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ヒューリックの財務分析

初めに


 前回の続きでヒューリックの企業分析第2段です!ここ最近は、税理士の勉強やプライベートのことで忙しくて、あまり時間を取ることができませんでした。そのため少し軽めに、「ヒューリックが調達した資金を適切に返済できるのか」というに記事にします。ど素人の記事なのであくまでも参考程度にお楽しみください。

 ちなみに、たまたまですが今のところ記事の更新が週1ペースになっているので、この間隔で引き続き緩く頑張っていきます!

1 ヒューリックの負債の状況

 それでは初めにヒューリックの負債の部から見ていきましょう。負債の部からは、企業活動に必要な資金をどのように調達しているかというのがわかります。

(出典;有価証券報告書)

 グラフにしてみるとわかりやすいです。
流動負債↓

(有価証券報告書をもとに作成)

固定負債↓

(有価証券報告書をもとに作成)


 固定負債は社債と長期借入金を合わせて90%を超えています。不動産事業はまず不動産を購入しなければならないため、借入金や社債等で資金調達する必要があります。そのため、このような割合になっています。

2 インタレスト・カバレッジレシオとは

 ここからは借入金を今後返済していけるかどうか判断するための指標の紹介をします。初めに、インタレスト・カバレッジ・レシオからです。こちらは、借入金自体の返済ではなく、それに先立つ利息を適切に支払うことができるかどうかを判断するための指標になります。同じ不動産事業会社の恒大集団は利払い期日に間に合わず、デフォルトしていましたね。きちんと利息を払えるかどうかはチェックした方がいいでしょう。

 それではインタレスト・カバレッジ・レシオの解説をします。これは、営業活動と財務活動で得た利益(営業利益+受取利息+受取配当金)をインタレスト(支払利息など)でカバーできている割合(カバレッジ・レシオ)で割った数値のことです。1.0が一つの基準です。1.0を超えると利子控除後の利益はプラスになり、下回ると金融費用が事業利益を上回って損失が計上されます。

 なお、不動産業界の平均値は10倍前後になっているとのことです。こちらのサイトを参考にしました。(https://enutakabu.net/interest-coverage-ratio/#OK)1次情報が見つかりませんでした…。

(いろいろ算定方法はあるそうです。今回はこれを使用します)

 後ほど、この式を用いてヒューリックのインタレスト・カバレッジ・レシオを求めていきます。

3 債務償還年数とは

 次に債務償還年数について見ていきます。こちらは、借入金を現在のキャッシュフローだとどのくらいの期間で返済できるのかということを求めるのに使用します。基本的に10年以内だと優秀です。ただ、不動産の場合は多額の借入金が前提となった事業であるため、20年以内でも問題ないとされています。

(いろいろ算定方法があるそうです。今回はこれを使用します)

 ちなみに経常利益に減価償却を加算しているのは、減価償却は現金支出を伴わない費用であるからです。現金支出していないにもかかわらず、費用計上されているため、加算します。

 それではこちらの式を用いて後ほどヒューリックを分析して見ましょう。

4 ヒューリックの借入金分析

 それでは実際に借入金を分析していきましょう!下の図は有価証券報告書から取ってきた計算に必要な数値です。

(有価証券報告書をもとに作成)

 初めにインタレスト・カバレッジ・レシオです。

 営業利益(100,596)+受取利息(17)+受取配当金(2,443)/支払利息(8,652)より、12です。(小数点第1位で四捨五入)

 続いて債務償還年数です。

 有利子負債(1,370,069)/経常利益(95,627)+減価償却費(15,866)より、12です。(小数点第1位で四捨五入)

 不動産業界におけるインタレスト・カバレッジ・レシオの平均値は、10倍前後になっていますので12倍というのは優良であると言えます。
 債務償還年数は10年以内だと優秀という数値ですが、ヒューリックは12年です。こちらも比較的優良です。

5 まとめ

 ヒューリックの資金調達の安全性を見てきましたが、問題なく優秀であることがわかりました!指標の平均値が確実にあっているかどうかわからなかった点は反省です。

 次回こそはヒューリックのREITに関する分析記事を書きたいです…!もしかしたら、製薬会社について調べたい欲あるからそっちにするかもです…!

 最後まで読んでくださり、ありがとうございました!


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