シェア
テール この物語はフィクションです。 物語に登場する人物及び団体は架 空のものです。実在の人物および 団体とは一切関係ありません。 登場人物 〇坂上ケンタ 未来人。本編の主人公。西暦2325 の未来から、西暦2025年の現代へ 来たタイムトラベラー。 年齢27歳。将来の事業の成功を夢 見る若者。 〇井上綾香 坂上のベンチャー企業に入社し てきた女性。 自動おむつ試作品の開発を坂上と 共同で行う。坂上から試作品の着 用をお願いさ
僕は、新たな希望と夢に燃えて、 新天地の21世紀へ旅立つことにし た。 タイムトラベルは、時間旅行客 だけのものではない。 遠い過去の時代に行われた刑罰 の「島流し」と同じような意味合 いで、人口抑制という名のもと、 囚人も過去の世界へ飛ばされてい た。 日本人の場合は縄文時代とか、 罪の重さに比例して、遥か過去の 時代に飛ばされた。 この場合は、もちろん、片道キッ プという、時間旅行となる。 しかし、もの好きな連中の中には、 自ら進んで、片道切符の時間旅行
来週には、21世紀の世界に居る のかと思いながら、代理店をあと にした。 一週間が過ぎて、いよいよ、 21世紀へ旅経つときが来た。 この世界から、タイムトラベル する場合は、タイムポートへ行く。 タイムポートはタイムマシンが 設置してある建屋で、人々はそこ から、過去へと旅立っていく。 タイムポートの建屋に入ると、 タイム通関のコーナーへ向かった。 タイム通関とは、旅行者がこの 世界から過去へ旅立つ資格がある かどうか、検査する機関である。 タイムマシ
こういった社会現象にまで成っ た、我が社のアプデパンツは、売 れに売れて、生産が間に合わなかっ た。 良いことは長く続かない。 過去の時代に、未来の技術を使 用したことがばれた場合、刑法で 罰せられる。 未来の技術を使っていることが、 時間旅行管理局に知れてしまった。 時間旅行は何処でも好きな時代 に勝手に行ける訳ではなく、ある 程度、年代と場所が決まっている。 各年代には、時間旅行管理局の 取締管『通称:時取り(じとり)』 が駐在していて、その時代の時間