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【感想】 「エクストリームプログラミング」から読み解く現代ソフトウェア開発~ストーリーポイントと自動テストの功罪~/ Scrum Fest Osaka 2020

生放送は見れなかったので後日拝聴致しました。拝聴して私がおもったことを書いていますので登壇者の意図と異なるかもしれまん。

テーマ

アジャイルの文脈でよく誤解されるストーリーポイントと自動テストに関するお話です。

私のアンテナにはストーリーポイントがよく反応したので、自動テストは割愛してストーリーポイントについて記載します。

XPとはソーシャルチェンジであるのソーシャルとは何か

* どんな誤解があるのか?
   * 社会を変えること(世界を変えること?)
* なぜ誤解があるのか?
   * ”社会”は広い意味があるため、解釈に幅がある。
* そもそも何か?
   * 隣人との人間関係を扱う活動こそがXP。
   * つまりソーシャルは隣の人(プログラマー)、顧客、プロダクトオーナーなどのステークホルダー
* これから我々はどうしたらいいのか?
   * ステークホルダーとの関係づくりをしていくこと。
       * アジャイルソフトウェア宣言の下記の記述にかかっているように思う
           * プロセスやツールよりも個人と対話を
           * 契約交渉よりも顧客との協調を
       * その上で、隣人との関係づくりをしていくなかで、以下を大事にしていくのかもしれない。
           * 包括的なドキュメントよりも動くソフトウェアを
           * 計画に従うことよりも変化への対応を

隣人である。

隣の席に座っているチームメンバーや顧客などのステークホルダーのこと。

ストーリーポイント

どんな誤解があるの?

チームがこなせたストーリーポイント量/イテレーションの実績をVelocityという。チームの練度が上がるとやがてVelocityは安定すると言われている。

このVelocityをチームの生産性という意味合いで扱い可視化したことで、ステークホルダーとのコミットメントを引き出してしまっている。

なぜ誤解があるのか?

Velocityの誤用にそもそも問題がありそう。ストーリーポイントに直接的な原因があるのではなく利用(運用)方法に問題があると推測できる。

将来の着地点はイテレーション毎に見直しが入るはずだが、そこにコミットメントが入り込んでしまうのだろうか?

仮にステークホルダーがころころ着地点が変わることに対して理解がなければ、着地点へのコミットメントが発生してもおかしくない。そこにスコープを調整することもできず、予算も変更できないと状況が発生したとする。すると必然的にQCDSの残った品質を犠牲にして当座を凌ごうとする動きや過剰な残業が開発チーム内で発生するのは否めない。過剰な残業はやがて品質に影響する。

そもそもストーリーとポイントとは何か?

当初は絶対時間見積もりをObfuscated(登壇者訳は「湾曲表現」)したものらしい。

そこから様々な現場や人の経験を得て、相対見積もりなどのコンテキストを含むようになったようだ。

我々はどうしたらいいの?

もしうまくいっていないならストーリーポイントの目的や利用方法(Velocityの扱い)を見直そう。ストーリーポイント自体は悪くないはずだ。おそらく目的と利用方法が一致していないの問題だ。

ステークホルダーの影響を受けていつのまにかコミットメントが発生してしまっている可能性は否めない。

そんな時はXPのソーシャルチェンジの思想に従い、その隣人のメンタルモデルをアップデートする支援をしていきましょう。​

気づいた私たちが最初の一歩を踏み出そう。

ストーリーポイントの解説で引用されている資料。

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