マガジンのカバー画像

ロボット劇作家のエッセイ

63
尾崎太祐が書いたエッセイ・コラムをまとめたマガジンです。
運営しているクリエイター

2022年10月の記事一覧

信じる者は足元をすくわれる?

最近、宗教問題の論争が盛んだ。 初めのうち「新興宗教に大金をつぎ込むなんて……」と思っていたし、「2世」の気持ちの理解に苦しんだ。 しかし、よくよく考えてみれば、自分にも彼らと共通点があったのだ。 私の祖父母は、熱心な仏教徒だった。 特に、過日亡くなった祖父はその最たるもので、若い頃からある寺ととても縁が深く、先祖やお上人、ひいては神様(正確には仏様だが)を強く信じていた。 仏間で毎朝お経を30分ほどとなえてから朝食をとっていたし、檀家として月に一度は家に和尚さんが来てい

友達とはなにか。

友達とはなにか。 ロボットと友達になれるのか?そんなことを考えて研究にしようとしている方とお話しした。 雑談だったけれど、自分なりに言語化しようとしてみた。 短時間の話し合いで結論は出なかったが、個人的に納得できるラインとして、人間かロボットかを問わず「友達とは、互いに平等でありながら、敬意を持てる相手」という、一応の結論を得た。 話は逸れるけれど、私には親友と呼べる男がいた。 「いた」と過去形で書くからには、今はいないということになる。 空前絶後の憎み合いの結果、絶縁