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男石塚ゴリ★対決名作選 73-74 第56話「その灯を消すな!」第一ステージ

第56話「その灯を消すな!」
1973.8.10放映
脚本:小川英、中野顕彰
監督:山本迪夫

脚本は旧筆名・中野顕彰。
現在は、中野 圭一郎
(なかの けいいちろう、1938年9月28日 )。
日本の脚本家。本名・横田勝弘。
東京生まれ。早稲田高等学校卒。
筆名・中野顕彰(あきら)として、
日活映画のシナリオを執筆。
『スパルタ教育』
(原作・石原慎太郎、主演・石原裕次郎)』。
テレビでは『大江戸捜査網シリーズ』と
『あばれ八州御用旅シリーズ』、
アニメ『未来少年コナン』などがある。
のち中野圭一郎と改名、小説を執筆。
上記はWikipediaから。


ストーリー概略

いつもとは違うサブタイトルの位置。
画面真ん中よりちょいと下。
ゴリの顔に重なるのを避けている編集。

表玄関から出署していることが
判るゴリ。

朝9時2分過ぎ。
ゴリは鬼に休暇届を提出。
そして拳銃を預けた。

鬼は、、
「何の真似だー!?」

「ボス、忘れちゃ困りますよー。
 一係に来た時からの約束だったでしょ。」

「あーそうか?
 あの日が来たのか?」


◆ここで、ゴリがボスよりも
後から七曲署に赴任してきた事が判る台詞。

◆しかし、その逆とも取れる。
ボスがゴリよりも後に
七曲署に赴任してきた事と、取れるか?

◆でも、やはりゴリが後から赴任してきて、
既に部屋長の藤堂を
皆がボスと呼んでいた。

そして山村や野崎からは、
転任してきた石塚は
「ゴリ押しのゴリ」と名付けられたのだ。
何事にも率先して、蒸気機関車のように
皆を引っ張っていくゴリ押しの男だと。

これが、ゴリです。

※魚のゴリです。ゴリラではありません。
ゴリさんも、ゴリラと呼ぶと怒ります。
当蘊蓄話では何度か説明しています。

と、いう理解をしていきましょう。


「じゃあ、行って来ます。」と

つまり、これは個人的行動であり、
仕事ではない。
七曲署一係員として行くのではない。
それは何か?何故なのか?

部屋を出て行くゴリに、
少し後輩の殿下は「行ってらっしゃい」と
手を振る。映像では、振ってます。

しかし、拳銃は持たずとも、
警察手帳と手錠の携帯だけは
許可している鬼藤堂俊介。
休暇中の身でも、これから
ゴリが出掛けるみさき地区には必要と察する。
それを理解している鬼である。


この情景を不審がる新人の純。

「ボス!何があったんですか?
 何処に行ったんですか?
 ゴリさん。」

柴田純は、段々と登場四話目にして、
自分と気が合いはじめていた
先輩石塚の言動を気にしている。
純も次第に、この一係に馴染んできたのだ。
だからこそ自分に一番近い先輩が
気になっているのだ。

理由(その訳)は、鬼が後で説明するが、
事前に、皆様にストーリーの前渡しを
しておきましょう。


今回の第56話で、
暴力団梶田組は、太陽!2回目の登場。

最初は2ヶ月前の 第45話「怒れ!マカロニ」

終盤では
12年後の 第691話「さらば、山村刑事」
山村刑事殉死編。
番組およそ12年間で、一係と対峙してきた。

太陽にほえろ!に登場させてきた
制作側が作った架空の暴力組織。

◆竜神会、寺林組、戸川組、黒姫興業。
また後期になり関西系の組織 響組が東京に進出。
これらに並ぶ暴力団組織が、梶田組
初期の太陽!では
竜神会と何度か小競り合いをして
一係の手を揉ませているのが、この梶田組。

◆戸川組は、殉職編でゴリに一時壊滅
させられたが、ドック時代後半から、
しつこく復活してきた。
これはドックが一年前に死んだゴリを
懐古する台詞で明らかだ。

◆竜神会はマカロニ時代から登場しており、
番組では、
有名な全国規模の広域組織暴力団だ。
ジーパンも最終回で、
奴等と対峙する111話がある。
これまで拳銃所持を嫌い、
拳銃は下手くそだった純が、
専用22口径の拳銃で数人を一掃する。

また太陽!のみと思いきや、
79年以降開始された他局の
西部警察シリーズでも、登場している竜神会。
また前作の
◆大都会シリーズ第1作では、
潮会(うしおかい)が登場している。
◆尤も西部警察では銀竜会がお馴染みである。


「じゃあ、行って来ます。」と
その後に、上記の純の台詞。

場面は変わる。

井上堯之バンド♫
「青春のテーマ」
初めて、柴田純以外の一係員の
個人捜査活動に間奏される。

※「どぶねずみ」では、
野崎と純の二人の捜査活動に
間奏されている。
初めて二人だけに被されたが、
今回の「その灯を消すな!」では、
ゴリ一人の刑事行動に間奏される
井上堯之バンド「青春のテーマ」。


みさき市に出かけた。

懐かしい港町を、
柔道部で鍛えた肩を左右に揺らして
歩いて行く体育会系ゴリ。

以降の台詞。

◆鬼の台詞では、みさき市(三崎市か?)と
説明しているが、、。
令和ではそんな行政市は存在しない。
恐らく現在では
神奈川県三浦市三崎地区。
なんだろう。

しかしながら、

1973年の本放送で、
オープニングの終盤テロップには、
撮影について、
協力:三崎館本店とある。↓↓↓これです。


ストーリーをまた中断して、

◆ホームページで確認したが、

日本で、はじめての
「まぐろかぶと焼」をはじめ、
三崎ならではの まぐろ料理の数々を、
暖かいおもてなしにかえて、
伝統を受け継ぐ【三崎館本店】と
紹介されてある。 宿泊も可能です。

明治から令和の現在まで息づく老舗
なのだろう。本店以外の支店もあるようで。
筆者もまぐろは大好きです。
写真を見れば美味しそうですねー。
血圧が高い方には効果的だそうです。

〒238-0243
神奈川県三浦市三崎5-2-9

TEL.046-881-2117
FAX.046-881-2110

太陽にほえろ!の本放送で紹介される程の
有名な老舗店だと言う事です。
尤も、当ブログ、令和時代「太陽!蘊蓄話」でも
遅ればせながら紹介致します。


では、ストーリーに戻ります。

久しぶりにこの街に姿を見せたゴリ。

「やあ!お揃いですな、皆さん」と。

「あー。まいどっ!」

料理屋「ぼたん」の店主(鈴木和夫)は

太陽にほえろ!初期の準レギュラー。
以下三本に出演。

第56話「その灯を消すな!」(1973年)
第86話「勇気ある賭け」(1974年)
第415話「ドクター刑事登場!」(1980年)

「あれはあ、石塚さんじゃないですか?
 刑事の、、。」

「何故、石塚さんが、、?」
「あー。そーかあの時のー?」

「待てよ、あの石塚さんが、
 どうしてこの街へ、、、?」

「5年経ったんですよ、あれから
 出てくるんですですよ、あいつが!」

即ち、店主たち各人は
あの梶田組の組長梶田が
出所してくるんだ、と勘づいた。

ここに、梶田組 元事務所があった。

※少しまた、調べました。
↓↓↓
◆神奈川県厚木市に
「御さしみ家 ぼたん」と言うお店が
令和でも現存しています。
また「居酒屋ぼたん」も横浜にあります。
番組とは関係ないと思われますが。あるのかな?

場面は変わって、

ゴリは、港近くの造船所の
所長(磯野秋雄)を尋ね、

「小西次郎君は居ますか?」

「次郎なら、向こうの喫茶店にいるよ。
 今、昼休みだから、、」

◆今回の軸なる登場人物。
小西次郎(北条清)は、
恋人の関口京子(紅景子)に、
なぜ結婚してくれないのかと、
問い詰められていたのだった。

◆(北条清)は現在は(北条清嗣)。
ともに、(ほうじょう きよし)と、読みます。
以降、太陽にほえろ!準レギュラーゲスト。
都合12回出演されている。

今回はその最初のゲスト出演となる。
半分が犯人役だが、今回は良人を演ずる。

◆筆者には、3回目のゲスト出演した、
第217話「スコッチ刑事登場!」の
反抗刑事 滝隆一が、城北署時代から
執拗に追い詰める中岡進、役が印象的。

◆(紅景子)は太陽!初めての出演で、
尚この回が太陽!最後の出演となる。

また京都府のご出身です。筆者の10歳年上。
尚、ご主人は松山政路。
松山氏は、第2話の犯人役。
夫婦で太陽にほえろ!出演を果たす。
さらには、共に特撮番組出演経験者。
松山氏は、円谷プロの「怪奇大作戦」のノム役。
紅景子は、以下に説明します。


彼女は、
筆者も大好きだった「ロボット刑事」に
レギュラー出演されていました。
1973年ですから、ジーパン時代です。


場面は喫茶店のシーンに
戻ります。

喫茶店インストBGMは、
♪「春のおとずれ」

本曲を歌うは小柳ルミ子。

山上路夫作詞、森田公一作曲。
作曲の森田公一はトップギャランのあの人。

場面は夏真っ盛りですが、
BGMに流れています。
結婚を意識する二人が、
歌詞の情景に合うのか。
それで選曲されたかな?
太陽にほえろ!では初期マカロニ時代から
よく小柳ルミ子の曲が使われてます。

第4話「プールサイドに黒いバラ」でも、
宗吉で、店内BGMとして、
「瀬戸の花嫁」が一番だけでなく、
二番まで、インストでなく
小柳ルミ子歌唱の本曲が演奏されている。


昭和の歌 小柳ルミ子初期の歌より
下にリンクしてあります。
その最初の曲です。八重歯を抜く前のルミ子さんが、
歌っています。

70年代の若い男女の恋愛を切々と
唄う彼女の曲は、
番組ストーリーによく合う。

1 春のおとずれ  ←コレが番組に。
2 瀬戸の花嫁
3 私の城下町
4 漁火恋唄
5 京のにわか雨
6 冬の駅
7 折り鶴


「どうして?
 どうして訳を話してくれないの?
 今は無理?。だけど今はまだ訳は言えない。
 そんな勝手な理屈ってないでしょ?」

歯がすごく綺麗な紅景子。

「だから、もう少し待ってくれって
 言ってるじゃないか?。
 あと一週間か、十日もしたらきっと
 話すよ。」

京子は

「いや!今話して。
 ねえ、私あなたのことを
 全部知っておきたいの」と言い残して、、

すこし 涙目になっている。

「君っ!」

やはり口籠もる次郎が、
その理由を説明できないことに
苛立ちを感じ、喫茶店から席を立ってしまう。

作業着のままです。細かな演出です。

◆ここで、結婚まで近づこうとする二人。
次郎が呼び止める言葉。
「君っ!」とは、かなり白々しい台詞。
愛が通い合っているならば、
男なら、未来の妻に対して、
「君っ!」は無いだろう?
せめて、本名で引き留めるのが、
本当ではありませんか?、ね。
「京子!」または「京子ちゃん」とかね。

◆ここも、
脚本の次郎の台詞が?おかしいなぁと、思える箇所です。
第二ステージでも、「君っ!」と。


その後にタバコを咥えた次郎。

そのタバコにマッチで火を点ける男。
これが、街にやって来た体育会系ゴリ。
すーっと姿を見せた。

山村、藤堂、野崎、純同様に
マッチで火を点けるゴリ。
マカロニもマッチだった。
シンコ以外は、一係の野郎たちは皆
喫煙者である。この時は、、、。
ライターではなく、マッチを所持している。
ゴリもタバコを吸っていた、殿下も。

太陽にほえろ!豆知識↓↓
◆ドラマでは吸わなかったが、
PART2の女係長、奈良岡朋子も
実生活では、一日20本程吸う喫煙者である。
撮影関係者ならば、皆知っています。

芝居で、「このシーンは吸って下さい」と
監督に言われたシーンもあったと、
本人が述懐されております。
しかし吸い過ぎのシーンの連続で、
少し止めて下さいと監督に願ったという。
※これはあまり知られていません。


ゴリは次郎の相席に腰掛ける。
「約束通り、来たぞー。」
と、火を差し出して
次郎は貰い火を受ける。

「彼女をほっといて良いのかな?
 君は十日程前、
 一千万の生命保険に入った。
 その受取人の名義を彼女にしたね。」

「何でも知ってるんですね。」

「ああ。俺はこの5年間、
 君と梶田から目を離したことは無かった。」

ゴリはニッコリ。

「おい、元気を出せよー!
 君はもう独りじゃない。俺が一緒だ。」


場面は変わり、
捜査一係。鬼のデスクの電話が鳴る。

「はい第一係。私が藤堂ですが、、」

「私、港署で石塚刑事と共に働いていた、
 青田と申しますが、

 実は梶田を尾けていたんですが、
 撒かれてしまったんですよー」

「撒かれたー?」と鬼。

「あー分かった。何とかこっちで
 伝えるよ。」

神奈川県港署の青田刑事(柄沢英二)からの
連絡を受けて、

「それで、伝えにも
 行けないって言うんですか?」と山村。

「変わっていませんねー。
 あそこの体質は!」と野崎も憤慨している。

それを見ていた新人。
「ボスっ!」と立ち上がった純。


「どうしても聞きたいか?」

「ええ!」と。

「勿論です。」とクミまで。

「アタシも、さっきから気になってなって。
 お茶を淹れていたって、上の空で。」

「おいおい。道理でえらく苦いぞ、
 このお茶!」と野崎はこのあとに、笑って。

「ボス」と、山村は鬼にあとを振る。
即ち、新しい仲間の純に、またクミに、
やはりここは、彼らにも状況説明を、
と願っているのだ。


「ゴリはな、ここに来る前は
 みさき市に居たんだ。

 みさき市にある港署は 
 暴力団の梶田組が支配していた。」と鬼。

「組長の梶田はな、
 街の商店街の会長も抑えていた。
 奴の自由になるものは、
 何一つ無かったんだよー。」と山村。

「あー。実に頭のいい奴だった。 
 自らは手を下さず、 
 万一手を下しても 必ず巧妙に代人を立てた。」
と鬼が追加。

「ゴリたち、地元署の連中は、
 暴力追放運動の看板を掲げたが、
 梶田を逮捕しない限り、
 この運動には終わりがないと考えていた。
 そんな時だ、、、」

「ヤクザ同士の出入で、
 梶田は殺人を犯した。」

梶田は逃亡中に、

次郎とぶつかり、
それを見ていた周囲の人たちにも向けて、

「おいみんな。見なかった事にするんだ!
 いいかっ!」

次郎の胸ぐらを掴み

身体を引上げて、
「おい、いいな。分かったな!」と梶田。

港署のゴリたちが駆けつけて、、

「ゴリたちは、小西次郎を
 証人として連行した。」と鬼。


当時の港署での回想シーン。

港署調べ室にて。
◆七曲署取調室より綺麗ですな。
しかも机がステンレス製だ。
※細かいところに、筆者の目が行きます。

ゴリの先輩、斉藤刑事(美川陽一郎)。

「顔は見なかった。
 誰だか全く分からない。
 それ以上はどうしても、言って
 貰えんのかね。」

「ぼく、帰らして貰います。」と次郎。

いきなり机を叩くゴリ。

「ここで梶田を見逃したら
 街は完全な無法地帯だ!」と

それにビクついた次郎。

「君たちはますます
 暴力に恐れ慄いて暮らさければ
 ならなくなる。
 それが解らんのか?」

「そんな事は分かってますよ。
 だけど、半殺しの目に遭いたい人間が
 どこに居ますか?
 だから、ぼくだって、、」

もう一度、ゴリは机を叩く。

「梶田にお礼参りなど、させん!

 約束する!例え警察力が届かなくとも、

 俺が、いや俺たちが
 生命に換えても アンタを守る! 


 信じてくれ!」

熱い血潮の体育会系ゴリ。

◆近頃では、ゴリのような、
こういう男が、職場でも街中でも
居なくなってしまった。
へなちょこ、チャラ男が多過ぎる。
頭の中は薄っぺらく、
髪型、ファッションを気にしていて
女の子たちに気に入られる事ばかりを
考えているチャラ男が。無骨男がいなさ過ぎる。



もう一度、椅子に腰掛け直す次郎。

「こうして、梶田は手配され
 追われたんだ!」と鬼の説明。

変わった場面は、

黒セダン日産30系セドリックを
追跡するトヨタ30系クラウンパト。

どちらも、30系です。

◆このように説明しないと、
クルマに興味がない方には
判らないでしょう?
しかも昭和のセダンには味がある。


この話を真剣に聞く二人。

◆新人。その純とクミはどちらも
太陽にほえろ!レギュラーは初出演。
今回が第四回めである。
だが、どちらもカメオ出演の経験者。

◆青木英美はマカロニ時代に
恐らくカメオ出演を兼ねたゲスト出演。
だったんだろう。➡︎筆者の推測。
「お母さんと呼んで」の回。

※青木は、太陽にほえろ!出演は、
テキサス時代3話目で最後となり、
いつの間にか、視聴者には全く説明されず、
クミはお払い箱となる。

第118話からは、
二代目お茶くみ、浅野ゆう子にバトンを渡す。

その浅野ゆう子も、当時13-14歳。
中学生が警察の仕事をしてもよいのか、との
視聴者からのバッシングを受け、第130話で降板せざるを
得なくなった。皆さん番組をよく見ている証拠。

第三代目お茶くみは木村理恵。
木村の登場は、ボンの登場の1ヶ月後、
第173話から。ここまでの1年近く、
お茶くみは居ない。

木村理恵も
第一回目、太陽!マスコットガール募集で
応募してきた、ずぶの素人。
後期では、別の映画で
ヌードを披露している。


その上記青木英美も、
1974.4月放送開始の、
加山雄三主演「高校教師74」では、
スケバン「カミソリ節子」役。

可愛いのか、怖いのか?

太陽!マカロニ時代「お母さんと呼んで」で、
画面では涙を流せるか、のテスト演技に
チャレンジ?したと推察。

「お母さんと呼んで」より。
演技で涙を流す青木英美。

太陽!レギュラー出演以前に行われた
松田優作同様のカメオ出演か?

太陽にほえろ!蘊蓄話の第一回め。
筆者はこの回を取り上げています。


またまたストーリーに戻ります。
梶田は手配されて
自分の女、土谷裕美子と共に
黒セダンで逃走。

◆黒セダンは日産セドリックの初代30系。

フランシス・ホジソン・バーネット(バーネット夫人)が
1886年に書いた児童向け小説。
これが、「小公子」。

その主人公 少年セドリック・エロルが、
この車名の由来です。


※対して当時グロリアは
日産ブランドではなく、
旧プリンス自動車ブランド。

グロリアは、グローリア。
即ち、「栄光」の意味。
プリンスグロリアと呼んでいました。
三代目230系より日産に吸収合併され姉妹車関係となった。
ここから「セド、グロ」と呼ばれる。

※現在の上皇が皇太子だった頃、
社名のプリンス自動車と
我が国のプリンスだった現在の上皇に、
プリンス自動車を贈った事が、
皇室と日産自動車との関係のキッカケが
出来るようになる。

よって以降、天皇陛下の乗られる車。

即ち御料車は、昭和天皇時代から
日産プリンスロイヤルとなった事を
皆様、ご存知でしたか?
車輛型式 S390P-1

ただ、経時劣化し、日産も次期
プリンスロイヤルの生産を断念。
そこにトヨタが名乗りを挙げ、

2006年から
現在のセンチュリーロイヤルを御料車として
納入する事になったのです。
数台、用意されてあります。
防弾ガラス等の詳細スペックは
一切公表はされておりません。
犯罪防止のために。


ストーリーは、
鬼の説明の続き。

黒セドリックは、崖下に転落して炎上したが、

寸前で運転席から梶田は脱出。

祐美子は、眠らされたか、既に殺されたか?
後部座席に転がっていたのだろう。
この画像では確認出来ない。

同乗の土谷裕美子は、転落、
車は爆発、炎上。焼死したのだ。

五年前のゴリは、若い。

しかし街では、
「小西次郎の勇気に力付けられて、
 街の人たちも次々に証言した。
 そして、街から暴力団は一掃されたんだ。」

「ゴリさんは、その時の約束を
 守るために行ったんですね。」とクミ。

「梶田っていう奴、どうしても
 お礼参りをする気なんですか?」と純。

「するんだよー、それが。」と
純の質問に回答を出したのが野崎。

「追われて転落した車には、
 梶田の女が乗っていたんだ。」と。

「梶田と女は愛し合っていた。
 何処に行くにも一緒だった。」と山村。

「梶田は、女が死んだのも、
 次郎の所為だと、言ってるんだよ。」
と殿下。

「そ、そーんな?
 そんな馬鹿なあー!」と純。

「そーよ。逆恨みだわー?」とクミ。

「そーだ!逆恨みだ。」と鬼。
「しかし、そんな言い訳は彼らには
 通用しない。」

ここで、鬼の前に歩み出る純。

「ボス。尾行が撒かれた事。
 ゴリさんに連絡しなきゃいけませんよね。」

「ああー? こいつー!」と
仲間を扶ける行動に、自ら進んで
歩み出る23歳の純。

ここで、蛍光灯が吊り下げられていないが、
入り口が見える上部は明るいのは何故?
しかし、次の57話では、蛍光灯が復活してきます。

マカロニ同様、自ら仲間の一助になればと、
進言するのだった。


場面は変わり、
次郎が住まいする「平和荘」。

このアパートは、以降の回で、
ゴリのアパートになった事もあるし、
「俺は刑事だ!」の回で、
ゴリの偽刑事、矢部ススムのアパートとして、
撮影されているのでは?
撮影ロケには最適の場所だ。

井上堯之バンド♫
「青春のテーマ 尾行」
これは、「どぶねずみ」以来の
2回目の間奏です。
◆純がコロを探しに、夜の住宅地、街を
お婆ちゃんと共に探しにいくシーンで。


小西のアパート「平和荘」で、
ゴリは次郎と話していた。そこに、
来来軒の出前が顔を見せた。

「来来軒です。お待ちどうさまー!
 まいどありー!」

◆関西ならば、
「まいど、おおきにー。」と言うところ。

「あれぇ。今日は男のお客さんですか?
 珍しいですねぇー。」

男同士で、部屋に居ることを茶化す出前持ち。

「面白い男じゃないか?」とゴリ。

「工場の近くにある店なんですがね、
 あいつ。一つでも出前するんですよ。」と次郎。

◆ゴリのオヤツは中華ソバだ。
昼食と夕食の間だから、オヤツだ。
◆出前の男は、(福崎和宏)。

その時、ドアをノックする音。

まさか、梶田組では?と察するゴリ。
出ようとする次郎を止めて、
「はい!」と、
自分がドアに進み、開けようとするも、

ドアは勝手に開いた。
「あっ!次郎さんは、、」と。
あの喫茶店での彼女だった。

「お客さんだったの?」と京子。
「いいから上がれよ!」

「うん。、、また来るわ。」
「待てよ。用があるから来たんだろ?」と次郎。

「変な別れ方したもんで、気になって。
 もう一度ゆっくり話そうと思って。」

「ちょっと出て来ます。直ぐ戻りますから。」

「待てよ。じゃあ、俺が出よう。」と
ゴリは二人にしておきたく、外に出る。

「あの人、どういう人?」と京子。

「うん。ちょっとした知り合いなんだ。」


ゴリは、部屋から離れて
二階渡り廊下の角っこで、タバコを一服。

◆ゴリが、タバコを吸うシーンは、
10年の在籍期間で、あと数回しかありません。

よく見ておいて下さい。しかも
深くは吸わない竜雷太。

体育会系だけに、身体を気遣うゴリだが、
演技のために、仕方なく吸っている。
◆この気遣いあって、80歳超えの現在まで
竜雷太は長生きしている。
◆喫煙者の奈良岡朋子さんも、90歳を超えて、
矍鑠(かくしゃく)としていらした。享年93歳。


タバコに火を点けたゴリの
背後。一階の道では、

純がメモを見て「平和荘」を見つけた。
「ここかあー」

ゴリは、その純を見つけたのか、
口笛を吹く。しかし、純には聴こえない。

しかし、口笛よりも
純は、初老の男がアパート前にいる事に
不審を抱く。

近づいて
「おーい。何やってんだ。」と純。

「あー?、お前こそ何だ!」と斉藤。

「俺は刑事だよお!」

「何いーっ。刑事だあ?」

「見りゃ判るだろおー」
※分からないから、質問している斉藤さん。
こんなチンピラヤクザ風兄ちゃんが警察官?

マカロニも、よく間違われていた。

「斉藤さん。」とゴリの声。

「おー。石塚君!」

「ゴリさーん!」

二人に走り寄り、

「七曲署の同僚、柴田くん。
 これでも本物の刑事ですよー」とゴリ。

「えーえ?ー。そーうお?」と斉藤。

「先輩の斉藤さん」

「ええ、えーっ!?、、ど、どうも。」と
ゴリ先輩の、更にその先輩に恐縮する。
刑事稼業の大先輩だったのだ。

「退職された、って伺いましたが。」

「しかし、このヤマだけは、
 とうしても忘れられなくて、な。」

「助かります。」と斉藤に頭を下げる。
「ジーパン。お前は何しに来たんだ?」

「梶田を尾行してた刑事が、
 撒かれたそーです。」

「青田くんが、、」
「ええ。忙しくてここには来れないとか。」

◆携帯やLINEがあれば、簡単に連絡出来るが、
そんな情報機器は一切無かった73年。
今から50年前のことでした。

「あー。儂が来て良かったよ。
 奴の姿勢は相変わらずだ!
 全く変わっとらん!」

「そーか。やっぱり来られねーか?」とゴリ。

「その代わり、俺が来ました。
 ボスにも話してあります。」と後輩純。

「よし。じゃあ頼まれてくれ。
 この男は、昔梶田と繋がっていた
 大和田(渥美国泰)という男だ。」

「今じゃ、街の名士で、駅前で
 娯楽センターをやっている。
 まず現れるとすれば、そこだ。

 但しだ!
 どんな事があっても、
 暴力は振るうなよ!」とゴリ。

「はい」と純。
二人の先輩の前で、気を引き締める。

しかし、先に熱い鉄拳を振るってしまうのは、
正義感が腹の底から煮えたぎり、
爆発してしまい、止められなくなる、
男石塚であったのだ。
ジーパン、マカロニの前には、
このゴリが、七曲署一番の暴力刑事だったのだ。

ここで、第一ステージを終えます。

ゴリと純が、次郎と京子を扶け、
梶田組との、みさき地区での
熱い戦いが始まる。

9799字


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