一期一会
最後に、ツーショットを撮った
一か月後
デビュー当時から応援し続けてくれた
恩人は、、
突然、この世を去った。
最初の出会いは、
デビュー戦を長崎で負けて、
やる気をなくして
1年、棒に振った後の2014年頃
いつも通り、
ジムで練習をしていた時、
見慣れない、
小さいオジサンが
練習に来るよになっていた。
よくよく聞くと、
ジムのOBらしく何十年振りかに
来るようになったらしい。
試合に勝った後に
『飯食いに行こ!』
と急に言われたが、
よく知らないオッさんだし、、
軽くスルーして逃げた。笑
その間もやたらと飯を誘ってくれたが、
ことごとく、断っていた。
当時は、世間知らずと言うか
人間不信というか、
人付き合いもさらさら知らなかった
1年経った頃、
また試合に勝った後、
また、飯に誘ってくれた。
この度は、ko勝ちしていたのもあり
ずっと誘ってくれるし、
まぁ行ってやるか
と、偉そうに
行くことにした。 笑
その後、
生涯忘れられない恩人になるとも知らず、、
この人がジムに来る度に、
実戦練習の動画を撮って下さったり、
ご飯をよく食べに連れて行ってくれたり、
ボロボロのグローブを使っていたら
買うちゃるわー
と、買ってもらたりもしていた。
なんで、こんなにしてくれるんだろうか。
そんな思いだった。
当時、そこそこ勝ち越していたので
まぁ良い時に寄ってくる人かなぁ。
と、割り切って有り難く
お付き合いさせて頂いていた。
だからこそ、
プロとして
試合は、絶対に勝たなければならない。
この思いは、より一層強くなった。
そんな中で、
大阪で試合があった。
その方もわざわざ応援にも来てくれていたが、
大敗を期した。
帰りの新幹線ホーム
持っていたキャリーバッグを
ワシが持つ。と言い
自分の荷物なのに
広島までずっと持ってくれていた。
プロとして負けた人間に対して、
世間と他人は冷たくなる。
そんな認識だったが、
試合に負けた直後
その優しさが身に沁みた。
この人は、勝っても負けても、
おれ自身を応援してくれている人なんだな。
と初めて気がついた。
今まで、浅はかに思っていた自分を悔いた。
そこから2年半
負けることはなく
とにかく、必死に戦った。
しかし、
地方ジムの限界が自分に、
押し迫ってきた。
関東、関西ジムに比べ物にならない現状
前の記事の引用
先代のジムの会長が引退して、
6回戦になりたてからミット打ちは、
皆無に等しかった 笑
ジムに行って自分でメニュー組んで、
1人で練習してやることは徹底的にやって
試合に臨む感じだった。
引退する2〜3年前までは、
元日本1位の先輩が居たから実戦練習は、
同じ試合の時はしてもらっていた。
言い方悪いけど、
試合が先輩と被らねば
格下の後輩とやるしかなかった。
スポンサーを募り動き始めた時は、
真っ先に、出資してくれた。
岡山に遠征の時は、
わざわざクルマを出して連れて行ってくれた。
何もかもが懐かしい。
前戦、負けていたおれは、
圧倒的な不利予想
相手は、
フィリピン人のWBOアジアランキング8位と来た。
12勝1敗とかなりの成績
試合前半
良いパンチまともに貰い。
相手が3人に見えた時はかなり焦ったが、
負ければ、
スポンサーを募って行動した意味が全てパーになる。
プレッシャーも凄かった。
最終ラウンド
なんとか、倒す寸前までいって
判定の2-1勝ち
自分の名前がコールされ
嬉しさと安堵が一気に押し寄せてきた。
初めて、勝って涙を流した。
嬉しそうな顔をする恩人を見て、
一つまた成した。
そう思っていた矢先、、
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