#つらつら
「切ない」という感情について
就職する前に、お母さんが東京に来たことがあった。
上京するわたしの引越しの準備のため、というのはもちろんあったのだけれど、お母さんは「自分の大学生活の思い出の地を巡る」ためにやってきた。
お母さんが学生時代を過ごした街。お母さんが看護師として働いた街。お母さんとお父さんが、恋をした街。
どうやら広尾がその思い出の街らしかった。広尾にいるお母さんは、本当に若返ったように見えて、きらきらしていて
どうしても、孤独からは逃れられないという事実と理由について
「丸い月」というものを誰かと一緒に見たとして、その月を「丸い」「きれいだ」と思う感覚は同じだったとしても、相手にとって見えているそれは、私が見ている「丸い」とは違うのではないか、と、思っている。
音楽を聞いていると、その音がすべて「ドレミファソラシド」で耳に入ってくる……ということが世間一般的に「絶対音感」と呼ぶのだと知ったのはここ数年のことで、それまでは、世界中の人が共通して、同じように音階で
人間、人間くさくあれ。
「言われて嬉しいことば」というものは、誰にでもある。
それは、ある人にとっては「センスがいい」ということばかもしれないし、またある人にとっては「可愛い」ということばかもしれない。「賢い」や「一緒にいると落ち着く」かもしれないし、「きみ、変わってるね」というちょっと変わったことばかもしれない。とにもかくにも、言われて嬉しい一言というのは、どんな人にだって存在するんじゃないかな、と、思っている。