【時事抄】 外国為替証拠金取引(FX)活況は年後半も
円安の進行で海外から多数の観光客が「安い日本」を求めて殺到し、日本人には海外旅行が再び高嶺の花となりました。BIC Mac単品が円換算800円以上だなんて😭
食料品やガソリン代の極端な値上がりも、海外からの輸入に依存する品目が多いことから、安くなった通貨「円」に起因したものと言えます。
日米の金利差が縮小するなかでも、ひたすら円が売られる状況が続きました。そして為替変動を機敏に捉えて取引を繰り返す証拠金取引(FX取引)ら右肩上がりに成長を続けいます。
活況を呈する様子を報じた日本経済新聞の記事を要約してみました。
<要約>
外国為替証拠金取引(FX)は、1~6月の取引額が2009年以降で最高額に達し、活況が続いている。店頭FX取引額は6月単月で前月比1%増の1120兆97億円、1~6月の合計は6172兆8376億円で、初めて6000兆円超えた。通貨ペア別では米ドル/円が5329兆円で最多。英ポンド/円(227兆円)、豪ドル/円(176兆円)、ユーロ/円(168兆円)と続く。
年初から対ドルで20円近い円安が進み、年前半は日本の低金利環境が継続する一方、米国FRBの利下げ開始時の後ずれの見方が優勢となった。金利差が開いた状況が続き、「キャリー取引」の魅力が高まった。個人投資家は「順張りでも儲けやすい環境だった」と振り返る。
FX個人を象徴する「逆張り」手法も復活の兆しを見せる。QUICKが算出した店頭5社のFX建玉合計によると、23年後半ごろからドル売り越しの場面が目立つようになった。市場が意識していた節目の152円、155円を下回り、6月に161円台をつけた。大幅な円安進行により、円高転換を見込んだ「逆張り」の動きも活発になってきた、と専門家は指摘する。
4~5月は政府・日銀の円買い為替介入と見られる動きで為替が大きく動き、ドル・円の売買が交錯する場面となって取引量が膨んだ。また、ドル円以外の通貨ペアでも変化が見られ、個人に人気のメキシコペソや南アフリカランドといった高金利通貨が6月に急落する場面があった。
(原文1625文字→606文字)
この記事を投稿した当日、日本銀行はついに利上げを決断して0.25%に政策金利を引き上げました。7月に入って財務省・日銀の為替介入もあって円高転換してましたが、7月のアノマリー的な動きでもありました。
しかし、ここにきて日米の金融当局が明確にこれまでの政策方針を転換しようとしています。米大統領選の行方も混沌としており先が読めません。後半の金融市場は近年稀に見る乱高下を見せるでしょう。新NISAをキッカケに投資デビューしたルーキーさん達は耐えられるか。
こんな世界的な情勢変化を想うと、岸田首相が9月末に自民党総裁の任期満了を迎えるニュースが何だか小さく、霞んで見えるほどです。
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