【Portland】コミュニティカレッジに通ってみた
アメリカでちょっと暮らしてみたいなー
ポートランドとか良さそうだなー
と思い立ち、ビザ取得のために、と、ちょうど勉強もしたかったのでポートランドのコミュニティカレッジに通っていました。
このnoteではその中で感じたコミカレの良さだったり、学びの環境について振り返ります。
コミカレを選んだ理由
アメリカのポートランドあたりで暮らしてみようかなーと決めた後、ビザについていろいろ調べた結果
仕事もなかったので、F1(学生)ビザの取得を目指しました。
F1ビザは全ての学校で取得できるわけではなくて、
語学学校や大学などで、所定の時間以上、一定数の単位を取得しながら通うことが条件。
なのでサーティフィケートプログラムなどは対象外です。
そもそも個人的に、語学の勉強だけにそんなに時間とお金を費やすのがちょっと、、と思っていたので(どうせ勉強するなら他に学びたいことが色々あった)大学院かコミカレか、で悩み、
入試もないコミカレに最終決定。
PCC(Portland Community College)は興味のあったグラフィックデザインのコースもあったのでここに決めました。
コロナ禍での授業
入学手続きを終えて渡米し、通い始めたのが2021年度の秋学期。
コロナ真っ只中の時期は過ぎていたもののまだちょっと自粛ムードというか、学校にも制限がかかっていた時期でした。
そういえばこの頃はマスクも必須だった。
なので授業はほとんどオンライン。
一部対面のクラスもあったものの、枠も限られていたので対面のものは登録出来ず、そうこうしている間にオンラインでの受講がスタートしました。
(ちなみに家をあまり調べずに借りたらどのキャンパスからも遠かったのでオンラインだったのは結果オーライだった)
(家借りるときはちゃんとキャンパスの場所とかも調べて借りましょう)
余談ですが、私は当時コロナで水回り共用に不安があったのと、MTGとかで声出すことも考えて学生マンション的なの借りてたんですが、
今ならクレイグリストでシェアハウス探すと思います。
そんなこんなで、久しぶりの学生、はじめての全オンラインで少々不安はあったのですが
学習にあたって必要な資料、教材(ビデオ含む)、zoomのリンクなどは全てWebページ上にまとまっていて週毎にモジュールが分かれていたし、
コメントでのディスカッションや課題の提出も全て同じところからできて。
締切も明記してあるしで特に迷うこともなく、助かりました。
ほんと便利になったものだ。
ページ作る教授はちょっと大変そうだけど。
尚、オンラインの授業と一言で言っても
週1-2回、決まった時間にzoomで繋いで授業を受けるパターン
と、
学習教材を期限までに進めていく(zoomは必須でない)パターン
の2種類があります。
確かそれぞれ「リモート」と「オンライン」で表記が分かれていたはず。
これは今も同じような形式みたいです。
どっちが良いかと言われたら正直どっちもどっち、、、、だけどコミュ障なのでリモート授業のオンラインでのディスカッションは難易度が高いというか避けれるなら避けたかった感はある(勉強しろ
授業の質
あまり事細かには語れないのですが、コミカレって実際どうなんだろう〜と私も行く前は思ってたのでちょっと書いておくと、
結論、
「教授」と「オンラインか否か」
による部分が大きい気がします。
そもそもオンラインの授業に慣れてる教授と慣れてない教授がいるし
教材の作り方や参考資料も人それぞれ。
あとは日本と同様に当たり外れというか、相性の良し悪しはありそう。
同じ授業が一つの学期でいくつか開講されているのですが、
曜日と時間以外の違いがわからない、結局どれを取れば良いか迷う、、、
という時に役立つのがRate My Professorsというサイト。
その学校で教えている教授のレビューが掲載されています。
同じ題材を扱っていても、やっぱりレビューの良い教授とそうでもない教授がいて、満足度や理解度に差が出ているようです。
あと「どういう風に評価されるか」などもコメントであったりするので
なんとなく相性の良し悪しもわかります。
授業毎にも見れたり、他の大学でも教えてたらそちらのレビューもまとまってるので、割と参考になるし面白いです。
ちなみにこれは銀行口座を開設するときに窓口のお姉さんに教えてもらいました。
あとこれは質、というよりコスパの話なのですが、コミカレは現地の方の授業料と留学生の授業料に大きな開きがあるんですよね。
現地の方はかなり受けやすい価格かと思うのですが、
それを見ちゃうと、というのもあるけど
留学生の身からしたらコスパはそんなに良いとは感じなかったような、そんな気がします。
とはいえ、授業の種類はかなり豊富で
英語系の授業、心理学、プログラミング、デザイン、アート、PE(ヨガや護身術)など色々あるので
英語で英語以外のことを学びながらビザを取りたい、という方には結構ありだと思います。
個人的には、今まですれ違って機会がなかった授業も色々受けて、勉強の面白さも再認識できたし全体的に楽しかった。
※ただし、英語のスコア(指定のテストで指定の点数)がなければESOLからのスタートになります。私はマジで準備の時間がなくて、ギリギリオンラインでduolingoのテスト受けました。普通の授業から始めたければ何かしら必須。
課題の量
日本で大学生をしていた時にそんなに課題が出てた記憶がなかったので
そんなに多くないだろうな〜とふんわり思ってたのですが
全然違ったので記憶に残すのも兼ねて書いておきます。
課題は基本的には
4単位の授業については授業外で週あたり12時間の自主学習、3単位の授業については授業外でたしか4時間(曖昧)の自主学習
が目安と言われていました。
上述の通り言ってるだけだろ、と当時の私は思っていたのですが、
これが案外正しくて。
リーディングでは100ページくらい読んで100word以上の何か*3を毎週書かなきゃいけなかったり。
プログラミングでは約60ページ分の学習を進めなきゃいけなかったり。
アート系のも何個か作らなきゃいけなかったり。
ネイティブの方々と同じ授業を受けてるので非ネイティブの私はより時間がかかる。
読むのも書くのも、そもそも課題を理解するのにも時間がかかる。
そんでもってF1のビザを維持するためにはちゃんと成績もキープしなきゃいけなかったので中途半端なこともできず、授業数は少なくとも学習時間としてはそこそこ学生感ありました。
それも含めて面白かったけどね!
日本での学生生活との違い【良かったこと】
コミカレは大学ではなくて「コミュニティカレッジ」なのでそもそもがやっぱり違うのですが、
それでも大学生当時の学習環境と異なる部分がいくつかありました。
カウンセリングが身近
アメリカではカウンセリングは身近で、誰でもすぐ気軽にアクセスできる、
という噂は本当でした。
「特定の悩みがなくてもどうぞ」という雰囲気で、個別での相談とは別に「この時間カウンセリングのワークショップ(的なの)しますよ」みたいなのが毎週あったり。
安倍元首相の襲撃事件があった時にはメールで「大変ショックな事件でした、不安なことがあったりする場合はいつでもカウンセリング受けに来てね」みたいな連絡が入ったり。
このカウンセリングに対する姿勢はアメリカならではの部分だと思うのですが、これまでカウンセリングに対して持っていたイメージというか、考え方が変わりましたね。
ちょっとモヤモヤしてる、くらいで受けていいんだな、と。
良い発見。
奨学金が充実
日本で奨学金を受けようと思ったら準備する書類だったり条件が複雑かつ厳しく、
さらに「借金」になるものも多かったので、
申請のハードルが高いイメージがありました。
一方で、ここでは「誰にでも」申請できる「返済不要」な奨学金がいくつかあります。
用意するものもエッセイと教授からの推薦状のみだったりとチャレンジしやすくて、「学びたい人が学べる」環境だな〜と思いました。
そういえば、「コロナで大変だと思うから必要な人はお金あげるから申請してね」(もちろん言い方は違うんですが、正確な内容が思い出せない)、的なものがあって
そのときは軽いアンケート一本答えるだけで小切手が届いた。
学ぶ上での心配事がなくなるっていいよね。
ありがたい。いい投資だ。
生徒の年齢の幅広さ
「学びたい人が学べる」につながるのですが、
生徒の年齢がかなり幅広かったです。
私のとっていた授業がそうだったのもあると思うのですが、
高校を卒業したくらいの子(やっぱりここがメインではある)から、
30代の社会人、50,60代の方まで受講していて。
なんというかそれが普通だったので、自分もアラサーであることを全く気にせず学べました。
Reading & Writing Center
これは違いというより、個人的に助かったサポート。
(留学生になるのが初めてだったので、こういうサポートを探すのも初体験だったのですが、日本にもあるかも)
リーディング&ライティングセンターではどの授業に関してでも、Reading、Writingに関するサポートが受けられます。
添削もそうですし、読んでいてわからない表現を質問しても良いし。
教授も「他の人の意見を聞くことも重要だから」とここの利用を促してました。
こういうサポートの専門部署があると、質問することも憚られないというか。
何より授業料に含まれているものは積極的に使うが吉です。
逆に授業料を払ってないときは使えないのでバケーションタームの時は使えませんでした。
それでも「卒業しない」を選んだわけ
コミカレからの進路としては主に
・コースを終了して学位をとる
・4年制の大学へ編入する
などが挙げられるようです。
学位を取るにはコースを決めて、必要な単位を取得していき、
大体2年くらいくらいで終了できるようになってます。
当初から「グラフィックデザインを勉強したいな」と思っていたのですが
実はグラフィックデザイン(以下GD)のコースが始まる前にコミカレ自体は辞めています。(というか正確には授業をとっていない)
その理由は主に「進捗速度とコスパ」です。
まず、GDのコース・授業は通年受けられるわけではなくて、
コース自体は夏か秋のスタート。
なので対象の授業もそれに合わせて組まれてます。
GDのコースに含まれている単位も好きなものが好きな時に受けられるわけではなくて、
「この単位を取るにはこの単位が必要」と決まっているものが多いので順番にクリアしていく必要がありました。
1学期の間にとれる単位にも上限があったからスピードを上げることもできず。
結局「まだコース始まるまで時間もかかるし、このままこの金額を払い続けるのはコスパが悪いのでは…?」と思ってやめました。
ちなみにコスパの件ですが、
例えばumedyでは1つ数千円から受講できるので同じだけの金額があれば
好きなレベルでかなりいろんな教材に触れることができるんですよね。と気づきまして。
作ったものに対するレビューが受けられない、というのはありますが、とりあえず試しながら、他でカバーする方法を探すかな、という感じでした。
あとどちらかというとUX,UIに興味があったので、それが学べる他の学校のコースに切り替えようと決めた、というのもあります。
(これは1学期分の値段で1つのコースが終了できる / ビザは出ない)
デザインは引き続き興味があるけど、自分で作れるようになるというより判断ができるようになりたかったので、
引き続き書籍などで勉強していこうと思っています。
ただ実は完全に学校を辞めたわけではなくて、授業をとらないことでビザが降りなくなったというだけでアカウントは残っているし、
オンラインの授業も受けられるようです。
だからオンラインのものだけを受講して学位をとる、という選択肢はまだ残されています。
多分取らないけど。
ちなみに、
定期的にアドバイザーの方とのコース/クラスの相談?面談?みたいなのがあるのですが
そのときに「卒業せずに途中で日本に帰ることになるかも」みたいな話は割と早い段階からしていて、
「もし続けたかったらオンラインでも受けれるし全然いいよ〜」って感じだったので学校的にも大丈夫そうでした。
このアドバイザーの方優しかった。。。
というわけで当初の目的とはちょっと違った感じになってしまいましたがGD以外の興味のあることも少し学べたし、
学習環境の違いに触れられたのはとても良い経験でした。
何よりポートランドに長期で滞在できたしね。
結論:コミカレに通って良かった