一体俺はどうしたというのだ

全くもって無気力だ。

ただ漫然と小説を読み漁り、SNSを見ているだけだ。この二年間。
もの書きの才覚が多少あると自負して書いた小説(原稿用紙103枚程度)を、
ある純文学系の公募に出したが、あえなく落選。
当然だろう。話の三分の一を締切日当日に書き上げ、ろくに推敲もせずに、
締め切り時間3分前に出したんだから。

何かを書いたり、例えばパワポで資料を作る時、俺は入念に推敲するタイプだ。
というか、大抵の人はそうではないか。
力業で一気呵成に仕上げたものが一発で高水準のモノになっているなんて、
天才もしくは常人とは一線を画した才気の持ち主のみがなせる神業だ。
俺みたいなタイプは、深い熟考と丹念な精査を持って幾度も校正を重ね、
じっくり晩成を図ることが、一番の確かな成功の近道である。
まあ、それはどうでもいい。

生来、怠惰な人間である俺が外的な強制力を持たないものに対して、
積極的に自制心を持って取り組むことなんて不可能に近い。
行動を成就するだけの、強力な野心もない。
別に野心がないわけではない。その強弱の問題だ。
しかし、人間を引っ張らない野心なんて、それは野心とは言えないだろう。
千尋の谷に垂れている冷たく太い一本の綱を、壊れそうな四肢で一心不乱に登っていく、その無様ながらも勇ましい姿こそ、野心ある言動と言えるだろう。
昔の俺には、そのような野心ある言動を、いとも簡単にやっていた気がする。
むしろ反骨心旺盛に、このままで終わってたまるか、と目の前の的に猪突猛進していった。
それに比べて今の俺は何だ。
気持ちでは前向きに焦り、他とは違う何かをしようと目論んでいるのに、
いっこうに何もしていない。

糞野郎だ。港湾労働でもしてやろうかと思っても、お前なんかにできるわけがない。
そこまで、プライドを捨てきれていない。本当は何もない0の人間のくせして、自分にはまだ捨てきれない何かがあると思っている。そんなものなんてないぜ、糞馬鹿野郎が。

とにかく、体が怠い。この原因は恐らく花粉症の薬の副作用だ。
例年、飲んでいるが、今年に限って全身が怠い。
くっそ、くっそ、どうしちまったんだ

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