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RODE Wireless GO IIはクセが強い件【備忘録的なアレ】

普段とまったく毛色の違うブログです。機材系のことに興味のない方はスルーしてください。恐縮です。たきもとです。

RODE Wireless GO IIについて

RODE Wireless GO IIという機器を買いました。

興味のない人にとってはまったく意味がわからないシロモノだと思いますが、僕のように動画撮影とかする人間からすると結構必要なアイテムだったりします。

ワイヤレスマイクの送信機と受信機がセットになった製品です。

Wireless GOの送信機(マイク)で音を拾う
→Wireless GOの受信機で音を受ける
→Wireless GOの受信機の音声出力から出た音をカメラに入力
→映像とマイクで拾った音がカメラ(内のSDカード)に記録される

みたいな使い方をします。

撮影しているときに被写体の方の胸にピンマイクを付けたりしますよね。アレです、アレ。アレのセットです。

さっそく家で実験してみたんですけど、まぁ使いやすいこと。さすがにあちこちでYouTuberさんたちがレビュー動画をアップしているだけあって、良い製品です。

送信機と受信機も電源を入れるだけでサクッとつながるし、設定もほぼなにもなしでパッと使える。

こういうところは本当に良いですね。

気になる点

ただ一点気になることが...

録音されている音、めっちゃデカい
ってか割れてるじゃん

これじゃ使い物になりません。

どうやらデフォルトの設定では大音量で音声が収録されてしまうようなのですね。

そこであれこれ設定をいじり倒して、音割れしないように設定を変更したのですが、ちょっとクセがある仕様なので、設定をしていてたきもとはめちゃめちゃ戸惑いました。

僕以外にもそうやって苦労する人がいるかもしれないし、一度やったことを忘れないためにも、この製品について気をつける点などを記しておきますね。

設定をする上で大事なこと

まず設定をする大前提として、本体にあるちっこいボタンを駆使してあれこれ設定するよりもRODE Centralというパソコンアプリから細かく設定してあげたほうが絶対に良いです。

わかりやすいし、このアプリからしか設定できない項目もあるので、アプリでの設定が必須です。

構成・仕様を確認

■送信機(2台)
送信機に付属のマイクから音声を入力する
本体に録音が可能
※別途ピンマイクを接続可能

■受信機(1台)
受信機本体で各種設定が可能(※1)
受信機の3.5mmジャックから出力可能
受信機のUSB-C端子から出力可能(※2)

※1専用アプリ(RODE Central)でより詳細な設定が可能
※2今回はUSB-C端子からの出力については確認していません

やりたかったこと

受信機本体の3.5mm端子から音声を出力し外部機器(ミラーレス一眼カメラ)で適正な音量で音声を収録する

というのが目的です。

やることはいたってシンプルでゲインコントロールの設定をいじるだけです。

デフォルトでは3段階(0db、-12db、-24db)のゲイン調整ができるようになっているので、それを適宜変更すればOK。

専用アプリから設定するとファインゲインコントロールというもっと細かい設定が可能なモードが利用できるようになり、-30dbから0dbまで3db刻みで設定できるようになります。

僕としては、こちらのアプローチをオススメします。

※一度設定してしまえば受信機単体でファインゲインコントロールの調整ができるようになります。

ちなみにデフォルトの状態ではなぜかゲイン調整が効かなかったように思えたのですが、ファームウェアを最新にしたら、普通にゲインコントロールが効くようになりました。もしかしたら最初から効いていたのかもしれません。ちょっとこのあたりは虚覚えです。ま、とにかくファームウェアとかは最新版にしておくのが吉です。

うちの環境では受信機本体の3.5mm端子から出ていく音が音割れしないようにするためにはゲインコントロールで調整して-12dbくらいにしておけばだいたい大丈夫のようです。このへんは環境によって適正値が異なると思うので、適宜調整してください。

なお音を入力する機器(うちの場合はミラーレス一眼)の方のゲインレベルはできるだけ小さくしておくと良いみたいです。うちのカメラでは最低の1というレベルに設定してあります。

気をつける点

取説をしっかり読めば書いてあることなのですが意外とサラッとしか読まない人もいると思うので、僕が戸惑った点をこちらに書いておきます。

■受信機本体のレベルメーターは信用するな

このレベルメーターは入ってくる音声によってメーターが振れるのですが、ゲインコントロールで音量を調整しても、メーターの振れ具合は変化しません。

普通は-30dbに設定したらメーターがすごく小さく振れて、-12dbくらいだとちょうどいい感じに振れて、0dbに設定したらクリップする、みたいなイメージじゃないですか。

このメーターはゲインコントロールでどのような設定をしても、その設定による変化は反映されません。

ただちゃんと音が受信機に届いているねという確認のためだけに存在します。

ゲインコントロールを変更しているのにメーターの振れ具合が変わらなかったとしても、それは仕様です。ちゃんと3.5mm端子から出力され、外部機器で録音される音量はきちんと変更が反映されていますので安心してください。

■ゲインコントロールが反映するのは3.5mm端子から出力する音だけ

これも取説に書いてありますが気をつけないといけないポイントです。

この製品は送信機本体でも録音できますが、そちらの音にはゲインコントロールの数値は反映されません。

■PADのON/OFFは全てに反映する

PADのON/OFF設定ができるのですが、この変更は3.5mm端子から出る音にも、送信機本体に録音される音にも反映されます。

※PADをONすると少し小さめに録音されます。

そしてPADのON/OFFは受信機本体のレベルメーターにも反映されます。ゲインコントロールは反映されませんがPADは反映されるんです。不思議ですね。

■送信機本体での録音は有無を言わさず始まる

送信機で録音する場合、録音開始や停止のスイッチはありません。

このあたりの仕様が外人さんだなーと思うわけですが、、、(笑)

送信機は受信機と通信がつながった瞬間、録音が始まります。

まぁこれは考えようによっては録音漏れを絶対にしないということでもあり、ある意味親切設計。

受信機との通信を切れば自然と録音は終了するので、録音しっぱなしということも起こらないわけですから、それもまたある意味親切設計。

※設定により送信機のスイッチを入れた瞬間録音が始まるモードや本体での録音をしないモードも選択可。

■送信機本体に録音されたデータは一括削除のみ

送信機で録音されたデータは専用アプリ内で試聴したり、エクスポートしたりできます。

※っていうか独自のフォーマットで録音されるので汎用性の高いWAVファイルなどに変換するためにはエクスポートする必要がある。僕は全然気にならないけれど、面倒だと感じる人もいるかもしれない。長時間の収録の場合は特に。

またデータを削除する場合はファイルごとに個別に削除はできず一括削除しか選択できない。

このあたりも外人さんっぽいおおらかさを感じますね(笑)

ちなみに本体のストレージがいっぱいになると古いファイルにどんどん上書きされていくみたいです。

■パソコンにつなぐときは本体の電源を落としてから

電源を入れたまま送信機をパソコンに繋いだら、専用アプリで認識してくれないことがありました。100%この現象が起こるのかはわかりませんが、結構頻度が高かったので、しっかりと電源を落としてからパソコンと接続したほうが良さそうです。

ちょっとだけ不満点

まぁいろいろ書いてきましたが、なんだかんだ使い勝手が良く、とても気に入っています。

一点惜しいなぁと思ったのは、やはりレベルメーターの件で、外部機器に適正な音量が届いているかどうかが目視では判断できないところですね。

いったん録音してみて聴いて確認して、再度調整、、、

みたいな感じになるのでそこがもうちょっとスマートにいければ言うこと無しなんですけどね。

とはいえこれだけの機能がこの価格帯で(40000円前後)で手に入るのだから、素晴しいとは思いますが。

もしこの製品のユーザーさんにこのブログ記事が役に立てば幸いです。

※なお今回はUSB-C出力については検証していません。時間があるときに試してみようと思います。

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