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コロナ感染急拡大最中(さなか)「東京五輪」が終わって 我思う

大正地区社会福祉協議会 会長 萩谷 邦昭

 コロナ禍の中、賛否両論渦巻く東京五輪も無観客でスタート、期間中、感染拡大した府県に緊急事態とまん延防止が追加されました。感染は増加の一途を辿り続けていますが、17日間の熱戦も、8日(日)には大きな混乱もなく閉幕しました。私はできるだけ「巣ごもり観戦」に撤するようにし、選手の身内になったつもりで応援してきました。

 無観客での開催は地元国民の応援の地の利を生かせず?と思いきや、新しい競技も加わり、特に女性と10代の活躍と相まって、最多の58個のメダル獲得に繋がりました。選手たちの、勝って泣いて、負けて泣いている姿は、全てを五輪にかけてきた者にしか味わえない感情だと思います。甲子園の球児たちと重なり、美しく、羨ましい涙でした。

 TV観戦で感じて考えたことは選手たちの鍛え抜かれた筋肉と精神力です。我々が目にしているのは勝ち負けと、成功か失敗かのこれだけです。ここに出場するまでのアクシデント、悩み、苦労、努力は見えません。わずかに想像することができるのは筋肉です。勝てる筋肉を作り上げるまでの時間は? 筋肉を作り上げたことのない私には、苦しくて辛い練習は想像できても、具体的に費やした期間や時間は検討がつきません。その苦しさに打ち勝ってきた選手たち、それだけで尊敬と憧れの対象です。雲の上の、人間とは思えない存在です。

 では、我々は選手たちから何を学べば良いのでしょうか? 生まれながらの素質を持った特別な存在として崇めているだけでは、選手たちを正しく理解しているとは思えません。メダルや入賞した選手たちから、「苦しくて辛い猛練習」のことばがでてきます。体操選手たちは、落下や転倒の失敗を何度も何度も繰り返しながら、高難度の技を一つひとつ習得し新たな技を開発していました。100分の1秒や1打や1点を争う競技も同じだと思います。「微差は大差」となって金、銀、銅、入賞、予選敗退と順位が決まります。女子バスケの銀メダルは衝撃的でした。誰もが外国人の高さに勝てるはずのないスポーツだと思い込んでいたと思います。指導者が目標を掲げました。五輪の決勝で米国に勝つと。誰も信用しません。でも、決勝戦で戦えるレベルまで引き上げたのです。このことは、どの競技、どの学問、どの芸術、どの仕事も同じだと思います。高い目標を掲げ、一歩づつ、少しづつ、繰り返し繰り返し取り組むことこそが達成する道であることを。

 我々、大正地区社協の目標は「第4期ハートプラン」です。五輪選手のような、選ばれた選手が担うのでなく、普通の生活者である住民一人ひとりが心を合わせて取り組む事業です。一人ひとりが司、司でしっかりと活動できれば達成できると確信しております。五輪選手のように難行苦行は強いません。明るく楽しいを第一優先に進めてまいります!!!


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