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台湾の大学病院で心躍る。

総統府、中正紀念堂と廻って、評判の良いレストランへ。なんと「国立台湾大学附属病院」の中にある。(台湾大学は、日本でいうと東京大学である)

巨大な病院の入り口には、点滴中の車椅子の方と客待ちタクシーの長い列。私のような観光客が入って良いのか戸惑う。

日曜のため病院自体は静まり返り、照明も消しぎみで薄暗く、ほぼ人もいない。
広いエントランスロビーの総合受付でレストランの写真を見せると、警備員風のおじさんが笑顔で地下を指差してくれた。本当に私が行って良いのだろうか…まだ迷う。

シーンとする大階段を降り、突然現れる光景に目を奪われた。
1階より上とは別世界である。

明るくて綺麗で活気がある食事スペースを取り囲んで、凄い数のお店がずらーっと。
スタバ、モス、ミスドをはじめ、麺類、丼もの、揚げ物、スイーツ…台湾のあらゆるグルメが揃っている!
台湾特有のドリンクのお店も複数あり、新鮮なフルーツ、サラダ、もちろんお粥の店も。ここだけで台湾グルメが制覇できそうだ。

パジャマ(種類豊富)などの日用品店、素敵な本屋、コンビニもある。

オブジェや造花、天井からぶら下がった装飾品、壁や椅子も可愛いくて、お洒落カフェっぽい音楽も気分が上がる。病院なのに、気分が沈む要素が無い!

しかしよく見ると、中国語、日本語、英語表記で「ご用の際はボタンを押してください」と呼び出しボタンがあったり、杖置きのあるテーブル。無料コンセントも助かる。

お目当ての、高級感ある台湾料理っぽいレストランに入った。レストランには店内席が設けてあり、メニューは日本語もある。
ここの牛肉飴餅は台湾で一番美味しいと思った。中から溢れる肉汁はキラキラしていて、牛肉の旨みや周りの皮も過去一で美味しい。
豚肉飴餅を即座に追加オーダー。オーダー後に蒸すようで、少し待つが出来立ての美味しさにも感動。
ぶつ切りきゅうりの漬け物も日本に持って帰りたいくらい美味しい。甘味と旨みの不思議な融合で、汁まで飲み干す。レシピが知りたいものだ。

日本の学校と同じキンコーンカンコーンというチャイムが響き、時計を見ると12時であった。(13時にもまた鳴っていた)
突然混み合う店内。普通の服装の人たちで店内が満席になる。

会計後、広いフードコートをぐるっと回る。
中央の広い食事スペースには、医療ネット帽と手術服(する側)っぽい人、白衣に首から聴診器を下げたお医者さん、患者さんらしき方々も多数食事されている。パジャマ姿の人もいた。

ボンベで酸素吸入している体調の悪そうなお爺さんは、奥さんが買ってきた美味しそうな魯肉飯定食を食べている。車椅子にぐったりしている程なのに、こんなに美味しそうな食事にありつける台湾の患者さん。

車椅子の方も多い。子供、若者たち、赤ちゃん連れなど普通っぽい人も沢山いて、楽しそうにおしゃべりしていたりと、とても自由である。

新鮮フルーツの店で「ドラゴンフルーツとグアバ、withクリームチーズ」(無糖)ドリンクを注文。美味しー(*'▽'*)
クリームチーズ入りの飲み物はハズレなしである。台湾人の若い女性の友人から教わった豆知識だ。

ちなみに医療関係者、大学病院の学生さんは割引購入できると表示のある店も多い。素晴らしいシステムだ。これなら通勤通学にも張り合いが出る。羨まし過ぎる。

日本だったら、「病院なのに、騒がしくて不謹慎だ!」とクレームの嵐が来そうな光景である。
ザ・合理主義の台湾では、そんなクレームは「あなた何言ってるの?」とばかりにガン無視であろう。良い国だ。

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