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*太極拳 . 今日の風景

2022年3月23日(水)、
大門公民館 大会議室にて。

今朝。
教室が始まるとすぐに
町田師範は黒板に向かってチョークを走らせた。

今日の練習メニュー。
そして、「セレモニー」と。

先週、
「みなさんに記念品を渡したい」
と、おっしゃられていました。

このたび、太極拳同好会「福山」
としての「くくり」を解いた、という事でした。

その理由は、
年齢的. 体力的に、
全体としての活動(発表会. 研修会等)に
歩調を合わせるのが難しい方
が増えて来つつあるから、
ということでした。

会員が一人でも、活動に苦痛を感じるようでは、
会の本来の目的である
「健康応援」かられてしまう。
それくらいなら
各教室の方々の求めに沿った活動に
シフトしていくほうが良い。と、
大鉈おおなたを振るう決心をされ、
「会」という
同一歩調のしばりを解かれたのだそうです。

歴史ある会を、解体されると聞き、
私は正直「正気ですか! 冗談ですよね?」
と、心の中で何かがくずれる気がしました。

解体の件はもちろんですが、
それ以上にこたえたのは、
師範がそのような大決断をされた後に、
配布されたプリントによって
この事実を知ったことです。
…少なからずショックを受けました。
何故こんな大切なことをアシスタントである自分に相談してくださらなかったのだろう?
と、心に非常な寂しさがよぎりました
が、
まぁ、仕方がないなぁ、
私はただのお手伝いなのだから。と思い直し、
自分を納得させました。

そして、この件についての
賛否さんぴの会議があるとのことでした。

解体の理由は納得できますが それならば、
負担になるような大きなイベント無しで、
この会を 存続していただくことは
できないのか…、

名前が消えるなんて、
私にはどうしても納得がいきません。

私ははらくくり、メンバー全員に
「大門教室は、会の存続そんぞくを希望したいと思う」と連絡して了解を取り、会議にのぞみました。

背水はいすいじんだぞ!  …自分!

そしてその結果、
私を除いた各教室代表の方々全員が、
解体に賛成されて、決議しました。 
仕方がありません。

でも、私の意志は最後まで変わりませんでした。

結論の決まった時、
最後にもう一度だけ
自分の考えを述べさせてもらいました。

…師範がこの会を立ち上げられる際、
大怪我された自分の身体を
太極拳を行うことによって完治されたことで、
太極拳が、リハビリに実際に
有効であることを証明した上で、
多くの傷病予後に苦しむ人々の為に
太極拳同好会「福山」立ち上げの
決意をされたこと。
そしてながきに渡って人々の
健康の応援をして来た素晴らしい会であること。

おおやけの健康増進に役立ちたいという
正しい理念で運営され、
その思いに賛同される正しい心の方々が集まったからこそ、
会がこれだけ長く続いて来れたのではないですか?と。
皆さんは一体 何の為に解体を望むのですか?と。

…持てる全精力を、注ぎました。

師範の手放そうとしている
名誉ある「会」の軌跡きせきを守り抜こうと、
必死でした。

そして、
精も根も尽き果てて口をつぐみました。

…できること全て、やった。

会議から帰ると、
ぐったり疲れて倒れ込んで寝てしまいました。

翌日。
師範からメールが届きました。

「おはよう。
昨日はご苦労様でした。

頑張ってくれて有り難う。
同好会福山に対する愛着、
みんなに伝わったと思います」

…師範のメールを読んだ時、
わだかまっていたもの全てが、
サァーッと消えて無くなりました。

本当に嬉しかった!
ちょっと大袈裟おおげさなんですが、
苦労がむくわれました。

…実は。
こんな行動に至ったのには訳がありました。
たまたまYouTubeで観た、
お釈迦さまと弟子のアーナンダ
の物語が発端です。

その中でお釈迦さまが弟子のアーナンダに、
「(お前が望むなら)私はもう少しくらい
長くこの世にとどまることができるのだよ」
と、一緒に旅をしながら何度もアーナンダにたずねられました。
…にもかかわらず、
弟子のアーナンダはその時 何も答えず、
黙ったままでいました。

この時 実は、
背後はいごで悪魔がアーナンダに術をかけ、頭をくもらせて
答えられないようにしていました。
悪魔は、お釈迦さまが
長く生きると嫌なので、
アーナンダを利用して
お釈迦さまの長寿を邪魔しました。
もし、アーナンダがこの時
「お釈迦さま、もっともっとこの世におとどまりになって、
衆生しゅじょう沢山おおくの教えを解き続けてください」と、懇願おねがいしたら
お釈迦さまは、もっと長くこの世にとどまられたかも知れない。

この事は完全に弟子のアーナンダの大失敗なのだ。
と、YouTubeでは
結論されていました。

この時、私の中にあった不確かな疑問に、
確かな結論が出ました。

自分は弟子としてこれで良いのか?
他の大勢と一緒の行動(決)を取ることによって、
師範の心の奥底にある魂の炎を、か弱くする
 もしくは消してしまうのでは無いだろうか?
お釈迦さまの弟子アーナンダのように
自分の無知な行為のゆえに、
大切な師の活動の寿命を
縮めるのではないだろうか…。

自問自答を繰り返した末に、
くだした決断でした。

ただ一人でもつらぬこう。

この気持ちは解ってもらえないかも知れません。
それでも、
これが「弟子ほんものがとる行動」
なのだと、信じます。

…という訳で、
会の存続の希望は無に帰し、
各公民館で、
各々自由に名前を付けて
活動することになりました。

そして。
四月から大門教室も新たに出発します。
師範は、会議での私の健闘けんとうを認めてくださり、
嬉しいことに、
会名と、由緒ゆいしょある会の歴史、
及び、スローガン を、
継承けいしょうさせていただくことになりました!

太極拳同好会「福山」 本部道場

*スローガン
健康応援の旗振り役をになって!

このスローガンが師範の意思であり、
会の根幹を成して来たと言えます。

これをかかげさせていただける!
とても誇らしいです!

この名に恥じないよう、努力精進いたします!
引き続きよろしくお願いいたします (^^)

セレモニーで頂いた記念のボールペン
色紙。師範の思いが伝わります。
告知プリントも配られました。

当の町田師範は というと、
今も 各教室を巡られて
幸せそうにご指導に当たられ、
ますます お元気に
活動していらっしゃいます。

心なしか 以前よりも、
生き生きされているように見えます。

なんだ(^ ^) 💦      安心(^.^)🌸
良かったです♪

年度末の「大事件できごと」でした  ^ ^

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