🟠🔴「2000年　葵 徳川三代」蘊蓄GOES ON！ 第3蘊蓄 修正版

第3 の蘊蓄

第一回「総括関ヶ原」

以下の通りに、

ドラマでは、
第一回のみ、1時間25分。延長バージョン。
およそ通常45分の倍。

---

しかし、長丁場であるから、

まずは、次の蘊蓄は、第3から、第4と
「2000年　葵 徳川三代」を
数回に亘って
「見過ごしてしまう名場面」として解説。

---

大河ドラマでは、
後にも先にも見つからない。
最高の傑作、秀作、大作と言ってよい、
「2000年大河ドラマ　葵 徳川三代」です。

NHK初のハイビジョン大河。
しかも20世紀最後の大河ドラマであり、
2000年大河ドラマ「葵 徳川三代」

もう既に、ご覧になった方も少なからず、
いらっしゃるでしょうが。
🔴肝心な箇所で重要なシーンを端折った
2023年「どうする家康」とは
到底比べものにはならない。

殆どそのまま、YouTubeで視聴可能。
前回のプロローグをも、含めて。

🟠大河ドラマで、関ヶ原合戦を描いた、
かつてない大作と云っても過言では無い。
ここに至る経緯を詳細に描いている。
45分のテレビドラマだが、壮大なキャスト、
映画並のロケーションと
出演者(含むエキストラ)10,000人か、
それ以上。
だから肝心な登場人物のキャスト紹介も
省かれているのは、ちと残念ではあるが。

肝心な登場人物。また映像で出て来た台詞。
その漢字や意味は、当蘊蓄話で
各回毎に、披瀝いたし申す。

教育現場、学校歴史学の場でも
参考になる映像です。
しかし最近になって、
※最近と言えども、ここ十数年ですが。

---

🟣関ヶ原合戦の再調査も行われており、
放送当時2000年。またそれ以降。
これ迄とは一部違った解釈もされてきている事も
含めてご覧になって下さい。
これは、後ほど
「戦国小和田チャンネル」をご紹介します。
ここで、ご確認いただきたく。

🟢三成から見れば、
自分の仕掛けた罠に嵌ったようにみえる家康。

🔴しかし、実は逆。嵌った振りをしている。
家康は三成の策謀に嵌められたようだが、
三成を嵌めたのは徳川家康だった。

三成のプライドの高さを
逆利用する狸親父の皮算用。
計算高いのは徳川家康だった。

---

ここから、シーンの解説を。
第一回「総括関ヶ原」から
以下の通りに。

前回第2の蘊蓄話の続きで、
申し忘れていたシーンと
語句の解説。

【葵 德川三代 】 

The Battle of Sekigahara, 1600

↑映像はコレです。

---

オープニング終了後

🔴見過ごしてしまう名場面001

おね。
2023年大河ドラマでは、寧々としている。

2000「蒼 徳川三代」当ドラマでは、
家康は「まんかか」様と呼ぶ。
北政所(まん)であり、
秀吉のかか(正室)様だから。

大坂城。淀の取巻き連中からの視点は、
「おふくろ」様と。
秀頼の生母であるから。
しかしながら、秀頼は本当に
父は秀吉だったか？

■これは、後ほど。
これだから、秀頼は秀吉の子では無かったと
思えるフシがある、と説明を致さん。

場面は、
1600年(慶長五年)七月三十日。大坂城。

※この時代は、
おおさか、ではなく、
「おおざかじょう」と云う。
濁点が入ります。

関ヶ原の戦いのほぼ二か月前。

---

大坂城。おね、と淀が。
茶席に誘われた淀が、
おねの言葉を拝聴している。

正室と側室の関係で、
何かの駆け引きの前触れ。
家康は、大坂側の動きに一石を。
大坂側に家康への邪魔立てをするな、と
女同士の刃を持たぬ盾を頼んでいた。

しかしながら、家康に
そう頼まれなからも、
おねは、女として淀を相当毛嫌いしている。

いずれおねの台詞にも出てくる。
「もう、歯痒ゆうて、歯痒ゆうて」と。

正室でなく、
側室に二度も子が産まれた事を長年羨む、
もしくは恨めしく思っている。

---

🔵長男は「捨」と名付けたが、早逝していく。
次男は「拾」。これが秀頼である。
当時は、産まれた子を一旦道端に捨てて
拾う習慣。そうすると、
その子は丈夫な子に育つと、言われた。
しかも、箒と塵取りを使って赤子を拾うのだ。
現代では想像できないでしょ。

🟡実は、おねも、秀吉とささやかな祝言を
挙げたあと、直ぐに子が授かっていたと。

しかし、その頃の秀吉は
信長の命で、小者から小者頭となり
数人の家臣も信長から許される。
現代でいえば、単なる派遣？　
アルバイトから、いきなり主命で
アルバイトチーフになったようなもの。

つまり早くから織田家の禄を喰(は)む。
自分だけ、おねだけでは無く、
家臣を喰わしていかなければならぬ責任を
秀吉は持たされることになる。

---

🟣そんな時期に、少ない禄の中で、
自分の子供が出来たとなれば、
毎日の生活が簡単ではなくなる。
こんな時に秀吉は
おねに折角授かった子供を「堕ろせ」と命じて、
何度も堕胎薬を飲ませている。
これが元で、おねは、二度と子供が産めない
身体になってしまったのだ。

女性からすると、
子供を産めなくしてしまった夫、秀吉に対して、
この怨みは消えませんよね。
以上が、このシーンの裏の事情。

---

次は、三成挙兵の大義名分の正当化の
お墨付きを僅か8歳の秀頼に希うシーン。

さらに、
以下の名場面002、名場面003は、
「どうする家康」では一切描かれていない。

🔴見過ごしてしまう名場面002

「畏れながら家康と戰い、
　これを討ち果たすには相当の軍資金を
　見込まねばなりません。
　元より在らん限りの蓄えを擲つ覚悟に
　有りますが、願わくは大坂城の御金蔵より
　然るべき御用金を御遣わし奉らんことを。」
と三成。

「御断り申し上げる。」と片桐且元。

「此度(こたび)の戦は、
　豊臣家の意向に関わりなく
　始められており申す。」

「御意向は兎も角、豊臣家の御安泰を
　願っての挙兵でござる。」と三成。

「家康殿とて豊臣家の家臣。
　これに与(くみ)する家臣とて、
　豊臣家の家臣は少なからず。」

---

■恐らくは、且元の一存で差し止めと。
★上座では秀頼と淀が、このやり取りを
凝視している。

「お主は家康の回し者かっ！」と
同行の、奉行 長束正家(なつかまさいえ)。

「その言葉、聞捨てならず！」と且元。

果たして秀頼側からは、
謂わば、この軍用金を引き出すこと、
能(あた)わず。

三成は、僅かの手持ち資金で
この無謀な戰いに挑まざるを得なくなった。
やらなくても良い戦禍に、
三成のプライドの為に周囲を巻き込んでいく。
豊臣家存亡の旗印を下さぬ秀吉の亡霊が
三成をして、最期の戰いを主導したのか？

しかし、当時は、豊臣恩顧の武将は、
十数万人は、未だにかの唐の国で、
秀吉の死をも知らずに戰い続けていた。
七年間に亘って。

■この時の、朝鮮の怨みが現代でも居残り、
我が国と旧朝鮮との蟠りは消えずに残っている。
400年後の大東亜戦争も含めて。
■秀吉の阿保な発想が、日本を狂わせた。

---

🔵秀吉は、阿保か、頭が良いのか解らん。
多分、ヒソを飲まされ続け、
この頃から次第に
頭の中、と身体と精神状態が狂っていったと
云うしかない。

この時の且元は、
両方にも加担する事を避けたか？
要するに三成方の策謀の底意に
何か裏で糸引くものが浮上してくるまでは、
成り行きを黙して語らず。

---

🔴見過ごしてしまう名場面003

無念の三成は、
一旦、口に出して、数人の家臣たちと共に
挙兵をしてしまう。口に出した以上は、
もう引込みが付かなくなる。
この辺りは、頭が良いのか、
単にプライドが高いだけなのか？
戦時の戦略を現場で立てたことが無い三成の浅はかさ。
現代でも、こんな上司がいますね。
皆さんの周りに、居ませんかねー。
居るでしょう？少なくとも一人は。

---

この無謀な出陣計画を
居城佐和山城で、家族を前に披瀝するシーン。
長男の隼人頭(官位)。後の石田重家は、
戦後は、
京都の妙心寺の仏門に入り、生命は取られず。
重家とは、家康から諱を戴いている。

Wikipediaでは、

その後、京都妙心寺の塔頭壽聖院に入って、
住職の伯蒲慧稜（伯蒲恵稜とも）に
よって剃髪して仏門に入れられた。
伯蒲は法号として宗享の名を与えた。

また別に、晩年の重家は
仏門から還俗して和泉国岸和田藩の
藩主・岡部宣勝の庇護を受けながら、
岸和田で死去したという説もある。

しかし、次男、三男がどうなったかは
ドラマでは描かれていない。
台詞も、父三成に対して「はい」の一言のみ。

---

まずは、ここ迄の蘊蓄で、
最初に取り上げた場面。か

最後に、筆者なりの蘊蓄解説をしておきます。

🔵第四回のラスト5分前。
これまで大河ドラマでは無かった、
NHK初の、淀と大野治長の逢引きシーン。
接吻シーンと思えるシーンが。
接吻は、当時「口吸い」と言ったらしく。
■ひょっとして、秀頼は
大野治長と淀の子供では無かったか？

当時の淀は、おんな盛りの33歳。
おとこが欲しくて堪らないのだろう。

2023「どうする家康」でも、
病床の秀吉に対して、淀が、
死ぬ間際の秀吉に対して、秀頼は、
「あんたの子供と思ったら大間違い！」と
放ったシーンがありました。
↑↑
これを、現代語で話す淀。
「子供と思ったら」「大間違い」が、現代語です。

---

元々は、信長の愛人だった可能性がある茶々。
政略結婚で信長の間者として、
浅井家に嫌々乍も
嫁がされた可能性は無くはない。
若しくは、
信長の愛人と云うより
隠れた妹としてだったか？

しかし、浅井家で養女と育ってられ、
「初」や「ごう」、と仲むずまじく姉妹愛を
育んだのかもしれない。

だからこそ、
浅井三代記に、茶々の誕生の記述がない事は
頷けるのだ。また次女である「はつ」に、
初姫と名付けたのも、解る。

---

🔴茶々も、亡き父母を殺した秀吉には
恨みを抱いたのだ。しかしこの戦国動乱の世を
生き残るために、仕方なく
秀吉とくっついたのだ。
でも男女の愛情は一切無かったはずだ。

しかし、秀吉は、茶々が、
織田信長の血筋を引いていることは
分かっていたから、一目惚れし、
好きな茶々を何とかして手に入れて、
自分の子供を産ませたい。

堕胎薬を飲ませて、子を孕めなくしてしまったおね、
への償い、と最初は
そう思ったのだろう。
しかし、秀吉の目論見は、他にあったのだ。
↓↓
それが、織田信長の血筋、直系に繋がる。
その為の子を茶々に産ませたい。
しかも産まれたのは男児。
長男「捨」はなるほど、秀吉の子だったかもしれないが、
次男「拾」は、果たしてどうだったか？

しかしながら、捨の成長を見るにつけ、
自分が信長の、誰にも文句を言わせない
正当な後継者にのし上がってみせる。と。

しかしながら。
秀吉と淀が産みし秀頼では、
体格が違いすぎる。

父は、愛人の大野治長では無かったか？

---

🟤現在でいうと、
秀吉は「池乃めだか」に近い身長。

当時の清原と並んで。

150センチもなかった。
140〜数センチ。
細(こま)い身長で飛び跳ねる様をみて、
信長は「猿」と興じたのだろう。

方や秀頼は「横綱白鵬」に近い身長と体重。
六尺越の196センチ。161kg。
身長だけは、元横綱曙(204センチ)に近い。

---

今まで秀頼を演じた俳優は渡辺徹。
※渡辺徹は、180センチ。よく食べて
体重はころころ変わるから公表していない。

太陽！新人俳優の中でも、最低の身長。
尚テキサスは登場時181センチ。
マカロニ、ドック、ボキー、DJは
全くの新人俳優ではないから、
太陽にほえろ！制作側が決めた
採用ルール(身長は180センチ以上)外となる。

---

◆この暗黙ルールは、
松田優作公称185センチが基本となっている。
実は188センチだったとか。
裕次郎よりも、高すぎるのもダメだった。

この少年ラガーは
「1989年大河ドラマ春日局」で秀頼を演じた。
体重と恰幅の良さはそっくりで、
そのような体型だったと。

では、ここまで。
内容を一部修正しています。

---

4594字