カードプレイヤーは、今からこの百年と少し後の日本の宇宙都市から接続してくるので、名前の多くは現代日本と同じ日本名である。しかし、現代日本でも日本国には多くの外国人が暮らしており、また日本国籍を持つ日本人にもアイヌ民族やスラブ民族が含まれているのと同様に、二十二世紀の日本国にも日本民族以外の多くの民族が暮らしている。そのため、カードプレイヤーは必ずしも日本名を持つ日本人だけではなく、長期滞在している中国人やアメリカ人、それだけではなく冥王星地方から来た冥王星人もいるだろう。
 カードプレイヤーの名前は、原則として宇宙都市で使用している名前がそのままアマテラスカードで使用される。同時に、外見も、宇宙都市で過ごしている本人の姿がそのままアバターとして再現されている。そのため、アマテラスワールドには匿名性はなく、プレイヤーは演じるときに海外旅行をしている日本人を創造してプレイできる。日本人観光客が多いのはハワイやパリなどの観光地だが、このような観光地で日本の高校生がどのように振る舞うのかを想像すればロールプレイは容易だろう。プレイヤーキャラクターとして使用するカードプレイヤーは宇宙都市の高校生が中心であるため、年齢は15歳から18歳が中心である。とはいえ、実際には年齢よりも学年の方が重要なので、プレイヤーはプロフィールで高校何年生なのかを確認しておくと良いだろう。八惑星連邦日本国の新学期は現代日本と同じく四月から始まる。同じ16歳でも、四月生まれの高校一年生か三月生まれの高校二年生かで先輩と後輩が決まる。年齢だけから、カードプレイヤーの学年を推測することはできない。
 性別は男性と女性、それ以外に別けられる。この項目は曖昧で、普通はセックスを想定して書かれているがジェンダーが書かれている場合もある。ゲイ、レズビアンなどが書かれていたら、それはセックスではなくてジェンダーである。性別だけではなく、キャタクター設定はプレイ開始時点での振る舞いの目安になる情報であり、偽りで、真実が含まれていない場合がある。名前は特別な理由で偽名や筆名かもしれず、性別も本当は女性なのに男性の振りをしているかもしれない。アマテラスワールドは妖怪の世界なので、妖術で自分の姿を変えることすらできる。そのため、性別が何を意味しているかは、プロフィール及びキャラクター背景の情報を見ながら把握すると良いだろう。特にシナリオに恋愛要素が含まれている場合は性別は重要であり、特に記述がなければ、男性は女性に恋愛感情を抱いて女性は男性に恋愛感情を抱くことが想定されている。しかし、もちろん恋愛の様式は多様である。そして、八惑星連邦日本国では、ストレートによる異性間恋愛以外も広く認められている。
 旅行先で性格が変わる人もいるように、アマテラスワールドでは宇宙都市にいるときとは性格が変化してしまう高校生もいる。性格は環境に埋め込まれている。人間は時と場所により性格が変化するのは普遍的な法則である。キャタクター設定における性格(アマテラスワールド)は、宇宙都市ではなくアマテラスワールドで、カードプレイヤーがどのような性格なのかを表記した項目である。性格は五つの因子により表現される。外向性、開放性、協調性、誠実性、神経症傾向である。外向性が高い性格とは、他者に積極的に話しかけることができる性格である。会話の主導権を握ろうとして、誰とでも仲間になろうとする人物は外向性が高く、話しかけて貰えないと誰とも仲良くできない人物は外向性が低い内向的性格であるといえる。一方、開放性とは経験への開放性であり、新しいことに挑戦することが好きな好奇心旺盛な性格を意味する。外向性が低く、開放性が高い人物がいたら趣味の追求に向いているだろう。
 協調性とは周りの意見を邪魔しない、他者と衝突しない性格である。もし協調性が高いカードプレイヤーがいたら、その人物は特別な理由がない限りは周りの意見に反発したりはしないだろう。誠実性は他者に対する義務を真剣に考えている人で、計画性が高く、目的達成のためには全力を尽くすような性格である。神経症傾向が高い人物は何かが起きる度に悲観的で、これから自分達に悪いことが起きるのではと不安になりがちな神経質な性格を示している。神経症傾向は心理検査により自己肯定感を失いやすく、そのため注意が必要である。外向性、開放性、協調性、誠実性、神経症傾向の五つの因子は代表的な組み合わせがある。

平均的性格 外向性と神経症傾向が高く、開放性が低い性格である。外向性が高いため誰に対しても積極的に関わって行けるが、不安を抱きがちで、また危険なことや新しいことを避ける傾向がある。仲間といるときが安心で、一人だと不安になり、恐ろしい妖怪が現れると逃げたくなる良識的な性格。

慎ましい性格 開放性と神経症傾向が低く、協調性と誠実性が高い。誰かの後ろを歩くのが好きで真面目な性格である。開放性が高いので、危険を恐れることがなく事件が起きたときに冷静に対処できるのも慎ましい性格の特徴だ。日頃は大人しいが、いざというときに力を発揮するだろう。

規範的性格 常に自分が他者の規範となるべきだと自負している。外向性と開放性と協調性と誠実性が高く、神経症傾向が低い。他人と積極的に関わろうとして、新しいことへの挑戦を恐れず、誰とでも協調できて、責任感があり、そして不安に負けることがない指導者向きの性格である。とても好ましい性格だと思われがちだが、利己的な人物から嫉妬さえる傾向がある。

利己的性格 外向性が異常に高く、開放性と協調性と誠実性が低い。他人を騙すことに喜びを感じるような人物だが、自分を変えることに興味がなく他者を仲間だとは思わず、他者への義務を怠り嘘をためらわない性格である。若い男性に多く、自己肯定感が低い女性こそ彼の獲物である。また、規範的性格の人物に媚びながら、彼の仲間を乗っ取ろうと常に狙っている。

性格は、一目見て特徴が分かるように以下のように書かれている。

誰とでも積極的に仲良くなれる平均的性格

他者から仲良くして貰いたい慎ましい性格

新しいことに挑戦することが好きな規範的性格

協調性や誠実性を馬鹿にしている利己的性格

性格は能力値と関係がある。外向性は能力値の社交性がそれなりに高くなければ、高くなることはない。そのため、社交の能力値が7以下であるならば、そのカードプレイヤーは慎ましい性格になるだろう。また、アマテラスワールドにおける性格なので、技術が高いと規範的性格になりやすいかもしれない。八惑星連邦は誰もが満たされている世界なので利己的性格はそれほどいない。そして、利己的性格の人物がいたとしても、それほど困った存在ではない。利己的性格のカードプレイヤーはシナリオ攻略中に、仲間達と困難を乗り越えていく過程で協調性と誠実性を身につけて、平均的性格もしくは規範的性格の人物に変身することもあるだろう。性格とは固定されたものではなくて、状況により変化していくものである。
 平均的性格、慎ましい性格、規範的性格、利己的性格の四つの性格は代表的な性格であり他の性格も制作できるはずだ。もしゲームマスターやプレイヤーが自分でカードプレイヤーを制作するのであれば、外向性、開放性、協調性、誠実性、神経症傾向を上手く組み合わせて自分だけの性格を考えてみるのも良いだろう。この場合は五つの因子のどれが強いのかが分かるように書いて置くことが好ましい。性格の五つの因子は完全に独立しているので、特定の組み合わせが禁止されるようなことはない。内向的だが、他のすべての因子が高いカードプレイヤーも制作可能だ。六面ダイスを利用して性格を制作するのも楽しいかもしれない。
 宇宙都市とは、カードプレイヤーが現在住んでいる宇宙都市である。アマテラスワールドに接続できる宇宙都市は現在日本の都道府県と同じ数、すなわち四十七隻ある。最大の宇宙都市は東京都で、全長は五十五キロメートルで、これは一隻で十億人以上が暮らすことができるほどの規模である。次に巨大なのは北海道で、全長は四十八キロメートルとこの二隻が極端に巨大である。とはいえ、他の宇宙都市も全長十キロメートル前後から二十キロメートル前後の規模があり、最小の鳥取県でも全長は十二メートル、一〇〇〇万人が暮らせるほどの内部空間が確保されている。各都道府県の人口は、現代日本とそれほどかけ離れてはいないので、日本国の宇宙都市は、宇宙都市としては人口密度が低くゆったりと暮らせる場所である。宇宙都市は、二十一世紀の日本の都道府県の自然環境を再現するように設計されている。そのため、神社や寺、山脈や海などは同名の似た構築物が宇宙都市の内部に存在している。文化的に有名な土地と海がある北海道が巨大に作られているのはそのためである。
 プレイヤーは県民性や方言を強く意識する必要はない。しかし、県民性が分かり方言を話すことができるのであればロールプレイに取り入れても面白いだろう。特産物や観光地を話題に出してもかまわない。ロールプレイに関する注意点だが、ゲームマスターもプレイヤーも他のプレイヤーのロールプレイが厳密性を欠いている、不自然であるという指摘をプレイ中にしてはならない。新しいことに挑戦することが好きな規範的性格、とキャタクター設定にあるのに他のプレイヤーの発言に頷くだけだったり、大阪府の出身という設定なのに方言が適切ではない、ということで他のプレイヤーのロールプレイを不合格という判断を下すのは好ましくない。キャタクター設定は、カードプレイヤーの個性を把握するための目安である。また、設定は二十二世紀の日本であり、そのため現代日本の常識は通用しない。何よりも、キャタクター設定は楽しむための道具であり試験のための道具ではないことは全員が共有しておくべきだろう。しかし、プレイ終了後に意見交換をするのは悪いことではない。
 もし自分でカードプレイヤーを制作するときには、外見と名前を除いて、まずはプロフィールとキャタクター背景を制作して、それから以上の二項目と整合的になるようにキャタクター設定を制作する方が自由に制作できるだろう。キャタクター設定の主な目的はカードプレイヤーの個性をプレイ中に素早く確認することである。プロフィールと同じようにキャタクター設定は表面的な設定である。厳密には、キャタクター設定はカードプレイヤーの骨組みではなく、カードプレイヤーの本当の設定はキャタクター背景にて文章により書かれている。


』ルールブック第三章

性格(アマテラスワールド)に関しては、まだそれほど練られていないので後に再検討する予定です。


今日は以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました。


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