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見えてくるものが何か、眺めながら進んでいる

もしかすると10年以上ぶりに?テーマや目的にこだわらず1年を送っています。

本当は年初には「こんな1年に」と決めたことはあったけれど、そこにこだわらず、かといって手放したわけでもなく、それも「1つ」として置いたまま、別の何かをまた据えるわけでもなく日々を送っています。

今年は、「日々」の中心がこれまでの数年よりも「仕事」に寄りました。2021~2023年までの3年は、仕事と生活が調和した生き方を選んでいました。今は明らかに「仕事」に寄っています。これからもこのバランスはその都度変わっていくだろうし、今後の人生の中で「学び」に寄ったり「暮らし」や「近くにいる人」に寄ることもあるかもしれません。

はっきりわかったのは、私は仕事が大好きだけど、永遠に仕事をど真ん中にして生きるぞと思ってはないということ。フリーランスという働き方を選んだ時はその「働き方」の実現がその時の私にとって大切なことだったけど、今は組織人+個人事業主としてパラレルワーカーをしていて、でも会社員とかフリーランスとかパラレルとか、そういった分類はもうどうだっていいことです。(フリーランスとかパラレルって、自分が実際にやる前にはハードルの高いものだと感じていたけど実現してしまえば自分にとって実現可能で、選べる選択肢の1つになったから憧れが減った、というのもありそうです)

また、仕事を中心に暮らしていなくても、私の思考回路や生きる態度は仕事をしている時とさして変わりがないようにも思います。

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フリーランスになる時からやりたい仕事の選択肢としてあった「キャンパスソーシャルワーカー」を晴れてやってみている今なのですが、おそらく10年前の自分だったら無理だったかも、できなかったかも、と感じるお仕事です。

実務が「できない」のではなく、うまく自分の行動と心をコントロールできなかったかもしれない、と思うのです。

この10年で、「当時だったらできなかったかも」が「(他者から見てどうかは分からないけど)取り組めている」に変わった要素が自分の中にたくさんあることを感じます。

ソーシャルワークは、常に発展し続ける自らの理論的基盤および研究はもちろん、コミュニティ開発・全人的教育学・行政学・人類学・生態学・経済学・教育学・運営管理学・看護学・精神医学・心理学・保健学・社会学など、他の人間諸科学の理論をも利用する。ソーシャルワークの研究と理論の独自性は、その応用性と解放志向性にある。

https://www.jasw.jp/about/global/

その「要素」とは、その間に「経験したこと」や「学び」「気づき」から得た、少なくともそれまでよりも多角的な視野と考え方だと感じます。

同じ出来事が目の前で起きても、その出来事の見方や状況や自分自身への批判的思考、解釈の可能性、ミクロな視点とマクロな視点、その視点をシェアするための言葉の技術、感情のコントロール、痛みの共有、可能性を見出す視点と態度・・・

こう書いていて、これらができているのかと言われると「いやいやすみません、まだまだです」としか言いようがなく、自分のまだまだっぷりに傷つきまた学ばなきゃと思うのですが、でも今の自分はこの現状に「留まることができている」点で10年前とは違うと感じています。

この3年色々な人と共有させてもらった「学び」が今、だれよりも自分自身を支えてくれる手立てとなっているように思います。

取り組んでいる問いは、問い自体に気づいていない人も多く、いくつもの要因が絡まり合っていて、その構造を紐解いて言葉にし周囲に共有することでようやく「課題」として認識されます。そしてそれは明確な答えがなく、効果はすぐには見えず、変わったのか変わらなかったのか、時に1歩進んで2歩下がるようなこともくり返しながら、でも先々振り返った時に螺旋階段の上を登れていたと気づける。そういう期待を持って相対しているものです。

社会モデルの視点の共有、ひとりひとりの人間の存在に気づくこと、あるようでない組織や集合体としてではなく、それを構成するひとりひとりがいて、今この社会は成り立っているんだという意識を持てる社会をつくるというアクションは、こういうものなのかなと今は思っています。

毎日の作業はコツコツと、地道なものが多い。でもその積み重ねを諦めないことで道は作られるし、それは実現可能だと思えているわけです。

でも、理想と現地点には距離がある。
だから見えるようで見えない。あるようでない道を歩くという意味では見通しがないんだけれど、自分の人生という有限な時間の中で自分が何の役割が担えるのかな、ということは決めて達成できるものでもないかもしれない。

PDCAやMBOも大切だし有効だと思うけれど、決めてしまうと見えなくなるものを、忘れずに抱えていきたいのです。





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