今からマスターデュエルを始める人のための記事 #2 汎用カードを生成しよう
どみなさ。
鯛と琴です。
前回に引き続き、初心者向けの記事を書こうかなと思います。
前回は「ジェムを集める方法」について解説しました。
ソロモードのジェムを回収した後は、どうしてもランクマッチやイベントに挑む必要が出てきます。
現在のランクマッチは2022年の急速なカードパワーのインフレがピークを迎えたところであり、環境外のテーマでは太刀打ちできないと思われがちです。
しかし、環境外テーマであろうが、先行の展開を許すと大量に展開して暴れ散らかす根本からイカれたゲームが遊戯王ですので、そもそも環境がどうこう関係なく先行ゲーなのです。
この問題を解決するために、手札から効果を発動し、相手の先行展開を妨害できる手札誘発が作られています。ほぼ開き直りでは?
今回は、そんな手札誘発について解説していきたいと思います。
手札誘発は最優先で生成しよう
既に他の人に言われていたり、自分でも実感しているかと思いますが、手札誘発は高いと感じても最優先で作るべきです。
手札誘発はほぼ全てのデッキに積むことになるため、先行投資だと思って生成しちゃいましょう。
また、手札誘発を1枚づつ入れているという初心者の方も多いのではないかと思います。
厳しく聞こえてしまうかもしれませんが、40枚の中から相手に有効な誘発をピンポイント引くのは難しいため、汎用性の高い誘発は、絶対に3枚揃えた方がいいです。
しかしながら、マスターデュエルにおける手札誘発はURが多く、しかもシークレットパックには入っていないため、初心者が3枚集めるのは少しハードルが高いでしょう。
そこで、初心者が用意した方がいい手札誘発や、初心者でも手を出しやすい手札誘発をここで詳しく紹介したいと思います。
《増殖するG》
最強の手札誘発です。
このカードを中心に全てが回っていると言っても過言ではありません。
効果は単純であり、発動・処理の後に相手が特殊召喚をすると、その度に1ドローすることができます。
先ほど言った通り、遊戯王では先行1ターン目に大量の妨害を用意することができてしまいます。
しかし、そのためには同時に大量の特殊召喚をする必要があります。
《増殖するG》が通ってしまうと、用意できる妨害よりも、相手が使えるカードの枚数が上回ってしまうかもしれません。
さらに、この効果によって別の手札誘発を引き込んで使うこともできます。
といった感じで、1枚のパワーが凄まじいため、相手は必然的に展開を抑えざるを得なくなります。
後述する《灰流うらら》に止められるため、初心者だと通りが悪く弱いように感じてしまうこともあるかと思いますが、相手の誘発を1枚吐かせることが出来るだけでも強力です。
URですが、セット商品として750ジェムでマスターパック10パックと一緒に、1枚手に入れることができます。(2023/9/14追記) できねえじゃん。
え? マジで? セット商品になかったっけ?
あまりにも必須札すぎてセット商品にあるもんだと思い込んでました。申し訳ありません。
とはいえ、そんな勘違いを起こすくらいには必須になってくるカードですので、URでも惜しまずに生成していきましょう。
《灰流うらら》よりもわかりやすく、雑に強いカードですので、迷ったらまずはこのカードを3枚揃えるのがいいと思います。
《灰流うらら》
おそらく、最も有名な手札誘発だと思います。
効果は、デッキからのサーチやドロー、特殊召喚、墓地肥やしなど、デッキからカードを持ってこようとする効果を無効にすることができます。
当然ながら、古今東西あらゆるデッキにおいて、デッキからのサーチを行うことができなければ何も始まりません。
そのため、どんなデッキが相手でもほぼ確実に使うことができる汎用性が強みとなっています。
また、先に紹介した《増殖するG》を止めることができる点も非常に強力です。
その代わり、効果を無効にするだけなので、貫通が容易という弱点も存在します。
現代では手札誘発が2枚ないと止まらないようなデッキはうじゃうじゃいるので、信用しすぎは禁物ですね。
URですが、セット商品として買うことができるため1枚は簡単に手に入ります。
可能であれば3枚欲しいですが、初心者であれば2枚だけでもいいかなとは思います。どうせ使ってたら3枚目欲しくなるから
《無限泡影》
相手のモンスター1体を対象に取って無効にすることができる罠カードです。
特定の条件下(自分フィールドにカードが存在しない場合)において手札から発動することができるため、手札誘発として扱われます。
罠カードのため、モンスター効果のみを無効にできるカードや、後述する《墓穴の指名者》に無効化されないという唯一無二の強みを持ちます。
あと地味に1ターンに1度の制約(ターン1)がついていません。
2枚引いたら2回撃てます。
弱点として、場にカードが存在すると手札からは撃てなくなるため、自分が先行で展開した後に《増殖するG》で引き込むと腐るというのがあります。
次に紹介する《PSYフレームギア・γ》のような、フィールドに特殊召喚して使うタイプの手札誘発とも相性が悪いのは覚えておきましょう。
《PSYフレームギア・γ》
通称ガンマ。
SR最強の手札誘発です。
自分フィールドにモンスターが存在しない場合限定ではありますが、チェーンが可能なあらゆるモンスター効果を無効にし、さらに破壊までできてしまうブッ壊れカードです。
その無効範囲の広さ故に、相手の手札誘発をガンマで無効にすることができてしまうため、デッキによっては手札誘発の対策札にもなります。
しかも、無効にした後は自身を特殊召喚するため、自分のターンに使った場合はそのままレベル8シンクロを行ったり、《アクセルシンクロ・スターダスト・ドラゴン》を経由して《フルール・ド・バロネス》になったりできます。
先行で使っても強すぎるため、OCGでは制限、マスターデュエルでも準制限となっていますが、何故かレアリティはSRとお手頃になっているのも嬉しいところ。
弱点としては、フィールドにモンスターがいると発動できないため、腐る瞬間があることと、《PSYフレーム・ドライバー》という何の効果も持たないゴミ通常モンスターをデッキに入れないと使えない点です。
それを考慮しても非常に強い手札誘発ですので、安くて強い手札誘発が欲しい場合や、使いたいデッキとの相性が良い場合は作ってみるのをお勧めします。
その他、おすすめの手札誘発
《ドロール&ロックバード》
ドローやサーチが終わった後に反応し、発動したターンはそれ以上のドロー・サーチを封じてくれます。
SRで安い割に、これが刺さっただけで死ぬデッキが存在する、《増殖するG》に匹敵するパワーを内包しています。
現在の環境ではあまり強くはありませんが【ふわんだりぃず】や【ピュアリィ】にはブッ刺さるため、覚えておいて損はありません。
デッキによっては《増殖するG》の対策としても使えますが、自分もドロー・サーチが使えなくなる点に注意。
特に《増殖するG》で引き込んで使ったりすると、自分の《増殖するG》を無効化してしまいます。俺これめっちゃやらかすんだよな
《深淵の獣マグナムート》《深淵の獣ドルイドヴルム》《深淵の獣バルドレイク》
相手の墓地の光属性・闇属性を除外することで【ティアラメンツ】への対策になるほか、自分のターンの手数にもなる強力なカード。
現在は【ティアラメンツ】が落ち目のため使い所は減ってしまいましたが、レベル6やドラゴン族を活用できるデッキ、リンク召喚を活用するデッキではまだまだ採用が検討できます。
マグナムートはURですが制限で、それ以外はSRのため、強さの割に導入のハードルは低めだと思います。
《D.D.クロウ》
深淵の獣と同様、墓地のカードを除外することができるカード。
自身を特殊召喚しない代わりに、光闇以外のモンスターや魔法罠も除外することができます。ターン1もありません。
深淵の獣を差し置いて使う理由は薄いかもしれませんが、こちらもSRなので、覚えておくと良いでしょう。
《エフェクト・ヴェーラー》
基本的に《無限泡影》の相互互換であり、使い方もほぼ同じですが、レベル1チューナーであったり、魔法使い族であることを利用できるデッキでは《無限泡影》より強く使うことができます。
ただ、こっちはセット商品で貰えないURなので、初心者が集めようと思うと結構だるいのはあるかもしれません。
《原始生命体ニビル》
相手が召喚・特殊召喚を5回行ったターンに発動でき、盤面を全てリリースして落ちてくる隕石です。
1枚のパワーとしては非常に強いのですが、腐ると本当に使い道がないため、高レベルをコストに使えるデッキ以外では1〜2枚採用に留めて、《増殖するG》で引き込むのが良いでしょう。
URですが、1枚だけならセット商品についてくるので、感触を確かめてから採用を検討してみるのが良いかも。
手札誘発への対抗策
さて、環境デッキに抗うためには手札誘発が必要、と言いましたが、手札誘発は環境デッキ側も使ってきます。
環境デッキであれば手札誘発1枚は擦り傷で済みますが、環境外のデッキでは誘発1枚で完全に展開が止まってしまう可能性があります。
その場合、自分は初動札を失った挙句、先行と後攻が事実上逆転し、しかも相手はバトルフェイズに攻撃ができるという最悪の状況が完成します。
このため、弱いデッキほど、可能な限り手札誘発の対策をすることが必要となります。
ここでは特にわかりやすい対策カードを紹介させていただこうかと思います。
《墓穴の指名者》
墓地のカードを除外し、無効にすることができる速攻魔法です。
ほとんどの手札誘発は手札から捨てて発動するため、このカードをチェーンすることで手札誘発を無効にすることができます。
【深淵の獣】《PSYフレームギア・γ》《無限泡影》等は止めることができない点に注意。
URですが、必須と言っても過言ではないでしょう。
準制限ですので、できるだけ早く2枚集めましょう。
《抹殺の指名者》
自分のデッキからカードを除外し、その同名カードを無効にします。
《灰流うらら》や《増殖するG》は自分も採用することになるため、メジャーな手札誘発を無効にできます。
《墓穴の指名者》では無効にできないカードを無効にできる他、なんなら《墓穴の指名者》そのものも無効にできたりします。
逆に、自分のデッキに入っていないカードや、EXデッキのカードは無効にできない点には注意です。
URですが、強すぎて制限になってしまったので、生成するのは1枚だけで済むのがある意味ありがたいかもしれません。
《灰流うらら》
先ほども触れた通り《増殖するG》を止められます。
たったそれだけですが、それだけでこのカードの価値は手札誘発に止まらない強さに昇華します。
何故なら《増殖するG》は最強だから。ぶっちゃけ最近のうららはこっちがメイン用途なんじゃねぇかと思っている
《PSYフレームギア・γ》
こちらもさっき紹介した通りです。
先行で引いた場合、フィールドにモンスターがいると使えないため、魔法カードや手札で発動できる効果を使って相手の手札誘発を誘うと良いでしょう。
自分のターンに使うことができれば《フルール・ド・バロネス》でさらにもう1枚誘発を無効にできてしまいます。
こんなん爆アドすぎて気持ちよくなっちゃう。
その他の誘発ケア
召喚権を使わないカード
通常召喚は一度しか行うことができないため、通常召喚からの展開を手札誘発で止められるのが非常に痛手となります。
このため、手札から特殊召喚できるモンスターや、デッキから特殊召喚できる魔法カードなどは誘発ケアになる可能性があります。
どんなカードが使えるかどうかはデッキによるため、まずは検索欄に「手札から特殊召喚」などのワードを絡めて検索してみるといいでしょう。
効果にチェーンして、自分フィールドのカードを墓地へ送ることのできるカード
少し難しい話になってしまいますが、主に《無限泡影》《エフェクト・ヴェーラー》の対策として挙げられる方法です。
この2枚は「対象を取る(発動した時点で、先に無効にする対象を明言する必要がある)」ため、対象となったカードを墓地などに逃がすことで、効果を無効にされるのを防ぐことができます。
捲り札
手札誘発とは別に、後攻で勝つために使えるカードも存在します。
それが俗に言う「捲り札」です。
手札誘発に比べると、先行で腐ってしまうという欠点はありますが、相手のチェーンを許さず、問答無用で盤面をめちゃくちゃにできるカードなどもあるため、後攻ワンキルデッキ等では戦術の要となっていることもしばしば。
こちらも初心者におすすめのカードをいくつか紹介します。
《サンダー・ボルト》
相手フィールドののモンスターを全て破壊する、シンプルながら未だ一線級の魔法カード。
URですが、チュートリアルで1枚手に入るため、お世話になっている初心者も多いのではないでしょうか。
後述する《拮抗勝負》の影響で、無効にされてしまうことも多いと思いますが、単純に妨害を1枚踏めるというだけでも大きいでしょう。
《ライトニング・ストーム》
相手フィールドの攻撃表示のモンスターか、魔法・罠カードのどちらかを全て破壊できる魔法カード。
《サンダー・ボルト》と違って発動条件が厳しく腐りやすいですが、2種類の効果から選んで使うことができるため、罠デッキなどに苦しめられている人にはおすすめです。
URですが、セット商品で1枚は簡単に手に入ります。
《禁じられた一滴》
同じくセット商品で1枚は手に入るURの捲り札です。
モンスターをコストにして発動することで、相手のモンスター効果をチェーンさせず、コストにした数だけ相手モンスターの効果を無効にすることができます。
手札やフィールドのカードを消費するため、墓地で動くデッキや、魔法カードから動くデッキと組み合わせるのが良いでしょう。
攻撃力を半減させる効果を持っているうえ、《冥王結界波》や《拮抗勝負》と異なり、使用したターンでも相手のLPを削り切ることができるため、後攻ワンキルデッキでも重宝します。
《拮抗勝負》
《無限泡影》と同様に、条件付きで手札から発動できる罠カードであり、手札から発動すると大抵は相手が選んだカード1枚だけを残して全て裏側除外されます。
あまりにも流行ったため、対策されて無効にされてしまうことも多いですが、ターン1がついていないため、無効にされても2枚目を撃つことができます。
ただし、バトルフェイズの終了時にしか発動できないため、使用したターンに決着をつけることはできないことには注意です。
レアリティはSRであり、集めるハードルは低めなのが初心者におすすめ。
【壊獣】シリーズ
相手フィールドのモンスター1体をリリースし、相手フィールドに特殊召喚できる異質なモンスター群です。
チェーンを組まずに相手のモンスターをリリースできるため、無効にされる心配はありません。
相手の場に【壊獣】がいる場合は自分フィールドにのみ1体特殊召喚できます。
最も強いのはSRの《海亀壊獣ガメシエル》ですが、R以下で生成できるカードもあるため、初心者にとっては救世主のような存在かもしれません。
基本的には攻撃力の低い《怪粉壊獣ガダーラ》を使用することになると思います。
おわりに
さて、ここまで読んでいただきありがとうございます。
汎用カードの重要性がわかって貰えれば幸いです。
《灰流うらら》《増殖するG》を3枚、《墓穴の指名者》を2枚は特に重要なカードなので、まずはこれらを生成するのを目標にしましょう。
ただ、既にデッキを組むためにURのクラフトポイントを使ってしまったという人も少なくないと思います。
そういった人のために、次回はクラフトポイントをどうやって集めるか、についても解説していけたらなと思います。
それではまた次回でお会いしましょう。
おまけ:誘発の当てどころ
ここからはおまけです。
とはいえ、重要な話ではあるので、ある程度手札誘発を使い慣れてきたと感じたら読んでいただけると幸いです。
手札誘発というのは、無闇矢鱈に投げれば良いというものではありません。
現在の環境デッキは手札誘発1枚では止まらないデッキが多いですが、それでも「ここには手札誘発を喰らいたくない」という弱点が存在します。
上手く弱点を突くことで、展開を完全に止めたり、最終盤面を大幅にグレードダウンさせることが可能になります。
しかし、こういう話をすると「どこに誘発当てたら良いかわからなくて眺めてたら、なんか手遅れになってた」という人が出てくる(実際にそういうフォロワーがいた)ので、何より大切なことを先に言っておきます。
どこに投げていいかわからない場合、最初に手札誘発が光ったところに投げてください。
腐るよりはマシです。
《スプライト・レッド》やら《フルール・ド・バロネス》が出てきて、手札誘発が無効にされてしまう場合があるので、とりあえず早めに投げてしまう方が無駄にならない可能性が高いです。
もちろん、最初に光ったところに手札誘発を投げたら貫通されて手札を減らしただけになった、という場合もあると思います。
その場合は何故貫通されてしまったのかということを考えつつ試合を見返すと、今後の参考になっていいかもしれません。
環境デッキの止め所
ついでに、環境でよく見かけるデッキの止めどころを紹介しておきます。
個人の感想ですので、意見などはどんどんコメントしていただければと思います。
(最終更新:2023/11/01)
【ピュアリィ】
《ピュアリィ・マイフレンド》に《灰流うらら》、《ピュアリィ・リリィ》に《無限泡影》を当てるのが1番無難かなと思います。
しかし、《無限泡影》以外はケアされてしまう可能性があるため《ゴーストリックの駄天使》が出てきた場合は極力止める必要があります。
【クシャトリラ】
エクストラ破壊が重くなければ《クシャトリラ・ユニコーン》に《無限泡影》、《六世壊他化自在天》に《灰流うらら》だと思いますが、正直よくわかりません。全持ちやめて。
【ラビュリンス】
《ビッグウェルカム・ラビュリンス》までうららは温存しましょう。
それ以外の誘発はあまり刺さらないため、手札と相談して撃たずに温存することも考えると良いかも。
【神碑】
《神碑の泉》のドロー効果を止めたいですが、ドロー枚数によっては《命削りの宝札》に《灰流うらら》を温存する方がいい場合もあります。
【斬機】
《増殖するG》が異様に刺さる相手です。他は貫通されやすい印象ですが《斬機サーキュラー》《塊斬機ダランベルシアン》の順に止めていくしかないと思います。
《スモール・ワールド》は壊獣をサーチできるため、相手の後攻では注意したいカードです。
【スプライト】
《スプライト・レッド》を出されると誘発ケアされてしまうので《スプライト・ブルー》《スプライト・ジェット》《スプライト・スターター》が見えたらすぐに止めましょう。
それ以外の場合は初動にガンマか《スプライト・スプリンド》を止めるのが良いと思います。
【ドラゴンリンク】
ちゃんと止めるにはかなり知識が必要ですが、ひとまず【ヴァレット】の展開を優先して阻害することを意識するのがいいと思います。
【ヴァリアンツ】
《御影志士》と《スモール・ワールド》は絶対に止めましょう。魔法を多く使うデッキの場合は《竜剣士マジェスティP》にも注意。
それ以外は基本全無視でいいです。
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