心底・・・


より

上記文抜粋
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ツイートまとめ テーマ:ウクライナ戦争の背景とは?国際秘密力の地政学戦略に絡め取られたウクライナ。ネオコンの野望と国際的ネオナチ・ネットワークの闇を暴く!

〇国際秘密力がウクライナに執着する理由は主に2つあると推測している。➀英国系地政学で言う「ハートランド」の制圧。地政学者マッキンダーは「東欧を制する者がハートランドを制する。ハートランドを制する者が世界島を制し世界を支配する。」と説いたとされる。②カザール王国の版図復活を狙う意図。

〇ウクライナ東部は、かつてカザール王国の領域だったとされる。だが、今のウクライナ東部にはロシア系住民が多い。国際秘密力としては旧カザール王国領がロシアの影響下に置かれるのでは、せっかくウクライナを盗った意味が無くなる。故に欧米各国の走狗を総動員して危機を煽る。そういう読みも出来る。

〇ハルフォード・マッキンダーの地政学は空軍力を考慮しない旧時代的大鑑巨砲主義に立脚する時代遅れのものとされる事があるそうである。だが、現代に於ける裏権力の東欧侵略は、空軍力を使わない人工芝工作によって為されている。したがって、マッキンダーの地政学の枠組みは十分機能し得ると思われる。

〇人工芝デモやネオナチを手先とする21世紀の侵略手法は、空軍力を動員するような露骨な軍事作戦の形を取らない。「民衆蜂起」などを偽装する為、「侵略」とすら認識されないやり方である。よって、そこでは空軍力は特に考慮に入れる必要がない。ハートランド制圧が狙いとの読みは十分成り立つと考える。

〇国際秘密力が戦争工作で最も重視する事は、「仮想敵に最初の一発を撃たせる事(自作自演を含む)」だと分析する。➀脅威を煽り②先に撃たせ➂大義名分を掲げて戦争をする。日米戦争で先に一発を撃った山本五十六は何故か戦後も英雄視され続けている。目下ウクライナにて同じ戦略が繰り返されている。

〇ウクライナ情勢に関し英米の政府・メディアが中心となって➀の段階を行っている。「侵略の危機が迫っている」と盛んに喧伝中。これに対して「ナンセンス」と発言した独逸海軍の中将は辞任に追い込まれた。この件に関しては、裏権力の中でも英米の好戦的勢力を中心に盛んに工作を行っていると思われる。

〇ロシアは戦前の日本と同じ立場に追い込まれる局面だが、石油や天然ガスというエネルギー資源がある以上そこまで追い込めるとも思えない。核武装国同士の本格的戦争は自殺行為。裏権力のフランキスト的な狂気を考えると、「やらない」とは断言出来ないが。サイバー空間や知覚領域を主戦場に選ぶ可能性。

〇裏権力のフランキスト的な狂気とは。18世紀ポーランドの猶太系思想家ヤコブ・フランクの教義は、悪が蔓延る程「終末→救済」が早まるというもの。世の混乱を深めれば深める程「終末→救済」が早まるというカルト教義を盲信する者なら、合理的計算を無視して核戦争を引き起こそうとしても不思議はない。

〇以前近代合理主義について考察したが、裏権力の思考パターンを分析するのに「合理主義」だけでは片手落ちになる。「狂気」という観点も加味しておかないと、盲点を作る恐れあり。そもそもNWO構想自体が狂気。根底に狂気があり、狂気を実行する手段として合理性を追求していると見るべきかもしれない。

〇裏権力の思想・思考パターンの根底に狂気がある以上、合理的な計算性のみで彼らの思考・行動を予測するのは危険だと思う。簡単に言うと「何をするか分からない」連中の思考・行動を読むには、反証が無い限りはあらゆる可能性を排除しない事が肝心。狂気に対抗するには、柔軟な正気の思考が求められる。

〇裏権力の「狂気」と「合理性」の関係は、狂った計画を実行しようとする犯罪者が周到に準備するのに似ている。根底は狂っているが、ある目的を達成する為の手段に於いて“合理性”を追求している訳である。陰謀否定論者は「そんな事して何のメリットが?」とよく言うが、根底にある狂気を見落としている。

〇ある「目的」にメリットを感じるか否かは主観である。我々一般人が「何のメリットが?」と感じる事に、裏権力は大きなメリットを感じているかもしれない。「世界支配の為に世界最終戦争を引き起こす」など常識良識を無視する狂気の沙汰である。だが、それをやろうとする狂気の輩がいないとは限らない。

〇陰謀否定論者は、例えば「気象操作して何のメリットがあるんだよ」と言うが、それは気象操作を行う連中に聞くしかない。我々が考えるメリットが、そのまま裏権力及びその走狗に当てはまるとは限らない。そういう発想が重要であると思う。狂気を批判するには「狂気はあり得る」という事実認識が不可欠。

〇廣松哲学の本で「幼児が車を“ブーブー”と呼ぶ」事態(喩えは別の物だったかも)を「幼児」ならざる「私」が理解出来るのは、私が「私としての私」を一旦離れて「幼児としての私」として考えるからだ、という趣旨の指摘を見た記憶がある。これを「扮技(扮する、演じる)」という言葉で表現されていた。

〇前述の「扮技」という表現自体は廣松哲学独特の表現であるが、一旦自分の立場を離れて相手の立場に身を置いて思考してみる事は、物事の分析に於いてとても重要な事である。「自分ならなやらない」が、「裏権力ならば?」と考えてみると、自分の物差しで「何のメリットがあるんだよ」とはならないはず。

〇「扮技」は「ふんぎ」と読む。思考上で観念的に誰かの立場に扮してみる事。こういった考え方の前提として、認識主観が「〇〇としての私」(私+〇〇=能知+能識)という二重構造になっているという見方がある。「私としての私」という自分目線に固執すると、物事を柔軟に分析出来なくなるのは確か。

〇「相手の立場で考える」という事は善意の人同士の「思いやり」の基礎だが、悪意ある者に立ち向かう上でも大事な心得である。悪意ある者の奸謀を見破るには、相手の思考パターンを分析し、「相手ならどう考えるか?」を考える事が不可欠。推理小説でいう「犯人の立場で考える」推理法も「扮技」の一種。

〇以下のウクライナ大統領の発言はバイデンの「ロシアが侵攻を決断した」発言など“ウクライナ危機”を煽り立てる欧米裏権力への皮肉としか思えない。引用:「ウクライナを本当に助けるためには、侵攻される可能性がある日を話す必要はありません。ウクライナは平和を望んでいる」https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220220/k10013493331000.html

〇前述のウクライナ大統領の発言は、“危機”のイメージを醸成するこうしたヤバいデンな発言に対する皮肉としか思えない。引用:バイデン米大統領は18日、ロシアのプーチン大統領がウクライナ侵攻を決断したと確信していると述べた。
https://www.cnn.co.jp/usa/35183764.html

〇裏権力が戦争を「作る」手口は昔から全く変わらない。①盛んに“危機”を煽る→②挑発か自演で標的に「最初の一発」を撃たせ戦端を開く切っ掛けを作る→➂「大義名分」を鳴らして戦争になだれ込む。という三段階で構成。目下のウクライナ情勢は①の段階。だが、当事国の大統領が「止めろ」と言っている。

〇ロシアがウクライナで軍事作戦を展開し、「戦争製造工程」は第二段階に突入した。即ち欧米の裏権力側としては「最初の一発を撃たせる事」に“成功”した訳である。しかし、したたかな戦略家であるプーチンが無計画に引きずり込まれたとは思えない。以前予測した通り国際的両建抗争が開始したのは確かだ。

〇当初バイデンは2月16日に侵攻が開始すると“予言”していた。だが、実際には当日には軍事行動はなかった。その後、2月17日からウクライナ東部でのミサイル攻撃や爆発が増加した由である。NATOに繋がるネオナチ系部隊が挑発行動を活発化させたのだと推測している。戦争製造のセオリー通りの展開に見える。

〇ロシアの軍事行動は衝動的又は突発的なものではないと見ている。欧米首脳と会談を重ねてもNATO直結部隊によるウクライナ東部への攻撃が止む事はない。座視し続けるとネオナチ支配が完了しロシア系住民の信望まで失う。それなら一気呵成に電撃作戦を展開し事態をひっくり返す。そんな計算が見て取れる。

〇追い詰めて「最初の一発」を撃たせる所までは裏権力の思惑通りだが、軍事行動に出たロシア側にもそれなりの合理的計算があると思われる。国際的両建抗争が開始してしまったという事では裏権力のシナリオ通りである。だが、全てが彼らの思惑通りに行くとは思えない。東亜への飛び火を厳重警戒すべきだ。

〇ロシアの軍事行動に非を鳴らす者は多いが、その大多数はオデッサで50人近くの人々が建物に閉じ込められて焼き殺された時に何の関心も示さなかった。戦争が引き起こされるに至る経過には何の興味もないのだ。ニュースに機械的に反応しているだけで、「心」があるようで実はそこに「心」はないのである。

〇こうした事を言うと「ロシア寄り」などと決めつけるが、そうではなく、そうした決めつけをする者が欧米(の裏権力)に寄り過ぎているだけである。特定の裏権力派閥を批判すると、その派閥に属する者が批判者を敵対派閥の人間と決めつけるのと同じである。欧米の裏権力が欲するように考え物を言うだけ。

〇世の中の「反戦平和」論が無力なのは戦争が起きる原因・条件に何の関心も無い自己陶酔の一種だからである。戦争も現象の一つ。現象であれば生じるのに原因・条件がある。戦争を無くすには原因・条件を取り除く事。その為にはまずは原因・条件を知る事が大事。その大事な事に無関心なのが偽反戦平和論。

〇プーチンが「ウクライナをネオナチ支配から解放する」と言っているのをメディアなどは只の「侵略」の為の口実と決めつけているが、「ネオナチ支配」は単なる事実である。ウクライナ内務省に属する国家親衛隊傘下の準軍事組織「アゾフ大隊」は公安調査庁のHP資料にもネオナチ関連団体として載っている。

〇こんな団体を公的な準軍事組織として認めている時点で「ネオナチ政権」と言われても仕方ないだろう。引用:欧米出身者を中心に白人至上主義やネオナチ思想を有する外国人戦闘員を勧誘したとされ,同部隊を含めウクライナ紛争に参加した欧米出身者は約2,000人とされる https://www.moj.go.jp/psia/ITH/topics/column_03.html

〇前述の記載からウクライナ国外から多数の戦闘員が「アゾフ大隊」に参加している事が分かる。ウクライナは2014年のクーデター時点から既に「侵略」されているのである。ウクライナに入り込んでいる連中の中には諜報機関の工作員や傭兵会社メンバーが含まれると見ている。ネオナチ支配は誇張ではない。

〇内務省と言えば、戦前の日本にもあったが、今の日本の行政システムで言うと警察を含む。ウクライナ内務省傘下の国家親衛隊とは、どちらかと言えば警察権を行使する憲兵的な部隊なのだと思われる。その指揮下にネオナチ集団がいる訳である。日本で言えば、街宣右翼が警察官をやるようなものと言える。

〇2014年のウクライナ・クーデターで権力を奪取した「政権」は、明らかにネオナチ集団によって支えられている。欧米メディアは、これを「自由と民主主義を重んじる政権」と粉飾して来た訳である。クーデターに反対する住民が虐殺されたのが、先述のオデッサ事件である。世の中が如何にアベコベか分かる。

〇アゾフ大隊のスポンサーがイホル・コロモイスキーという実業家である。コロモイスキーは猶太系。猶太系実業家がネオナチ集団を支援している構図である。まさに「両建」の奇々怪々さである。だが、実際は「奇々怪々」などではなく、国内外政治の常態である。これがウクライナ・クーデターの背景をなす。

〇アゾフ大隊は「連隊」に昇格したとの事である。欧米メディアが言う「民主主義」とは一体..。引用:アゾフ連隊(ウクライナ語: Полк Азов)は、ウクライナ内務省管轄の準軍事組織である国家親衛隊に所属する部隊である[1]。もとはアゾフ大隊であったが、後に連隊に昇格した。https://ja.wikipedia.org/wiki/アゾフ大隊

〇2014年のウクライナ・クーデターで重要な「役割」を果たしたのが右派セクターである。右派セクターはネオナチとされている。右派セクターの元トップがドミトリー・ヤロシュなる人物。この人物はウクライナ国防軍参謀長の顧問の由である。また、ネオナチ政党スボボダはクーデター政権の閣僚を輩出した。

〇このようにウクライナのクーデター政権とネオナチの関係は覆うべくもない。ウクライナのネオナチはステファン・バンデラなる人物を信奉している。バンデラは元ナチ党員で後にナチスに逮捕され収容所送りになった。その後は連合軍に解放され、反ソ連活動を行った。最後はKGB工作員に暗殺されたという。

〇ステファン・バンデラはソ連の支配下では「ファシスト」として忌むべき人物とされていたようだが、2014年のクーデター後は評価が変わり民族独立の英雄として扱われているという。バンデラは元ナチス党員だが、英国のMI6のスパイをしていたとの指摘もある。国際謀略で暗躍した工作員という印象を持つ。

〇バンデラが英国MI6のスパイだとすれば、英米の好戦派の手先をしている今のウクライナネオナチと性質が同じである。ヒトラーも元々は反英ではなく親英的姿勢を持っていた。ナチスドイツの諜報専門家だったゲーレンは戦後は米国にスカウトされた。こうした諜報謀略ネットワークが今も生きているようだ。

〇要するに。バンデラを信奉するウクライナのネオナチは、旧統一系右派勢力と同じ陣営である。大東社系の共産陣営と両建を構成した「世界反共ネットワーク」の一部。「冷戦」という両建構造を形成した片割れ。裏権力の国際謀略の下請けを担う。そういう破落戸が権力を握ったのが2014年以降のウクライナ。

〇戦前のナチス人脈は、戦後は米国の諜報機関や科学研究機関に取り込まれた。そういう頭脳系以外でも、タチの悪いチンピラ・ゴロツキ・無法者の類を国際謀略の下請け業者として使うのは国際秘密力の常套手段。スペイン内戦時の義勇兵にも、そういった類が多数参加したとか。左右両建の末端を担う破落戸。

〇ウクライナ・クーデター当時の「デモ隊」の写真を見た事があるが、“北〇の拳の悪役の如し”という印象を持った。随分と人相の悪い「民主主義の闘士」である。戦闘服を着込み、目出し帽を被り、手にはチェーンを巻き付けていたと記憶する。そういう「紳士」が作り上げたのが「自由と民主主義」の政権だ。

〇見つけた。

https://iwj.co.jp/wj/open/wp-content/uploads/2014/03/4d179e4fa7a7d43c1964d3e261309f76.jpg

〇似非保守がバンデラ主義者を支持するのは同じ陣営だからである。かつて「冷戦」という両建構造の一角を構成した「世界反共ネットワーク」は今も生きており、裏権力派閥の中でも特にネオコン勢力の手足となって工作に従事していると分析している。見た目も中身も「北〇の拳の雑魚キャラ」な皆様である。

〇旧統一系右派がバンデラ主義者を支持するのは「当然」だが、大東社系左翼・自称リベラル勢もクーデター政府を支持してきた。つまり、大東社系左派も事実上バンデラ主義者を支持している訳である。事の経緯を知ろうともしない。事実認識を欠いた上っ面の似非反戦平和論は今も昔も国際謀略の道具である。

〇戦の大義の有無の話はしていない。事情や背景、言い分を無視して一方的に追い詰めるようなやり方が戦を引き起こす故に、戦争の原因・条件を知る事に努め、取り除くべきと述べた。個人的には老子の「兵は不祥の器」という戦争観に共感している。大義の有無にかかわらず戦争が凶事である事に変わりない。

〇ロシアとウクライナの代表同士が和平交渉を行ってる。和平案の妥結の為には、ネオナチ軍事組織の武装解除とネオナチ関係者の政府からの追放が最低条件になるだろう。それが為されない限り、ロシア系住民の安全は確保されないからである。戦闘停止は如何にネオナチ勢力を無力化するかにかかっている。

〇ウクライナを戦場としているが、真の対立軸は「ロシアVSウクライナ」ではなく「プーチン・ロシアVSネオコン勢力及びその手先」という構図である。ウクライナは2014年以来ネオコンの手先に占拠されている。それがMI6工作員だったとされる元ナチ党員ステファン・バンデラを信奉するネオナチ勢力である。

〇MI6工作員だったとされるステファン・バンデラは、日本だとCIAエージェントだった事が分かっている児玉誉士夫みたいなものだろう。児玉は旧統一協会と密接な関係だった。旧統一系勢力がウクライナのバンデラ主義者を支持するのは、こうした歴史的経緯に依っている。裏権力派閥の中で同じ陣営なである。

〇日本では芸能人がナチスを連想させる格好やポーズをしたら国際的大問題になるのに、ウクライナでは政府公認の軍事組織が鉤十字を掲げナチス式敬礼をしても何ら国際的に問題視されない。それどころか「民主主義勢力」と粉飾される。実にいい加減なご都合主義だ。

画像引用元「https://mintpressnews.com/real-ukraine/247281/


〇国際的基準で「ネオナチ」に分類されるスボボダ党の創設者の一人アンドリー・パルビーは、クーデター政権の国家安全保障・国防会議議長やウクライナ最高会議議長を務めた。つまりネオナチ政党の関係者が軍や議会のトップだったのだ。これでは「ネオナチ政府ではない」という言い訳が通用する訳がない。

〇オデッサの虐殺事件やウクライナ東部でロシア系住民の虐殺遺体が発見された件について、クーデター政府は自勢力の関与を認めなかった。ネオナチ政党のメンバーらが大きな影響力を持つクーデター政府が認めるはずもない。だが、状況から見て、ネオナチ勢力の仕業である可能性が高いのは明白だと考える。

〇事実を述べたら何故スパイになるのか?アゾフ大隊がネオナチ関連組織である事は公安調査庁のHP資料にも載っている。引用:同部隊(引用者注:アゾフ大隊)は,欧米出身者を中心に白人至上主義やネオナチ思想を有する外国人戦闘員を勧誘したとされ 
https://moj.go.jp/psia/ITH/topics/column_03.html
引用ツイート
「こんなこと言うような人たちが増えてきてますね。露助のスパイかな?」
※カッコ内は工作員の発言。

〇アゾフ大隊の初代指揮官であるアンドリー・ビレツキーがウクライナ語で書いた文章を翻訳機にかけて読んでみると、ゴリゴリのネオナチ思想だった。機械翻訳で「民族浄化」を意味すると思われる文言が出てくる。批判する為の証拠資料として引用しておく。閲覧注意である。https://web.archive.org/web/20100216231547/http:/rid.org.ua/?p=256

〇Googleの機械翻訳で「私たちの国の有機体の治療は、国の人種的浄化から始めなければなりません。」と出てくる。これは明らかに民族浄化を主張しているのでは?こういった思想の持ち主が指揮する武装集団がウクライナ東部で戦闘を繰り広げていた。現地のロシア系住民にとっては非常な恐怖のはずである。

〇アンドリー・ビレツキーの主義・思想を要素ごとに分析する。①国家有機体説。②人種主義。精神的文化的言語的要因以上に人種的要因を重視する。➂国家社会主義。④人種間闘争と民族浄化の推進。ウクライナの使命は白色人種による「十字軍」で導く事とする。⑥キエフ公国の如き「大ウクライナ」の建設。

〇アゾフ大隊初代指揮官の思想は控えめに言って「激ヤバ」危険思想である。こういう人物が指揮する武装集団が内務省傘下の準軍事組織として認められているのが2014年のクーデター以後のウクライナの実態である。似非反戦平和論者は、そうした事実に目を向けようともせず、事実上ネオナチを容認している。

〇アゾフ大隊のオーナーであるイホル・コロモイスキーは猶太系でウクライナ・キプロス・イスラエルの三重国籍者。ゼレンスキーが猶太系である事はウクライナ政府とネオナチの関係を否定する根拠にならない事が分かる。ネオナチのオーナーに国籍を認めるイスラエル。両建。ここに世界の謎を解く鍵がある。

〇自称リベラルは「国際社会」とやらを信用しているだろうから、因明(東洋論理学)の「立敵共許」の原則に沿ってこのように書いた。真摯に考える人なら「何故諸国がネオナチ解体の後押しをしないのか?」と疑問を持つはずである。ネオナチの支援者は誰か?そこに核心がある。
引用ツイート
「ゼレンスキーはウクライナ東部出身で元々ロシア語しか話せない人物です。軍や武装集団を動かす実権はないと思われます。ロシアの軍事行動を収めるにはネオナチ解体というプロセスが不可欠なのですが、ゼレンスキーには無理です。諸国の後押しが必要です。だが、似非反戦平和の方は関心すら持ちません。」

〇ミンスク合意やノルマンディーフォーマットという枠組みが空証文になったのはネオナチ武装集団の行動が主因である。欧米からネオナチや傭兵が雪崩こんで滅茶苦茶になった。ウクライナの平和回復にはこの連中の排除が不可欠。各国がその認識で一致し具体化に乗り出せば、ロシアの軍事行動は理由を失う。

〇月並みな表現だが、平和の鍵は「譲り合い」だと考える。「貴国の言い分は分かった。だが、無辜の民に犠牲が出ている。戦闘を停止し平和を乱す元凶(ネオナチ集団や傭兵)の排除プロセスを具体化しよう。」という姿勢で臨んでこそロシアの軍事行動を止められると思う。それが出来ない原因を考えるべき。

〇似非反戦平和論者のように自分の言い分だけを一方的にまくし立てるやり方では平和など到底覚束ない。相手の言い分をよく聞き、背景・事情を知り、お互いに譲るべき所は譲り、落とし所を探る。現実的な姿勢がないと無理である故、ネオコンの如く理念・主義・支配欲に執着する連中にはこれが出来ない。

〇「十七条憲法」については様々な手垢が付き過ぎているので、あまり言いたくないが、「和」の前提が「共に凡夫」という謙虚さであるという洞察はとても納得が行くものである。これは古代日本の政治の現実に「和」が無かった事の反映でもあるが。だが、西欧の権力者にはこれが著しく欠けていると感じる。

〇西欧の権力者は己の正義を疑わない独善的な姿勢で、一方的な基準を押し付け、相手の立場を微塵も慮る事はない。メディアはそれを代弁するスピーカーに過ぎない。こうした謙虚さを欠く傲慢な姿勢が争いの種をまき散らしていると考える。一説では裏権力連中は「オリュンポスの神々」と自認しているとか。

〇本当に世界を平和にする為には、西欧の権力者は少しは謙虚になり、「譲る」という事を覚える必要がある。欧米の一般民衆は別であるが、欧米の支配層の文化には元々そういう発想はないのだろう。国や地域にはそれぞれの歴史的な背景や事情がある。そこに無暗に手を突っ込むから平和が乱されるのである。

〇ウクライナの安定化プロセスを素人なりに考える。①ロシアを含む関係各国のメンバーからなる監視団を送る。②監視の下でウクライナ政府が責任をもってネオナチ集団の非武装化を進める。➂外国から来た傭兵やネオナチを全員国外追放。④オデッサ事件など人道犯罪に関与した者を全員逮捕し裁判にかける。

〇と、「それが出来たら苦労はない」という事を書いた。その通り。だが、それを書く事で、「それ」が出来ないように阻んでいるものは何か?を考える事にも繋がる。欧米諸国が平和を望むなら出来るはずである。だが、しない。ネオナチを飼っているのは欧米の権力者だからである。謂わば保護された無法者。

〇「保護された無法者」がいる。目下だとウクライナのネオナチが典型だが、CIAが設立したアルカイダ・アルカイダの派生組織IS、マフィア、中南米の麻薬組織、アンティファ、ブラックブロック等々、数え上げたらキリがない。どんなに無法を働いても裏権力の都合と利益に適う限りは彼らに保護されるのだ。

〇先述の素人考え「ウクライナの安定化プロセス」には、「ウクライナ政府及び軍からのネオナチシンパ=ネオコン走狗の追放」も必須。アゾフ大隊の初代司令官であるアンドリー・ビレツキーは内務大臣だったアルセン・アバコフなる人物と緊密な関係にあると「あの」ロイター通信の英語記事に書いてあった。

〇ネオナチの頭と内務大臣の関係について、このようにはっきり書いてある。日本のメディアはこうした事実すら書かないので、如何に酷いかが分かる。:Interior Minister Arsen Avakov, who has close ties to Azov leader Andriy Biletsky
https://www.reuters.com/article/us-cohen-ukraine-commentary-idUSKBN1GV2TY

〇ネオコンの回し者にロシアの回し者呼ばわりされる筋合いはない。これまで引用した資料は、英語のネットメディアの記事、公安調査庁のHP資料、アゾフ大隊の司令官自身が書いた文章、ロイター通信の記事などである。「スプートニク」などロシアのソースは使っていない。だからこそ事実が浮き彫りになる。

〇内務大臣と言えば、警察権を掌握する政府の要職中の要職のはずである。その内務大臣とアゾフ大隊の司令官が密接な関係にあった訳である。「ネオナチはごく一部。政府は関係ない」と言えないと分かる。今のゼレンスキー政権下の政府は?ゼレンスキーはコロモイスキーが所有する放送局でスターになった。

〇ロシアの資料を一切使わなくても、ウクライナでネオナチが影響力を拡大している事を示す情報はたくさん出てくる。例えば、2014年のクーデター後に元ナチ党員ステファン・バンデラを民族解放の英雄として祭り上げるようになり、キエフの「モスクワ通り」は「ステファン・バンデラ通り」に改名された由。

〇「極右はウクライナ議会の少数派だから力がない」という指摘は少々単純である。例えば、戦後の日本。笹川良一や児玉誉士夫といった旧統一協会と近い親米右翼勢力が公然と選挙に立候補者を立てても惨敗しただろう。だが、自民党(特に清和会)と緊密に結び付く事で日本の闇社会で権力を持ったのである。

〇政治というものは必ずしも「議会」という場だけで動いているのではない。「議会」の外にも目を向ける必要がある。特に戦闘が行われている地域なら尚更である。武装集団は少数で多数を支配する事も可能。また全体から見て少数でも固まれば力を持てる場合もある。カルト・新興宗教が分かり易い例である。

〇このタイム誌の記事は中々参考になる。アゾフ大隊が如何に国際的なネオナチ・ネットワークのハブになりつつあるかが分かる。
https://time.com/5926750/azov-far-right-movement-facebook/

〇戦場が無い国でも「暴力装置」というのは政治に於いて大きな力を発揮する。戦前の右翼の巨頭である頭山満が政界で隠然たる力を持ったのは、配下に命知らずの鉄砲玉を抱えていたからである。選挙で選ばれた政治家も暴力には弱いのである。アゾフは世界中から危ない連中が集まった集団。議席数以外の力。

〇ウクライナのネオナチ問題は戦争前には欧米主要メディアが取り上げていた。ところが、戦争が始まると、かつては公然と取り上げられていた問題が半ば「デマ」扱いになっている。完全に報道管制が敷かれ、戦時宣伝体制が構築された模様だ。今の国際報道は全く当てにならない。参照するなら過去記事を。

〇ウクライナ紛争の事情・背景を指摘すると「ロシア寄り」みたいに思うのは、戦時の両建枠組みに嵌められているからである。今はロシア側だけでなく欧米側も戦時プロパガンダを盛んに行っている(日本の主要メディアは後者の付属物の如きものなので右に同じ)。事実究明には戦争前のソースが有効である。

〇例えば、タイム誌は世界のネオナチ文脈で「武器へのアクセス」と「採用力」でアゾフにライバル(競合者)はいないと書いている。アメリカ・カナダ・イスラエルなどからの支援に加えて、戦場を有し、常時実戦経験と軍事訓練を積めるという事が、アゾフが世界のネオナチのハブになった大きな要因と見る。

〇ニュージーランドのクライストチャーチでモスクを襲撃した白人至上主義者はアゾフとの関係性が指摘されている。アゾフで軍事訓練を受け実戦経験を積んだネオナチが本国に帰ってテロを行う危険を思うと、欧米にとってもアゾフは脅威のはずである。だが、目下はネオコンの都合でほぼタブー視されている。

〇メディアを鵜呑みにして怒る事を「機械的反応」と書いた。確かに感情はあるのだが、人間らしい感情というより、プログラムされ規格化された「感情」という感じがするのである。人間を「マス(塊)」と化し巨大な宣伝機構の一部にする技術があるようである。カラー革命で使われてきた技術の一端である。

〇「怒り」の感情を煽る事で集合的な「塊」とする。自律的思考を失い、群衆化する。これを宣伝機構の一部に組み込み、巨大なメカニズムとして動かす。そこに組み込まれた者は、まるで機械の一部であるかのように、特定の事象に「怒り」の反応を正確に示すのである。コントローラーは見えない所にある。

〇こうした巨大な機構の一部にならない為には、物事を対象化して観察・思考するのが有効である。洪水のように流れてくる情報に即座に反応しない。一旦距離を置いて背景・意図を分析する。謂わば「間合い」を取る事である。間合いを取れない者は容易に群衆化する。怒りの感情すら機械の一部のようになる。

〇いつからかテレビに「テロップ」が出るようになった。聴覚に不自由がある方の為にはよいと思うが、意図はそれだけではないようである。「ここは笑う所」など人々に指示する所に狙いがあるように思える。「笑い」「怒り」などの感情を意図通りに引き出す技術があれば、社会を意図した方向に誘導出来る。

〇アゾフ大隊を意識的無意識的に支持するイロモノスキーたちは考え直すべし。彼らは世界中から集ったゴロツキーの集まり。日本人が志願兵となりアゾフに放り込まれたら目も当てられない。彼らは白人至上主義者であり、決して日本人を仲間と認める事はないだろう。色々な意味で無事に帰れる見込みは薄い。

〇一時期、海外在住のネオナチシンパから異常に絡まれた事がある。日本人追及者を取り込むのに邪魔と見られたようだ。日本人がネオナチの仲間になるなど考えられない。ナチズムは日本人の考え方と合わない。ナチスは国際秘密力の別動隊だと見ている。猶太金融資本批判は日本人の立場で行うべきと考える。

〇戦前の日本の国際秘密力研究の欠点は親ナチスの立場を十分に克服出来なかった事である。愛宕北山氏の「猶太と世界戦争」にもそれがみられる。戦前の陰謀研究書としてはよくまとまった教科書的書物だが、どんな書物だろうと鵜呑みにしては駄目である。批判的に吟味しつつ読解する事が大切だと考える。

〇「日本人の考え方」について自分なりに考察する(あくまで個人的な見解)。「自然」がキーワードになると思う。自然環境としての所謂「自然」に限らず、人間の内部に於ける「自然」も含む。案ずるに、とらわれ・はからいを離れた所を「自然」と呼ぶ。「無くす」ではなく「離れる」がポイントである。

〇所謂自然環境としての「自然」は端から「とらわれ」「はからい」を離れている。それ故に日本人は古来より自然を範としてきた。自然を範とする「はからい」は、自然と調和した人為となる。人間の抑え難き自然な感情を詠む和歌・俳句、自然を活かす精緻な工芸・建築、自然に則る事を奥義とする芸道など。

〇これに対してナチズムの人種主義は人間中心主義を根底とする。「人間」の中でも特定の「人種」を偏重する、範囲が限定された人間中心主義である。そこでは如何に「自然」を征服し、克服するかが主題となる。自然を征服し、人間の支配下に置く。そして特定人種が支配種族となり全人類を支配せんとする。

〇人間中心主義では、とらわれ・はからいを離れて自然に則るのではなく、とらわれ・はからいを極限にまで推し進めて、逆に自然から離れ、自然を支配下に置こうとする。西洋の人種主義は、旧約聖書の猶太選民意識、ルネサンス以降の人間中心主義、近代の「アーリア人種」神話などと関係があると見ている。

〇ナチズムに被れた某サタニストは、悪魔「アザゼル」を黒魔術の「神」として崇拝し、全てを自由自在に操作する力を手に入れる事を夢想していた。こうした黒魔術思想もまた人間中心主義のグロテスクな一典型である。このように物事の発想の根本からして「ナチズムは日本人の考え方と合わない」のである。

〇ネオコンもナチスと同じく自然征服思想。歴史上、自然に形成された秩序に外部から介入し、自らの人為的設計図に基づいて改変しようとする。それでイラクなど中東世界は滅茶苦茶になった。2014年以降のウクライナも同様である。「自然に則る」のではなく「自然を征服する」が、国際秘密力の思想の基本。

〇アゾフを手先とするネオコンは元々はトロツキー主義者のグループが源流。アーヴィング・クリストルらトロツキー主義者が“転向”して「新保守=ネオコン」になった。“転向”したと言っても国際主義は不変である。トロツキズム集団が源流であるネオコンがが使役する国際ゴロツキズム集団。それがネオナチ。

〇「自然」の考察の続き。「自然」を対象的に求めると、かえって「とらわれ」「はからい」が強まるおそれがある。「はからい」とは「計らい」と書き、思慮分別・判断・概念的思考を意味する古語である。これが高じると形而上学的思考となり、「自然」が形而上学的観念になり終わる。自然ではなくなる。

〇「自然」という観念を対象として立てて、それを求めていく..というあり方自体が「自然」とは乖離する方向性である。こういう計らい・とらわれから離れる所に自ずと顕れるのが「自然」だと思う。「自然(じねん)」は「自ずから然り」と読む。対象的な「自然(しぜん)」は英語の「nature」に相当する。

〇老荘の「無為自然」の「自然」は勿論前者である。明治より前は「自然」は「しぜん」ではなく「じねん」と読む事が多かったのではと推測している。対象的な「自然(nature)」は、人間と切り離された自然である。そこでは実体論的二元論的な発想が前提となっている。それが西洋の自然観の基本である。

〇「自然征服思想」とは、必ずしも外部の自然環境を支配する事に限られないと思う。例えば、ストア主義では人間の内面の自然としての感情・情念を征服する事を理想とする。これもある意味「自然征服」と言える。また、「宇宙のロゴス」とは「計らい」によって仮構された対象。生の「自然」とは異なる。

〇魔術師アレイスター・クロウリーは儀式を通じて、ある種の「自然」に至る事を追求したようだが、そういう人為の計らいにとらわれればとらわれる程「自然」から遠ざかる事に気付いていない。魔術などの人為へのとらわれを離れた所が「自然」だからである。意志を強制する魔術とは人為の体系なのである。

〇クロウリーの魔術思想とナチズムは「人為」に固執するという点で発想的に近しいものがある。実際に、クロウリーの魔術思想とナチズムの双方を信奉している者もいるようである。いずれにしろ、自然観一つを取ってみても日本人の考え方と合わないのは明らかである。取り込まれる人が出ない事を願う次第。

〇「自然という観念を対象として立てて、それを求めていく」とは「自然をつかもうとする事」と言い換えられる。つかもうとすればするほど逃げていくのが「自然」。つかもうとするとらわれを離れた所に自ずから顕れるのが「自然」。「自然」とは固く握りしめた拳を開いた所に静かに降り立つ蝶の如きもの。

〇「固く握りしめた拳」と言えば、琉球唐手が本土に来る前は日本の武術には拳打を主体とするものは殆ど無かったように思われる。戦国時代の戦場の組討から発達した柔術は組み技が中心で当身は補助的な技法だったようである。また、相撲の張り手は手の平による掌打である。握り拳の身体文化は希薄な気が。

〇掌打は自分の拳を傷めず、相手も出来るだけ傷つけないようにする平手打ち。「開いた手に静かに降り立つ蝶=自然」なら武芸に顕れた自然ではと思い付きを述べてみる。柳生宗矩の弟子が開き東北地方に広まったという柳生心眼流という流派は、日本の古流柔術の中では珍しく当身技が中心だとされているが。

〇「握り拳」と言えば、人工芝運動のシンボルマークがまさに握り拳である。カラー革命運動では、振り上げた握り拳のデザインをシンボルマークにしている事が多い。このデザインの源流はヴァイマル時代の独逸共産党が保有した「赤色戦線戦士同盟」(ナチ突撃隊の如き武装集団)が掲げたロゴだそうである。

〇これに対して、ナチス式敬礼は手を開いているというより指を揃えて肩口から真っ直ぐに伸ばすというものである。相撲の張り手や日本の仏像の手の平の形のように自然に手を開く形とは全く異なる人為人工の形。ナチス式敬礼は古代ローマに由来し、元々はムッソリーニのファシスト党が採用したものである。

〇握り拳にしろローマ式敬礼にしろ、「自然」ではなく「人為」を重視する型に見える。人間の自然を征服し、人為的な形式によって統一・統率する。身体のあり方には、文化文明特有の考え方が顕れると考える。身体を使ったシンボリズムもある。人工芝運動の握り拳はまさに人心を動員するシンボルと言える。

〇ゲルマン民族主義を掲げるナチスがローマ式敬礼を採用したのは根本的に矛盾ではなかろうか。何故ならゲルマン族はローマ帝国軍と激しく戦っていたからである。ゲルマン族などの古欧州の部族がローマ帝国に征服され、ローマ化・基督教化した事が西欧文明の起点と考えられる。その象徴が神聖ローマ帝国。

〇聖書(猶太教・基督教)・ローマ法・ギリシャ哲学が西欧文明の三本柱だと考える。これらはローマ帝国及びローマ教会の西方進出によってもたらされたと言える。古ゲルマン文化に執心するルーデンドルフがヒトラーと袂を分かったのは、この辺の根本的な思想的スタンスの違いによる所が大きいと見ている。

〇右派セクターの元リーダーであるドミトリー・ヤロシは2021年にウクライナ軍総司令官の顧問に任命されていた。ヤロシ自身がFBに「ヴァレリー・ザルジュニー中将の命令により、ウクライナ軍総司令官の顧問に任命された。」と書き込んでいる。つまり軍高官の命令で就任したのだ。https://www.ukrinform.jp/rubric-defense/3343336-yaroshu-yuan-you-paisekuta-dai-biaoukuraina-jun-zong-si-ling-guanno-gu-wenni-jiu-renshitato-fa-biao.html

〇ウクライナ・ネオナチの超大物自身が「ウクライナ軍とネオナチは無関係だろう」論を真っ向から粉砕している。ウクライナ軍中将がネオナチのリーダーを軍総司令官の顧問に任命した。つまりは軍幹部の意志という事である。これが「ネオナチ化」の実態。ウ軍はこの情報を肯定も否定もしていない由である。

〇ウクライナの政権与党は確かにネオナチ政党ではないが、軍や法執行機関にネオナチと繋がりがある人脈が浸透していれば、政府機構全体としての「ネオナチ化」は否定出来ないだろう。非武装の国会議員が何百人いても武装集団には対抗出来ない。不安定な国では軍権を掌握出来なければ政治的に無力である。

〇ドミトリー・ヤロシをウクライナ軍総司令官の顧問にする命令を出したヴァレリー・ザルジニーなる人物は、現・ウクライナ軍総司令官である。ヤロシとザルジニーらしき人物が笑みを浮かべて肩を組んでいる写真がヤロシのFBにアップされている。軍のトップとネオナチのリーダーの密接な関係を示している。

〇左がヴァレリー・ザルジニー、右がドミトリー・ヤロシだと思われる。にこやかな表情で肩を組んで写真に収まるウクライナ軍のトップとウクライナ・ネオナチのリーダーである。日本だと自衛隊統合幕僚長がネオナチ活動家を正式な顧問に任命するのに相当する。それでヤバさが分かるであろう。


〇ドミトリー・ヤロシはウクライナ語のニュースサイトで、ウクライナ軍総司令官の顧問に任命された件について実態を述べている。「私は軍の最高司令官の顧問であり、防衛問題に取り組んでいます」と明確に述べている。
https://aspi.com.ua/news/suspilstvo/yarosh-rozpoviv-chi-kontaktue-z-komandoyu-zelenskogo-pislya-priznachennya-na-posadu#gsc.tab=0

〇ドミトリー・ヤロシの発言の要点をまとめる。ゼレンスキーのチームに入ったか?という質問に対し「入っていない。私はゼレンスキーと連絡すら取っていない。私は軍総司令官の顧問であり防衛問題に取り組んでいる。彼ら(軍高官)は私の近くにいる。軍は政治にタッチしない。私はこのチームの一員だ。」

〇ヤロシの「自分は軍のチームの一員であり、軍総司令官の顧問として防衛問題に取り組んでいる」という発言はウクライナのネオナチ・極右がウクライナ軍の中枢と深く結び付いている事を窺わせる。もはや、ネオナチ勢力の意向が軍の意志決定プロセスに全く影響が無いという想定の方が無理があるだろう。

〇ヤロシのゼレンスキー完全無視発言を見ても、やはりゼレンスキーは軍権を掌握出来ていない可能性が高いと見る。どこの国でも軍は自律的な組織機構を持っている場合が多く、それだけに不安定な国ではしばしば軍によるクーデターが起きている。国情不安定な国では軍権を握れなければ政治的に無力である。

〇これは超重要資料(OSCE作成)。だが、閲覧注意。ウクライナ治安機関やネオナチ部隊が、ロシア系住民に対して行った蛮行の記録である。彼らの非道な行いが具体的に記録されている。内容は読むに堪えないものである。こういう鬼畜共が8年で改心すると思う程お人好しになれない。https://www.osce.org/files/f/documents/e/7/233896.pdf

〇前掲の資料にはウクライナ保安局(SBU)・アゾフ大隊・右派セクターなどの名前が出てくる。この資料を読むと、何故ロシア系住民が独立を選択したのかが明確に理解出来た気がした。彼らが求めているのは権力・覇権・野心などではなく、とても簡単な事だったと痛感させられた。生存・安全・尊厳である。

〇前掲のOSCE資料のSBUを「ゲシュタポ」、アゾフ大隊を「SA」「SS」と書き換えても、全く違和感なく読めるだろう。歴史書でしか触れた事が無いような事が、2014年以降のウクライナで現実に行われたと思うと、ゾッとさせられる。たった8年前に鬼畜だった連中が今は皆改心しているなんて事があり得るのか?

〇OSCEはウクライナのネオナチによる人権侵害について調べ資料を作る所まではした。だが、欧米を中心とする「国際社会」とやらが、この問題に対し何らかの具体的解決策に乗り出したかと言えば、「否」であろう。プーチンの「特殊軍事作戦」を止めるには戦争以外のネオナチ問題解決策の提示以外にはない。

〇ゼレンスキーは只の道化・傀儡だと評価する。アゾフと同様にバックはコロモイスキーだろうが、ネオナチではないと思う。だが、武力を背景に公然と脅してくるネオナチの意向には逆らえないだろう。本来芸人が戦う場所は、TVショーやお笑いの舞台のはずである。戦う場所を間違えたコメディアンの悲喜劇。

〇OSCEの資料に載っている証言の中で、ロシア系住民を拘束したウクライナの官憲が「右派セクターの所に送るぞ」という趣旨の脅しをかけたというものが幾つか出てくる。これは二つの事を意味する。➀ウクライナ官憲と右派セクターの結びつき。②「右派セクターに送る」というだけで脅しになる程の残虐性。

〇オデッサの住人ウラジミール・デュボフという人は、ウクライナ保安局(SBU)にデュボフ氏の妻と子供の住所を右派セクターに送ると脅されたと証言している。また、アレクサンダー・シャルノフ氏はSBUの捜査官から「妻と娘を右派セクターに送る。娘はばらばらに引き裂かれるだろう」と脅されたと証言。

〇これらの証言は既に貼ったこちらの資料に書かれている。SBUはしばしば「右派セクターに家族を送る」という脅し文句を使っているようである。これはウクライナ治安機関であるSBUと右派セクターの結び付きを示している。その右派セクターの元リーダーが今はウ軍総司令の顧問だ。https://www.osce.org/files/f/documents/e/7/233896.pdf

〇ウクライナ軍が用いる拷問方法は、残酷過ぎて文字にするのがためらわれる。そのため、資料から彼らが拷問に使う道具だけを記す。感電装置・ナイフ・バット・鉄の棒・スティック・ライフル・熱した鉛などである。道具を記しただけで、拷問の残虐さが容易に想像が付くであろう。https://www.osce.org/files/f/documents/e/7/233896.pdf

〇ウクライナの軍と治安機関は「ウォーターボーディング」という拷問方法を体系的に採用しているとの事である。所謂「水責め」である。水責めと言えば、CIAが使う拷問方法である。ウクライナの軍と治安機関がどこからこの技術を学んだか察しが付くではないか。これだけでネオナチの背後が透けて見える。

〇こうしたウクライナ官憲によるロシア系住民に対する迫害は、死者が出ても戦闘による犠牲者とは違う為、国際紛争の公式の犠牲者数としてはカウントされないだろう。よって、正確な犠牲者数は分からないのである。OSCE資料で証言した200人程の人々は辛うじて命が助かった人である。死者は証言出来ない。

〇アゾフ大隊に拘束されたオルガ・セレツカヤという人は「They used a shocker on me and wanted to throw me into a pit filled with corpses. They threatened to harm my child and my family.」と証言。「ショッカーを使い、死体で一杯の穴に投げ入れようとした。子供と家族を傷つけると脅した」と。

〇「wanted to throw me into a pit filled with corpses」とは、恐ろしい文言である。「彼らは(比喩的に)死体で一杯の穴に投げ入れてやりたいと言った」ではなく「wanted to throw 」、つまり実際に「投げたかった」という意味なので、現実に「a pit filled with corpses」が存在したと考えられる。

〇アゾフの兵士がセレツカヤ氏を投げ入れたかった「a pit filled with corpses」即ち「死体で一杯の穴」が存在したとすると、遺体の身元は誰なのか?戦場の遺体をわざわざ屯所まで運ぶとは考えられず、虐殺遺体の可能性が高いと思われる。こうした死者数は国際紛争の公式データには記録されないだろう。

〇ウクライナのネオナチ問題にこだわる理由。第三次世界大戦の火種だからである。この問題を放置し続けると、世界大戦に繋がりかねない。以前はISが火種だと見たが、一気に終息していった。本当の火種はネオナチだという事に気付いた。ネオナチを温存し続けると、ロシアがさらに戦争に引っ張り出される。

〇以前「“コロナ禍”工作→国際的両建抗争」というシフトが起きる可能性があると予測したが、どうやら現実化してきたようである。勿論、“コロナ禍”工作は平行して継続中だが、今は「ネオコン(+金魚の糞)VSプーチン・ロシア」という構図を中軸とする国際的両建抗争の方に走狗メディアは傾注している。

〇ロシア軍が特殊軍事作戦を完遂しネオナチを完全に無力化すれば、世界大戦の火種は断たれる。だが、その過程で犠牲者が出る。犠牲者を出さずに第三次世界大戦を阻止するには、ウクライナのネオナチ問題を直視し、武装解除プロセスを戦争以外の方法で具体化するしかない。だからこの問題に拘っている。

〇ウクライナのネオナチ問題に言及する事が、あたかも親露的に言うのは、それこそネオコンの戦時プロパガンダに洗脳された僻事である。あらゆる戦争・戦闘を止める為にこそネオナチ問題を追及しなければならない。ロシアの軍事行動を止め、世界大戦の火種を断つには、この問題は避けて通れないのである。

〇「平和」「反戦」の声が喧しいが、それと裏腹に多くの人が戦時プロパガンダに乗せられて「敵」「味方」の戦争思考に陥っている。だからこそ、ウクライナのネオナチ問題に言及すると「親ロシア」「反ウクライナ」などという思い込む。これ自体が戦争思考に陥った二元論である。独立的思考を維持すべし。

〇「戦争思考に陥った二元論」とは「両建思考(両建に嵌められた二元論的思考)」と言い換えられる。戦時でも平時でも両建に嵌められないように気を付ける必要がある。「敵・味方」の思考を持って差し支えないのは、悪の元凶に対してのみである。元凶を炙り出す為には事実に即した批判的思考が不可欠。

〇ロシア系住民への虐殺について。先日引用したOSCEの資料はウクライナの軍・治安機関・ネオナチ民兵・極右集団などによる暴力や拷問の被害を証言に基づき具体的に記録したものである。あくまで生存者の証言なので、拷問の実態に関する情報が中心だが、虐殺に関しても触れている箇所が何か所もあった。

〇例えば「右派セクターメンバーが酔っ払って囚人の少女を射○した」「○体で一杯の穴に放り込まれた・放り込まれそうになった」「拘束された人が地雷原につれていかれ、その後爆発音がした」などである。読んだ限りでは「死体で一杯の穴」への言及は合計で3回出ていた。それぞれ別の証言者によるもの。

〇国家親衛隊からアゾフ大隊に引き渡されたデニス・ガブリリンという人の証言要旨。「彼らは私を死体で一杯の穴に投げ入れた。それらは彼らが銃殺で処刑した人々の遺体だった。彼らは私をその穴に投げ入れた。それは独特の臭いがした。私は私も処刑されたような気がした」。これは紛れもない虐殺の証言。

〇引用➀Denis Gavrilin, another victim who was arrested by the Ukrainian National Guard on 31 July 2014 and given over to the Azov battalion, says,‘They threw people into a pit full of dead bodies.
https://www.osce.org/files/f/documents/e/7/233896.pdf

〇引用②Bodies of the people theyhad executed by shooting. Then they threw us into that pit; it had a specific smell. I felt as if I had been executed too. 
https://www.osce.org/files/f/documents/e/7/233896.pdf

〇ウクライナ東部のドネツク市で400体以上の虐殺遺体が集団埋葬されているのが発見された事がある(この件を報じたニュース記事は削除されているようで、見つける事が出来なかった)。ガブリリン氏の「死体で一杯の穴に投げ入れられた」という証言は、この件と符合している。https://www.kazan-glocal.com/official-blog/2014/11/24/日本のマスコミが黙殺するウクライナ東部の大虐/

〇別々の3人の証言者が「死体で一杯の穴」に言及しているので、実際にそれがあった可能性が高いと考える。ウクライナ東部で400体以上の虐殺遺体が発見された事とも符合する。また、大量虐○して穴に埋めるという手口はナチスを彷彿とさせる。色々符合し過ぎる。
https://www.bbc.com/japanese/video-47864033

〇前掲資料https://kazan-glocal.com/official-blog/2014/11/24/日本のマスコミが黙殺するウクライナ東部の大虐/によると、ウクライナ東部で見つかった虐殺遺体には「皮膚にナチスを象徴するカギ十字の焼き印が押されていた」との事だが、これはOSCEの資料にも「a Nazi swastika was burnt into his buttocks with a red-hot bayonet-knife」などと記されている事と符合している。

〇ナチスのカギ十字を刻印するなどネオナチの仕業以外には考えられない。ウクライナでネオナチに虐殺された人々は、惑沈被害者と同じだと思う。「因果関係不明」「真相不明」「デマ」として片付けられる。ネオナチ問題と惑沈問題は裏権力の思惑と都合で引き起こされている点で実によく似ていると感じる。

〇惑沈問題とネオナチ問題は一見全く違う問題に見えるが、同じワンワールド化工作の一環と見る。“コロナ禍”工作で惑沈接種と惑パスによる個人への管理統制を強め、東欧にネオナチを扶植してロシアを刺激し国際的両建戦争の火種とする。国際秘密力は異常に攻勢をかけてきている。世界が非常に危険な状態。

〇「標的を悪魔化し群衆を“ピープルパワー”として動員し攻撃させる」という人工芝工作の理論は、「ノーベル社会工学賞」があれば受賞ものの発明である。ネオコンは2000年代以降この理論に基き数々の国家を転覆してきた。彼らの大本命がプーチン。そしてロシアを引きずり出す為の道具がネオナチである。

〇「反戦平和」の掛け声が世界大戦への道を舗装するとは、まさに弁証法的展開である。反戦平和を唱える事自体は間違っていない。しかし、無知な善意は常に悪に利用される。無知な善意は思いとは裏腹に悪の道具になる。知が伴う善意こそ本物。仁義礼智信=五常の中に何故「智」が入っているかを痛感した。

〇よく聞く「地獄への道は善意で舗装されている」という西洋の格言。この格言の真実味を痛感させられる情勢である。事実を直視せずに形式的なモラルだけを宙に響かせる“反戦”の掛け声が、かえって世界大戦の構図を醸成する。仁義礼智信=五常にも智仁勇=三達徳にも「智」が入っている意味を噛みしめる。

〇ドネツクの集団墓地で虐殺遺体が発見された件はEUも認識していた。OSCEからの報告で認識している事を、当時の欧州委員会副委員長が認めている。これはポルトガル代表のEU議員の質問に対してEU副委員長が回答した発言で確認される。
https://www.europarl.europa.eu/doceo/document/E-8-2014-008412_EN.html?redirect
https://www.europarl.europa.eu/doceo/document/E-8-2014-008412-ASW_EN.html

〇この質問の中でポルトガル代表の議員は「加害者はオリガルヒのイゴール・コロモイスキーが資金を提供しているエイダー大隊と、ドネツク地域を占領している通常の(ウクライナ軍)部隊だと思われます」と述べている。これに対しEU副委員長は当たり障りのない回答に終始し何ら具体的対応を示していない。

〇EUは問題を認識しながら、一般論的な回答でお茶を濁すのみで、何ら具体的な対応に乗り出した形跡がない。曰く「法と秩序の回復」「ミンスク議定書ミンスク覚書の迅速かつ完全な実施」「オデッサ事件の独立した透明な調査の必要性を強調」。ネオナチ問題をスルーして、これらが実現する見込みはない。

〇何故欧米のエリートがウクライナのネオナチ問題をスルーするのか。それはネオナチがロシアを屈服させる地政学戦略の重要なコマだからである。彼らはウクライナの民の事など考えていない。彼らの意図は偏に東欧とハートランドを押さえ、ロシアを屈服させ、「世界島」を制覇し、世界を支配する事である。

〇日頃「ナチスは悪」と強調しながら「使えるネオナチ」は放置する。彼らにとって「使える=善」「使えない=悪」なのである。欧米“エリート”=権力支配層(パワーエリート)=グローバリスト=裏権力=国際秘密力は、善悪の基準を自分たちが決められると思っている、この上なく傲り高ぶった集団である。

〇葡萄牙EU議員の「加害者はコロモイスキーが資金提供するエイダー大隊とドネツク地域を占領している通常の(ウ軍)部隊と思われる」旨の発言に対し、EU副委員長は否定する発言はしていない。EUの議事録に記録される為、根拠無く否定する事は出来ないのだろう。これが言いっ放しのメディア発言との違い。

〇資料を見つけた当初、このように書いておりましたが、「OSCE作成」と書いた部分を訂正致します。正確には「The Foundation for the Study of Democracy(民主主義研究財団)が作成し、OSCEのHPに掲載されている資料」です。訂正してお詫び申し上げますm(_ _)m
引用ツイート
「これは超重要資料(OSCE作成)。だが、閲覧注意。ウクライナ治安機関やネオナチ部隊が、ロシア系住民に対して行った蛮行の記録である。彼らの非道な行いが具体的に記録されている。内容は読むに堪えないものである。こういう鬼畜共が8年で改心すると思う程お人好しになれない。」https://twitter.com/kikuchi_8/status/1503523991096479746

〇EU議員の質問の文言を正確に引用しておく。「 It is suspected that the perpetrators belong to the Aidar Battalion — which is funded by the oligarch Igor Kolomoisky — and the regular forces which occupying the Donetsk region. 」。加害者はエイダー大隊とウ軍に所属していると思われる。

〇「葡萄牙EU議員の「加害者はコロモイスキーが資金提供するエイダー大隊とドネツク地域を占領している通常の(ウ軍)部隊と思われる」旨の発言」と書いたが、文字数制限の関係もあり不正確な訳になってしまった。「belong to」つまり「加害者が~~部隊に所属していると思われる」が正確な訳語である。

〇400人以上もの人々が虐殺されたとなると、一人や二人の兵士の仕業ではないのは明らかである。ポルトガルのEU議員は「エイダー大隊やウクライナ軍部隊の組織的犯行」とは断定していないが、規模的に見て個人的犯罪の範疇を遥かに超えているのは間違いない。少なくとも集団的犯行である事は確実だろう。

〇400人以上の虐殺遺体はウクライナ軍や民兵が占領していた地域から見つかったのだが、占領が解かれたから見つかったとも言える。占領が続いていれば、決して見つかる事は無かっただろう。では、未だにネオナチ集団が占領している地域はどうだろうか?彼らを武装解除しない限り真実は明らかにならない。

〇ウクライナの普通の政治家・政府関係者にとってもネオナチは厄介者以外の何者でもないのだから、ネオナチ非武装化は諸手を挙げて賛成のはずである。ウクライナとロシアがネオナチの非武装化で合意すれば、和平交渉は大きく前進すると思われる。では何故それが出来ないのか?命を脅かされるからだろう。

〇ウクライナの政治家がネオナチの非武装化を推進すれば、ネオナチに身の安全を脅かされるのだと思われる。これが和平を妨げている最大のネックだと分析する。ネオナチのリーダーが「ウクライナと革命の殉教者を裏切ったら木につるされるだろう」などと公然と大統領を脅して何のお咎めも無い状態である。

〇ネオナチの非武装化を推進するウクライナ人の命が脅かされないようにする事が不可欠である。ネオナチの非武装化は、それを支援する勢力以外は誰もが望む事だろう。不当な要求でも何でもない。その上で露と「ネオナチは完全に非武装化する。その代わり自国を守る国軍は残さしてくれ」と交渉すればよい。

〇勇猛なチェチェン人精鋭部隊がマリウポリのネオナチ勢力をかなり駆逐した模様である。破落戸は戦士に勝てなかった。ウクライナ・ロシアの停戦交渉の前進には、この事が作用した可能性があると推測している。ウクライナ国内でのネオナチの影響力が下がる程、和平交渉がし易くなるのは理の当然であろう。

〇ネオナチ集団が支配するマリウポリがここまで持ちこたえたのは、一般住民を盾にする卑劣な「人間の盾戦術」による所が大きいと分析する。彼らは、学校などの民間施設、民家に隠れて戦うという情報がある。中には民間人に偽装して逃亡する所を捕まった者や既にポーランドに逃亡した者もいるようである。

〇欧米+金魚の糞メディアはネオコンのプロパガンダに終始している。ロシアはロシアでプロパガンダを行なっているだろう。チェチェン共和国はロシアに従属しているが、今もかなり高度な独立性を保っている独特の立ち位置である。欧米露の宣伝戦を相対化するにはチェチェンに注目するのはありだと思う。

〇ウクライナのナチスには思想的論理矛盾がある。ヒトラーはスラブ人を蔑視していたからである。という事は、ウクライナのナチは自らをスラブ人とは見なしていないという事になる。だが、キエフ公国はノルマン人が東スラブ人と同化して作った国とされる。スラブを否定してはかの国の歴史は成り立たない。

〇どういう動機で一部のウクライナ人がナチスになるのか全く分からないが、スラブ人とされるウクライナ人がナチスになるのは、東洋人である日本人がナチスになるのと同じくらい奇妙な事ではなかろうかと思う。日本や東洋でいう「名誉白人」的なニュアンスなのかも知れぬ。あるいは、欧化主義者の一種か。

〇最近は「ネオナチ」「ナチス」の問題ばかり取り上げているのは、以前申したように、これらが第三次世界大戦の火種になり得る超危険因子と見ているからである。以前はISが火種だと見て追及していたが、ここ数年で下火になった。以前はネオナチは裏権力の手先の一つくらいにしか思っていなかったのだが。

〇だが、今思い返すと、個人的に思い当たるフシがある。5年ほど前から何故かネオナチ・ナチスシンパ系の工作員に絡まれる事が増えたのだった。ネオナチは国際的ネットワークを持っている。彼らが勢力拡大の為に日本語圏にも攻勢をかけていたのだと捉えると、今の情勢とピッタリ符合すると思うのである。

〇これまで絡まれたナチスシンパ系グループは2種類。1つ目は猶太人女性に「ヒトラーは悪ではない」と教えられたと称する者とそのシンパ。2つ目はヒトラーを救世主として崇拝するサタニスト・グループ。どっちも偏執狂的で執拗なのが特徴であった。何故こんなのが日本語Twitterに出没するのが謎だった。

〇今思い返すと、国際的なネオナチ・ネットワークの拡大途上の現象に遭遇したのだと解釈する事が出来る。特に接点も無いのに異常に目の敵にされたのを覚えている。彼らが日本語圏に勢力を扶植するのに邪魔になると思われたらしい。彼らはかなり執拗で、長期に渡って陰湿な印象操作工作を行ったのだった。

〇つい最近も吾人が書いている事を「アゾフに教えてやる」的な事を言ってきた者がいたが、「どうぞご自由に」としか言いようがない。そんなのが脅しになると思っているのが甘い。以前絡んできたネオナチ系工作員は、ご丁寧にも私のツイを英語に翻訳して「こんな事を言ってる奴がいまっせ」と“ご注進”した

〇のだった。一時期やけに英語圏からのフォロワーが増えたのだが、彼奴の“ご注進”のお陰だったと推測している。宣伝してくれて感謝しかない(笑)「こんな事を言っている日本人がいまっせ」と外国語で“ご注進”する連中とは、スターリンに日本人同志を密告した野坂参三みたいな奴だなという印象である。

〇情報拡散に役立つのでどんどん“ご注進”してくれていいが、工作員はとことん心根の卑しい連中だなぁという印象は深くしている。日本国内で優位に立つ為に外国勢力に事大しようとする連中が明治以来数多く存在する。右だろうと左だろうと同じである。要するに欧化主義。ネオナチは右の欧化主義者である。

〇野坂参三は山本懸蔵をスターリンに密告して死に追いやった。だが、山本懸蔵も国崎定洞という人物を密告して刑死させたとされる。外国勢力に事大すると、とことんまで人間が腐るという例である。「日本人がこんな事言ってまっせ」連中は、基本的にこれと同じである。事大主義に囚われた奴隷根性の塊。

〇存命時のスターリンはマルクス・レーニン主義という国際主義イデオロギーの総元締めであり、マルクス文献という“聖典”の“解釈権”を握り、全世界のマルクス・レーニン主義者の思想を支配していた。大東社系派閥の当時最大のイデオローグだったと言える。トロツキー主義の台頭はスターリンの死後である。

〇一方、プーチンはロシア民族主義者であり、ロシアの国益を第一と考える現実主義的な政治家である。スターリンの如き「思想的文献の“解釈権”を握る国際主義的イデオロギーの総元締め」という性質が全くない。この点で、「プーチンはスターリンと同じ」という主張が完全にミスリードである事が分かる。

〇「プーチン=スターリン主義者」と印象付ける論は、トロツキー主義系のネオコン筋の思想工作である事が容易に推察される。トロツキーは1940年にスターリンが放った刺客によりメキシコで暗殺された。トロツキー主義者が政敵を憎きスターリン主義と重ねる心理は、こうした歴史的経緯から出ると思われる。

〇ネオコンには2つの屈折した心理が折り重なっていると分析する。一つ目は、猶太エリートの歴史的な反ロシア感情。猶太金融資本にとって中々思い通りにならなかったのが帝政ロシアだった。二つ目は、スターリン主義を憎むトロツキー主義者の怨念である。ネオコンは猶太人トロツキー主義者が源流である。

〇ネオコンというトロツキー主義者の脳内では、ロシアはスターリン主義体制下にあるのかもしれぬが、実際には、ロシアは民族主義国家である。ソ連より帝政ロシアに近いと見ている。ウクライナでの衝突はロシア民族主義とグローバリズムの対決以外の何物でもない。スタ・トロ両建抗争は今は昔の話である。

〇かつてのコミンテルンに相当する国際主義的思想運動の中心は、今はロシアから米国に移っている。ここを見抜けるか否かで国際情勢の構図理解に雲泥の差が出る。今のロシアは帝政時代と同じく民族主義の範疇を出ない。一方、ネオコンは国際主義イデオロギーの実現の為に、全世界で工作活動を行っている。

〇旧統一系右派はネオコンの手下であるが故に、冷戦時代の「勝共連合」理論にどこまでも固執する。それ故、今のロシアをソ連と同一視し「コミンテルン」の元締めだと夢想する。「コミンテルン日本支部」だった共産党やソ連と密接だった社会党の後進・社民党がプーチン批判している設定矛盾は気にしない。

〇ウクライナのネオナチはネオコンのグローバリズムの手駒の一つである。ネオナチとは、単なる民族主義という以上に人種主義である。それ故、一国を超えた国際主義的なイデオロギーにもなり得る。例えば、アゾフ初代指揮官アンドリー・ビレツキーは「白色人種の国際的十字軍」の如き“構想”を述べている。

〇ウクライナのネオナチの有力なイデオローグには、アンドリー・ビレツキーと並びオレナ・セメンヤカという人物がいる。セメンカヤは「ウクライナ・ナショナリズムのファーストレディ」と呼ばれているそうで、ヨーロッパのネオナチ界でも思想的影響力を持っているようである。ネオナチの国際主義の一例。

〇セメンヤカが鍵十字の旗の前でナチス式敬礼をしている写真がある。哲学専攻のこの人物はアゾフの政治部門と深い関りがある。アゾフが欧米各国のネオナチとネットワークを構築したのは、セメンヤカの役割が大きいようだ。アゾフは只の民兵組織ではなく、一つの国際主義的思想運動体でもある事が分かる。

〇日本の伝統思想は「自然」や「土地」と密接に結び付いているが、ヒトラーの思想はそうではない。ヒトラーにとっては「人種」が全てであって、土地とは人為的にいつでも変更可能な支配領域なのである。それ故、ヒトラーは力による領土拡張を正当化した。ナチズムとは「人種」を実体視する実体論である。

〇「土地とは人為的にいつでも変更可能な支配領域」というナチズムの観念からすると、領土は父祖の地に限定されるものではなくなる。ここに土地との結びつきを離れた国際主義が生じる余地がある。ビレツキーの国際的十字軍構想は人種=実体論のナチズムの国際主義的性格の表れの一つと見なせるだろう。

〇アゾフ初代指揮官は「白色人種の十字軍とセム族が率いる劣等人種との最終戦争」という趣旨の主張を述べている。「セム族」がポイントだろう。かつてウクライナを含む地域を支配したカザール王国は猶太教を国教としたが、カザール猶太教徒の支配層は人種的にはセム系ではなく、おそらくトルコ系である。

〇ビレツキーの言う「セム」が人種的なものであれば、非セム系のカザール系・白人系の猶太教徒とは衝突しない事になる。実際、猶太系資本家がアゾフを支援している。ネオナチの中でも「白人こそ真のセム族」と主張する一派もいるので、ややこしいが。後者は聖書を重視するタイプのネオナチと思われる。

〇「両建」の二文字を知っている真相追及者以外だと、大抵の場合は「猶太系資本家が何故ネオナチを支援するのか?」という所で思考が躓いてしまう。だが、「セム族」敵視のビレツキーのネオナチ思想は矛盾が少ないので理解し易い部類だろう。非セム系のシオニスト猶太がネオナチを支援しているだけの話。

〇民族主義と人種主義は混同されがち。両者を区別しないと、何故ネオナチが国際主義的になり得るのかが理解出来ない。民族主義では人種だけでなく、言語・文化・歴史・土地との結びつきも重視される。だが、人種主義では人種が根本的である。それ故、特定の土地との結合は必ずしも重視されない事になる。

〇人種を実体視するのが人種主義。人種主義は実体論の一種と言える。例えば、鍵十字を掲げるバンデラ主義者が土地に根付いたスラブの歴史と文化を軽視し“アーリア人種”を礼賛する姿勢に人種主義の論理の典型が表れていると見る。民族主義者は土地の文化を重視するが、人種主義者は必ずしもそうではない。

〇余計なお世話かもしれないが、何故ステファン・バンデラみたいなのを国家の英雄視するのか非常に疑問である。元ナチス党員のMI6スパイを。ウクライナの歴史上、もっと素晴らしい人物がいるのではなかろうか。先人を尊敬するのは良いと思うが、誰に私淑するかにセンスが表れる。バンデラはムリだろう。

〇ウクライナは歴史上完全に独立していた時期が極めて少ないようだ。周囲を強国に囲まれるという地政学的な位置が朝鮮半島と似ている。「キエフ」を「キーウ」に読ませるなどウクライナからロシア語色を消そうという試みは、韓国が漢字を排除したのを連想する。ロシア語はウクライナ文化の一部なのでは。

〇他国に従属した経験が長い地域では、その反動で種族主義が激化する場合がある。その点でもウクライナと朝鮮は似ている所があると思う。ロシア語は別にロシア人の専売特許じゃないだろう。ロシア語はウクライナ文化の一部でもあるのでは。ロシア語をあたかも敵性言語の如く扱うのは如何なものかと思う。

〇グルジアを「ジョージア」と呼ぶのも、未だに慣れない。「ジョージア」と言うと、米国のジョージア州を連想してしまう。中国が嫌いだからと言って漢字を排除する短気を起こすのは、日本では相当な愚者に分類される。江戸時代の国学者は漢学をしっかり学んでいた。ロシア語をそこまで嫌わんでもと思う。

〇イスラエル建国時に土地名をアラビア語からヘブライ語に変えた。ウクライナの文化の一部であるロシア語の排除は、これを連想する。ネオコン・シオニストのウクライナ占領が、「ロシア語の排除」という形で表れていると分析。マーキングに近い。ウクライナ語もロシア語も大切にしたらよいのではと思う。

〇とは言え、「キエフ」でも「キーウ」でも所詮は日本語読みなので、原音とは程遠いだろう。日本語とウクライナ語・ロシア語は音素の分節が全く異なるので、日本語で幾ら発音しても、あちらの言語の原音通りにはなりようがない。日本語読みとしては、個人的には「キエフ」の方が歴史的な趣を感じるが。

〇前から思っていたが、ゼレンスキーの背景映像は、あれほど支援されているのにもう少しマシなクオリティに出来ないのだろうか?あれがわざとでツッコミ待ちだとしたら、中々の芸人魂を感じる次第である。

〇「何故ステファン・バンデラみたいなのを国家の英雄視するのか非常に疑問」と書いたが、ウクライナ史上の偉人の中で「反ロシア」に限定すると人物の層が薄くなるという事もあると推測している。ウクライナの国民的英雄ボフダン・フメリニツキーはポーランドから独立する為にロシア帝国に保護を求めた。

〇ウクライナとロシアの関係は、ロシアの文化・文明・国家そのものの源流がキエフ公国だった事がまず挙げられる。だが、キエフ公国の滅亡後のウクライナ地域は、モンゴル帝国・ポーランドと支配者が変遷した。ポーランドから独立を図ったのがコサック頭領(ヘトマン)のボフダン・フメリニツキーである。

〇ウクライナとロシアの関係が決定的に深まったのは、ボフダン・フメリニツキーの独立運動が切っ掛けのようである。ポーランドに対する独立運動の過程でロシアの保護下に入る策を取ったのである。ウクライナ史上第一級の国民的英雄がロシア帝国寄りならば、「反ロシア」の偉人の層が薄くなるのも頷ける。

〇ボフダン・フメリニツキーがポーランドに対抗するのにロシア帝国を頼ったやり方は、新羅が日本に対抗するのに唐に臣従したやり方に似ていると思った。周囲を強国に囲まれるという地政学的位置がウクライナと朝鮮は似ている所があると述べたが、歴史を調べてみても、生き様が重なる部分があると感じた。

〇フメリニツキーに次ぐ英雄とされるのがイヴァン・マゼーパ。マゼーパはロシアのピョートル大帝に仕えていたが、途中で反旗を翻しロシアからの独立を図った。マゼーパはピョートルと北方戦争を戦っていたスウェーデンのカール12世を頼った。事大は只の卑屈ではなく地政学的位置が強いるものでもある。

〇事大はウクライナ指導者の伝統と言える。これは彼らを貶めて言っているのではなく、周囲を強国に囲まれるという地政学的位置が強いたものだと捉えている。そうした中で不幸にも、これまでウクライナを支配した如何なる「国」とも異なる国際主義的勢力が現れた。最も陰険・狡猾・邪悪な国際秘密力が。

〇ウクライナを欧州に近づけたい勢力は、西部出身のカトリック勢力が中心かもしれない。ナチスはバチカンと密接な関係があった。ウクライナ・ネオナチの目標の一つが、正教から分離した独自のカトリック帝国の樹立がある可能性もあると見る。カトリック勢力と正教勢力の対立という視点も重要だと思う。

〇国にはそれぞれの事情がある。歴史的背景や因縁、地政学的な位置関係などである。異国の事を論じるには、まずは謙虚にその国の歴史を学ぶ事が大切だと考える。「何故バンデラを崇拝する者がいるのか?」という疑問一つとっても、ウクライナの歴史を学ばない事には中々考察が進まない。学びを続けたい。

〇「小が大に事える」と書いて「事大」。出典は孟子。「惟智者為能以小事大(ただ智者のみよく小を以て大に事うるを為す)」とあるように、本来は小国が生き残る為の知恵という事で悪い意味ではなかった。だが、「智者のみよく為す」という点に注意が必要である。智者に非ざる者が事大すると国を滅ぼす。

〇事大を外交上の伝統とするウクライナ指導者がロシアやポーランド等近隣の大国に事大せざるを得ない事情は理解出来るが、遥か遠く離れた米国やイスラエルのネオコン・シオニストに事大したのが間違いだった。彼らはウクライナがどうなろうと運命を共にする事はない。地政学戦略のコマとしか見ていない。

〇「ロシアと核戦争になるリスクを冒してまでウクライナと共にある必要はない」というのが、非ネオコン系の米国の尋常な保守の考え方だと思われる。国境を接している国だと否が応でも巻き込む事が出来るが、遠国だとそうはいかない。都合でいつでも切られる。遠交近攻政策は良い結果にはならないだろう。

〇NATOはネオコンが支配しているから同断である。EUはどうかというと、EU支配層はワンワールド主義の偽善者の集まりなので、事大すれば財政主権をはじめとした国家の主権を奪われるだけである。ネオコンのビクトリア・ヌーランドはEUを「クソッたれ」と罵ったが、ネオコンも同じである。両建に過ぎない。

〇「ロシアの戦争犯罪」という事で連日凄まじいプロパガンダ戦が行われている。通常は国際調査団を入れて客観的な調査結果を待つ必要があるが、一方的な主張が既成事実化されている。セルビア空爆前に喧伝されたコソボの「ラチャク虐殺」とよく似ている。完全に同一の方式が使われている事が推察される。

〇「ラチャク虐殺」も国際的調査が入る前から既成事実的に欧米や国連による「非難」が行われ、それがセルビア空爆へと繋がっていった。だが、今の事態がこれと異なるのはセルビアと違ってロシアが核武装国であるという点である。裏権力はあくまでウクライナを使う気である。その為に武器を供給している。

〇最近ロシアの下院議員が「ロシアは北海道に主権がある」などという愚劣な発言をしたと伝えられている。どういう議員かと思って調べてみると、つい先日までロンドンを本拠とする社会主義インターナショナルに加盟していた「公正ロシア」党の党首との事である。つまり西側の左翼勢力に近い人物のようだ。

〇日本の社民党も加盟する社会主義インターナショナルは、現国連総長であるアントニオ・グテーレスの出身組織でもある。ロンドンが本拠地なので、フェビアン主義的な国際組織だと分析する。公正ロシアのイデオロギーはフェビアン主義に近い社会民主主義。日本のメディアは保守政党とするが、誤りである。

〇戦前は第三インターナショナル=コミンテルンのスパイが政府中枢にも入り込み対中国強硬論に誘導した。公正ロシア党首は奇しくも社会主義インターナショナルに属していた人物。歴史に鑑み国際主義者が愛国主義者的に対外強硬発言をする時は要注意であろう。歴史に学ぶ事は独立的思考の確保に資する。

〇ロシアがウクライナと日本という東西で二正面作戦を取るとは思えない。日本軍と独逸軍が同時に北進していれば、ソ連は崩壊した可能性がある。それが分かっているはずなので、東西で当時に戦おうとする程愚かではないだろう。だが、今後日本を巻き込む戦争工作については十分に警戒しておくべきだろう。

〇ゾルゲの対日工作の目的の一つが日本に南進策を取らせる事だった。それ程スターリンは日本軍の北進を恐れていたという事である。公正ロシア党首は「関東軍を思い出せ」的な挑発的言辞を弄していたが、真に歴史に学んでいれば、逆にソ連が何を恐れたのか思い出すべしと申したい。挑発に煽られては駄目。

〇「ラチャク虐殺」に言及したが、1999年のコソボ紛争は21世紀の人工芝工作の原点とも言うべき事象だった。CIAが支援したコソボ解放軍(KLA)は、ウクライナだとアゾフなどに相当する。標的(ミロシェビッチ)の悪魔化・「大量虐殺」の喧伝・「ピープルパワー」の偽装など人工芝理論の全ての要素がある。

〇大東社系左翼の妄言を頂戴した。「西側」は一枚岩ではない。欧米大手メディアだけが全てではない。西側の多様な言説を調べる事をお勧めする。アナーキズムなどのイデオロギーにとらわれたり、「西側VS東側」という単純な善悪二元論に陥ると、何も見えなくなる。視野が狭い。
※「西側メディアが偏向していると一方的に決めつけている。親露プロパガンダを垂れ流している」という趣旨の言い掛かりに対する反論。その後、先方はブロック逃亡→アカウント削除した模様。

〇そういう決めつけこそがネオコンのプロパガンダの垂れ流し。虐殺の疑いがある場合は国際的な調査団を入れて客観的調査を行うのは当然の話。一方的に「ロシアのプロパガンダ」と決めつけブロックを推奨するという、呆れた全体主義脳・戦時脳。誰が危険かは言うまでもなかろう。
※前記と同様。

〇「アナーキスト」を自称する者に遭遇したのは、W氏以来である。アナキズムの思想家バクーニンは大東社メンバーだった。異論者を「ファシスト」と糾弾しているようだが、「ファシスト」は古くから大東社系左翼が敵対者を罵る時の決まり文句である。例えば「アンティファ」は「アンチファシズム」の意。

〇大東社系左翼の中でも言動の粗暴さ・「ファシスト」という罵倒句・自称アナーキストという点から、アンティファやブラックブロック系だと推測。イデオロギーや主義の色眼鏡で物を見る者には複雑な現象を複雑なままに理解する力が無い為、単純な二元論の枠組みで情報を処理する事しか出来ないのである。

〇両建が当たり前の「国際政治」の世界で、左のアンティファが右のネオナチを援護するなどごく「当たり前」の事象である。左右両建構造である。両極端は似てくる。両建を破るには、両極端にとらわれない思考が重要である。両極端の真ん中にもとらわれない。事理に則り最適解を探る。それが真の中道なり。

〇アゾフ・アンティファ・ブラックブロック・アルカイダ・ISなど、国際政治の世界には「保護される無法者」が存在する。アルカイダもその昔は「ソ連と戦う聖戦士」としてCIAが支援していた。ソ連のアフガン侵攻時のアルカイダは、丁度今のアゾフと同じポジションである。CIAの手口は昔から変わらない。

〇ウクライナのネオナチの発言を見るに、彼らはEUを信用していない。今のネオナチ部隊はソ連のアフガン侵攻時のアルカイダと同じく「西側」諜報機関によって支援されているが、情勢が変われば立場も変わる。ネオナチはいずれ「悪役」としての役割が与えられ、ISやアルカイダの位置になる可能性もある。

〇一日本人の視点・立場からネオコンやグローバリズムを批判しているのであり、親ロシアなのではない。ワンワールド化工作を行う連中を批判しているのである。ロシアについては、情勢によって日本と利害対立する事も友好する事もあり得る数多くの国の一つだと認識している。それが尋常な他国観だと思う。

〇ウクライナについても同様である。「ウクライナVSロシア」という構図で見ていない。ワンワールド化工作の一つの現れが2014年のネオナチ・クーデターだと認識し、NWO化・ワンワールド化を全世界で推し進める国際秘密力を批判しているのである。左右両建の走狗や群衆とは、認識の構図そのものが異なる。

〇両建に嵌められた者は二元論的思考をするのが特徴である。自分の陣営や自分が支持する陣営を批判されたと感じると、己と両建的に対立する他の陣営の者だと決めつける。「ネオコンへの批判をウクライナ人への批判だと改釈し親ロシアと決めつける」など。特に戦時下ではこういう狂信的な群衆が増殖する。

〇「認識の構図そのものが異なる」と書いたが、自己の認識枠組みを自覚する認識論的な視点は重要である。自他の認識の枠組みが違う事に気付かないと、他者の考えを理解する事すら覚束ない。メディアが押し付けるストーリーもまた認識の枠組みである。これを自覚し相対化する事から、思考の独立が始まる。

〇人間の思考は知識や情報だけでは機能しない。思考が機能する為には知識や情報を処理する認識の枠組みが必要である。だが、そうした枠組みが思考そのものを縛る事にもなる。その事を自覚し枠を相対化する事で凝り固まった思考がほぐれ出す。而して情報の暴流に飲み込まれず流されずに軸を持って生きる。

〇キラ・ルディクというウクライナの国会議員が「我々はNWOの為に戦っている」旨の発言をしているが、実に正直である。実際そうなのである。マッキンダーが理論化した地政学戦略では、ユーラシア大陸とアフリカ大陸を合わせた「世界島」を支配するには、まずは東欧を征服する事が大前提となるのである。

〇マッキンダー地政学が描くのは「東欧の支配→ハートランド(ユーラシア大陸の中央部分)の支配→世界島(ユーラシア大陸+アフリカ大陸)の支配→全世界の支配」という世界征服戦略である。裏権力のNWO戦略の中核にこれが据えられていると分析している。ウクライナはまさに東欧支配の為の要衝である。

〇ウクライナ情勢に関する見方が二分しているが、これは「親ウクライナ対親ロシア」ではなく、「親NWO対反NWO」と見るのが正確。後者は「二元論」ではない。何故なら「反NWO」といっても様々な立場があるからである。国・民族・思想などにより多種多様である。例えば、日本人とロシア人では立場も違う。

〇ワンワールド化・NWO化に反対するという点では同じでも、国が違えば国同士の利害対立もある。ウクライナ情勢で反NWOの立場を取る事は、親ロシアとイコールではなく、北方領土問題でロシアに譲る事でもない。米国の非ネオコンの愛国勢力と反NWOで一致しても、日米FTAに賛成する事はあり得ない。..等々。

〇ウクライナ情勢では裏権力の各派閥が一致団結しているのは、それだけこの問題が彼らにとって重要だからだろう。東欧は世界島支配戦略の要である。ウクライナを完全に掌握すれば、それだけ世界島支配、ひいては「世界支配」に近付く。だからウクライナ国会議員が「我々はNWOの為に戦っている」と言う。

〇同じ「反NWO」でも国や民族が違うと、その面では相互に対立関係もあり得るのである。そもそも完全な「親○○(pro○○)」というのはあり得ないだろう。完全に他国の立場に同調するのでもなければ。国同士の関係は一致する部分もあれば、対立する部分もあるのが普通である。そういう現実感覚が大事。

〇現実感覚に乏しく、物事を固定観念の枠内で捉えようとする者が、「メディアのウクライナ報道を疑うのは親ロシア派」などと短絡する。格闘ゲームの「スト2」で、全キャラクターが最終的にベガ(ラスボス)と戦うからといって、全員がザンギエフ(ロシアの愛国者)と立場が同じと言うようなものである。

〇「ベガ」と対決するからといって、日本代表「リュウ」とロシア代表「ザンギエフ」の立場は同じという訳ではない。「ザンギエフ」と言えば、チェチェン人の精鋭部隊の隊長はまるでザンギエフの如き風貌であった。チェチェン人軍団の前で、捕虜になったネオナチのもやしっ子が震えている映像があった。

〇「スト2」に関しては、分かる人には一瞬で分かる、分からない人にはまるで分からない喩えだと思うので、恐縮である。

〇アゾフのシンボルマークは、「黒い太陽(ブラック・サン)と「狼の罠(ヴォルフスアンゲル)」を組み合わせたもの。どちらもナチス(特にSS=親衛隊)が用いていたシンボルである。タイム誌によると、このデザインはアンドリー・ビレツキーが考案した由。アゾフがネオナチでないというのは無理がある。

〇キエフでは毎年「アスガルズレイ・フェスティバル」というネオナチ系のイベントが開催されている。その主催者はアゾフと密接な関係にあるアレクセイ・レブキンなる人物。レブキンはA・ビレツキーと近い関係で、主催イベントには、アゾフのイデオローグであるオレナ・セメンヤカも参加したようである。

〇シンボルというものは、時に言葉以上に思想を表現する。だからこそ秘密結社はシンボリズムを多用する。末端走狗も然り。アゾフがナチスに共感している事は、そのシンボルを見ると一目瞭然である。ブラック・サンとヴォルフスアンゲルは、通常ネオナチ及びそのシンパ以外はほぼ使わないシンボルである。

〇公安忖度庁は「「ウクライナの愛国者」を自称するネオナチ組織が「アゾフ大隊」なる部隊を結成した」と明確に書いていたが、後で削除するという醜態を演じた。「独自の評価はしていない」と言い訳をしていたが、「結成した」と断定的に書いている以上、それは通用しないだろう。実に見苦しい事である。

※↑公安調査庁が削除した記述。明確に

「ネオナチ組織が「アゾフ大隊」なる部隊を結成した。」

と書いている。


〇「内外の各種報道、研究機関等が公表する報告書等から収集した公開情報を取りまとめたもの」であり、「独自の評価を加えたものではな」いというのが公安忖度庁の言い分である。なら、そのまま公開しておけばいいだろう。全く筋が通らない。忖度か圧力か知らないが、破落戸に忖度する諜報機関とは(笑)


〇無論、公安忖度庁が忖度したのは破落戸に対してではなく、破落戸の背後にいる連中に対してだろう。前にも申した「保護される無法者」というのが存在する。こういう連中は裏権力の国際謀略の道具。NWO工作の為に役立つ間は破落戸だろうが無法者だろうが支援され保護される。アゾフは今そういうモード。

〇国際秘密力が無法者を支援するか否かの基準は「NWOに役立つか否か」だと分析する。どれ程極悪の犯罪集団でも、NWO化工作に役立つなら支援する。役に立たなくなれば、切るか、「悪役」という役回りを与えて両建抗争の具とする。アルカイダはそういう経緯を辿った。アゾフもいずれ同じコースを辿るやも。

〇「世界中が対露制裁に参加している」というイメージになっているが、亜細亜の二大国である印度と中国は参加していない。意外なのは、あのイスラエルが参加していない事である。イスラエルの支配層はネオナチを支援しているが、一般の猶太人の目を気にして公然たる制裁には参加出来ないのかもしれない。

〇猶太支配層と一般猶太人には乖離がある。前者は両建戦術が常套手段であり平気でネオナチを支援するが、後者は純粋にナチスやネオナチを憎んでいる。その条件下では、猶太権力が公然とネオナチ側の味方をすると、立場が危うくなりかねない。これもイスラエルが対露制裁に消極的な理由だと推測している。

〇ウクライナにネオナチが蔓延している事は隠し通せるものではなく、広くバレた時に公然とネオナチ側を支援する猶太エリートに対する一般猶太人の反応はどうなるのか、という危惧が当然、シオニスト側にもあると思われる。実際イスラエルの人権活動家がイスラエル政府による武器支援の中止を求めている。

〇ロスチャイルド製の人造国家・イスラエルは「猶太人国家」という体裁になっている以上、ネオナチが蔓延しているウクライナ側に公然と立つ事を躊躇するのは無理もないだろう。猶太支配層は裏権力メディアによる「ウクライナにネオナチはいない」宣伝に限界が来る時の事をも想定していると推測される。

〇ウクライナのネオナチは「ナショナリスト」と名乗っているが、ウクライナの自主独立を求めている訳ではない。彼らの主張の中には「インターマリウム」構想への賛同が含まれている。インターマリウムとは、バルト海から黒海沿岸までの地域を一体化させて、一つの連合国家を形成しようという構想である。

〇インターマリウムはポーランドを中心に唱えられてきた広域国家構想である。アゾフ運動のイデオローグであるオレナ・セメンヤカやアンドリー・ビレツキーはインターマリウムに賛同しているようである。インターマリウムで想定される地域はカトリック圏なのでカトリック帝国創設運動と見る事が出来る。

〇中欧・東欧を統合した広域カトリック帝国は、かつての神聖ローマ帝国を彷彿とさせる。神聖ローマ帝国を支配したハプスブルク家の権力は、インターマリウム構想に含まれるポーランド、ハンガリー、ルーマニアなどにも及んだ。インターマリウムは、神聖ローマ帝国的な広域国家を部分的に再現するもの。

〇ウクライナをカトリック帝国の一部とすれば、ロシア正教系のスラブ系住民との衝突は必定。これはある意味、西ローマ帝国と東ローマ帝国の対立に遡る事が出来る。キエフ公国がビザンツ帝国の文化文明を受容した事が、後のロシアの形成に繋がった。ロシアは謂わば東ローマ=ビザンツ帝国を継承した国家。

〇一方、西ローマ帝国の後裔が神聖ローマ帝国。神聖ローマ帝国はナポレオンによって解体されたが、EU誕生である意味復活した。インターマリウム構想は、地域や宗教で見ると、EU以上に神聖ローマ帝国に近い印象がある。アゾフ運動の目標はウクライナを非スラブ化しカトリック圏に引き込む事だと分析する。

〇文明史的観点からは、アゾフ運動とは、ウクライナを東ローマ帝国を継承したロシア文明から切り離し、西ローマ帝国側の西欧文明圏に組み込もうとする思想運動と見る事が出来る。中東に於けるスンニとシーアの対立の如く、文化文明の違いを利用して対立を引き起こす両建戦略のコマの一つと規定され得る。

〇このように、アゾフ運動の理論家は、ウクライナの自主独立を目指す愛国者ではなく、ウクライナをより広域のカトリック帝国の一部として組み入れる事を目指す国際主義者の一種である。神聖ローマ帝国風の広域カトリック帝国樹立を目標とするアゾフは、カリフ制の復活を目指したISとよく似ていると思う。

〇インターマリウムの具体案の一つが「三海洋イニシアチブ」である。三海洋=アドリア海・バルト海・黒海。ポーランドとクロアチアが主導する三海洋イニシアチブの想定参加国は、旧ソ連圏の東欧諸国が中心で、西からロシアを囲む形になる。国際秘密力の対ロシア征略の有力な手駒になり得る構想と言える。

〇文明史的観点では、ウクライナの場合は東西ローマ帝国だけでなくカザール王国の存在も重要だと考える。カザール王国は7~10世紀にウクライナの一部を含む地域を支配したトルコ民族系の国家。カザールの支配層は猶太教に集団改宗した事で有名。東欧猶太人の祖先は地理的に見てカザールの可能性がある。

〇アシュケナージ系を含む猶太人の祖先は全てパレスチナ地域に住んでいたという神話に基いてイスラエルが作られた。だが、現実的には、アシュケナージ系の祖先は中東のセム族よりカザール人である可能性の方が高いと考える。裏権力がウクライナを狙う動機の一つとして「カザール王国の再興」を想定する。

〇アゾフは兵隊はチンピラ・ゴロツキもどきのならず者集団に見えるが、指導層は実はインテリである。ビレツキーは歴史学専攻、セメンヤカは哲学専攻でエルンスト・ユンガーを専門とする。彼らには彼らなりの思想論理があるので侮りは禁物。対象の思想論理を分析する事で正体や狙いを見極める事が出来る。

〇どの国でもそうだが、裏権力側の勢力(グローバリスト・ワンワールド主義者)の特徴は何らかの「広域統一構想」を唱える事だと分析する。FTAAP・東亜共同体・一帯一路・大イスラエル・宗教国連・世界連邦など。アゾフが賛同するインターマリウム構想(ポーランド語ではミェンズィモジェ)もその一つ。

〇「全ての道はローマに通ず」と言うように「全ての広域統合の道はNWOに通ず」と言えるだろう。インターマリウムはEUの中で中欧と東欧の地域を割るように見えるが、「3歩進んで2歩下がる」という漸進主義的な迂回戦略と見る事が出来る。「統合」の為に敢えて「対立」を演出する弁証法戦略と同じと見る。

〇日本の似非保守がTPP→FTAAPに賛同するのと同じく、ウクライナの似非右翼であるアゾフはインターマリウムに賛同する。彼らは「愛国者を偽装するグローバリスト又はグローバリストの手先」という共通性。国内だと旧統一系勢力の特徴。もっともインターマリウムはTPPより東亜共同体に近い構想と見るが。

〇地政学が地理的位置関係(国同士の配置や自然の地形など)という「空間」を武器とする学術だとしたら、「時間」を武器とするのがヘーゲル哲学以来の各種「歴史哲学」と言えるだろう。ネオコンはこの両方を駆使している。謂わば時間と空間の総合的戦略である。ウクライナはこれに完全に絡めとられた。

〇フランシス・フクヤマが唱えた「歴史の終わり」という観念がヘーゲル主義的な歴史哲学の典型である。進歩史観とも言う。進歩史観は大東社系の教義の中核的要素でもある。「歴史が終わりに向かって直線的に進む」という歴史観は猶太一神教に由来する。ペルシャのゾロアスター教が影響した可能性がある。

〇地政学は宿命的とも言える地理的な位置関係を最大限に利用する戦略論である。英国系地政学では、ユーラシア大陸の心臓部(ロシアの大半を含む)を支配する為には、東欧の支配が不可欠だとする。国際秘密力がウクライナに拘るのは、あの地域がユーラシア大陸を支配する為の地政学的要衝だからだろう。

〇これに対し、歴史哲学は人間の精神操作に関わる。進歩主義的な歴史哲学の特徴は決定論である。「歴史の最終ゴールは決定されている」と人々に刷り込み、人心を特定の方向に誘導する。「歴史の必然」という観念を刷り込まれ、「NWOは必然」と思い込まされた者は、批判的思考や抵抗する気力を奪われる。

〇国際秘密力は地政学と歴史哲学の両方を駆使して世界中の国々を絡めとり蹂躙してきた。「時間」に関わる歴史哲学と「空間」に関わる地政学。時間と空間=時空。「時空を操る」のではなく、時空にまつわる観念・概念を操り、征服戦略に具する学術である。ネオナチなどは、その為の道具の一つに過ぎない。

〇ウクライナのネオナチが賛同するインターマリウム構想は、英国系地政学戦略の一部として十分組み込める性質のものである。英国系地政学の考えでは、ユーラシア大陸の心臓部(ハートランド)を掌握するには東欧の支配が不可欠の前提となるが、東欧を丸ごと一塊にするのがインターマリウムだからである。

〇インターマリウムは東欧と中欧をワンパッケージにするもの。一塊であれば、国際秘密力としても東欧を一国ずつ掌握するより効率的だろう。インターマリウム構想が進んだ所で上前を撥ねるか、端から走狗のネオナチなどを使ってインターマリウムを推進させる。いずれにしろ、世界支配戦略に組み込まれる。

〇インターマリウムは表面上は「西欧・米国にもロシアにも与しない」事を掲げる。だが、あらゆる国際主義的試みは、ワンワール主義者に上前を撥ねられる可能性が高い。例えば、「中国や印度と連携して西洋列強を駆逐すべし」という「大亜細亜主義」は「東亜共同体」「世界連邦東亜支部」に誘導せられる。

〇インターマリウムは東欧・中欧版の「大亜細亜主義」と言えない事はない。ウクライナのネオナチの主観では「反西欧・反ロシア」のつもりなのかもしれぬが、「大亜細亜主義」を掲げた戦前派右翼は大本教人脈などの世界連邦運動派と密接な関係にある。国は違えど、近現代に於ける政治現象は似通っている。

〇他の国と立場を一緒にして一つになれると思い込む事自体が、ワンワールド主義に付け込まれる隙になると考える。一致する事もあれば、一致しない事もあるのが、国同士の関係ではあるまいか。国(くに。近代主義的な国家概念ではなく民の暮らしや文化の意)の自主独立を志向する心構えが基本だと思う。

〇以前絡んできたナチスシンパが「猶太VS非猶太(ゴイム)」という二元論的構図を押し付けてきた。非猶太といっても様々な民族や文化が存在するにも拘らず、違いを無視して一括りにする時点でナチスシンパが国際主義的である事を看破した。国際主義こそ猶太が得意とするもの。エスペラントの発明然り。

〇「非猶太なら皆同じ」というのは、裏返しの猶太選民主義的な発想と言える。これも「他の国と立場を一緒にして一つになれると思い込む事」の一例。こうした思考は、容易にワンワールド主義に付け込まれる。国の自主独立を志向する事を基本に、あらゆる形態のワンワールド主義を批判するべきだと考える。


https://twitter.com/kikuchi_8/status/1486111563249766400

(了)
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抜粋終わり

>〇世の中の「反戦平和」論が無力なのは戦争が起きる原因・条件に何の関心も無い自己陶酔の一種だからである。戦争も現象の一つ。現象であれば生じるのに原因・条件がある。戦争を無くすには原因・条件を取り除く事。その為にはまずは原因・条件を知る事が大事。その大事な事に無関心なのが偽反戦平和論。

同感。

戦略論の古典にして究極の孫子はいう「戦争したらまず損」

だから「戦わずして勝つ」

使い方を応用したら、戦争しない~平和を招来する方法になる。敵の武器{軍事学}で戦争を粉砕できる・・・。

のに、近現代の「平和運動の思想」は用いなかった。

この「近現代の平和思想」自体になんか「胡散臭いところがある」とみて間違いない。

>「世界中が対露制裁に参加している」というイメージになっているが、亜細亜の二大国である印度と中国は参加していない。意外なのは、あのイスラエルが参加していない事である。イスラエルの支配層はネオナチを支援しているが、一般の猶太人の目を気にして公然たる制裁には参加出来ないのかもしれない。

欧米と日本という、カルト国家だけの参加の惨禍ですは。

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