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消防職員意見発表会とは

知る人ぞ知るマニアックな大会が世の中には溢れていると思います。今回はその中でも唯一無二な存在だと言える「消防職員意見発表会」について書いていきます。

この記事を読めば、意見発表会ついて知ることができ、”消防に興味がある方”、”消防士を目指している方”、”現役の消防職員の方で意見発表に出場するかもしれない方”にとって有益な情報になるのではないかと思います。



消防職員意見発表会とは何か⁈

そもそも、消防職員意見発表会は何なのでしょうか。

これは「全国消防長会」という団体が主催で行う大会で”職務を通じての体験”・”業務に対しての提言”・”取り組むべき課題”について自由に発表し、消防職員の意識の高揚や知識の研鑽を図ることを目的に毎年行われているものです。

まあザックリ言えば、消防士のスピーチコンテストです。
日頃の業務に対して思うことや考えたことを5分間で伝える。そんな感じのイメージです。

そして、この大会なんと全国大会まであり、その舞台に辿り着くためには、まずは消防本部内の予選、そして県予選、さらに地方ブロック大会と勝ち進む必要があります。

本部によっては相当力を入れているところもあるみたいで、救助訓練大会に及ばずとも、中々熱量を感じることができる大会なのではないでしょうか。

余談ですが、一般の方も知っているかもしれない「救助訓練大会」も、全国消防長会が主催で開催しています。

誰が出場するのか

消防職員であれば、基本的には誰でも出場できます。

ただし、本部ごとに制限を設けている場合はあると思います。私の所属する本部では、「過去に全国大会に出場した人」は出場できないルールが存在しています。

だだ、実態としては若手職員が出場するケースが多く、各消防署の2~3年目の消防士が出場している印象があります。

どんなテーマで発表するのか

発表するテーマについては多岐にわたります。

例えば、救急業務を通して感じたことを述べたり、子どもに対する防災教育や消防団関係のこと、デジタル機器を活用した業務効率化の提言など、本当に様々です。

普段、救急隊で仕事をしている人、救助隊のひと、あるいわ予防業務に従事している人、出場する職員それぞれにバックボーンがあり、その経験から得た学びや、考えを伝えるという感じですね。

ちなみにこの動画は2022年の第45回大会で予防業務に従事する職員が発表した内容です。予防関係のテーマで優秀賞まで受賞しているのは個人的には非常に嬉しいです。

私の出場歴について

個人的な話になりますが、私自身も過去に出場した経験があります。県予選で見事に散ってしまいましたが。。

発表内容は予防業務についての思いを述べました。具体的な内容はここでは書けませんが、予防業務を8年やってきて今考えることを熱く伝えました。

県大会で敗退して非常に悔しかったのですが、やり切った感があったことと、周りのレベルも高かったので納得の負けでした。

ちなみに、私は消防10年目にして出場したこともあって本部の出場者の中では最年長でした。ここで思ったのは、ある程度の経験を経た人間が伝える必要があるということです。

若手の登竜門的なイベントになりつつある大会なのですが、中堅どころの消防士が出ていくことで、内容に説得力が増し、改革案を発表すればそれが具現化する可能性も高くなるのではと感じます。

私は数年後にもしチャンスがあれば、出場してみたいという気持ちでいます。

最後に

非常にマニアックな大会である「消防職員意見発表会」
消防士がスピーチコンテストと意外な印象を受けるかもしれませんが、界隈では「今年もこの季節がやってきたか!」と楽しみにしている人もいます。

YouTubeでも視聴できますので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。最後までお読みいただきありがとうございました。

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