行動経済学:損失の時間割引率の理解度チェック



解答解説

「損失で時間割引が起きる」という言い方をする際は、グラフは右上がり(つまり「いやさ」が時間ともに減る)なので、この場合の時間割引率の定義は、-[dV/dt]/Vですが、この−[dV/dt]/Vは0より大きいので、(時間割り増しではなく)時間割引がおきたという言語表現ができるわけである。念のため、符号について考察してみよう。dV/dtは右上がりなので正であり、したがって-dV/dtは負(<0)である。しかし、今の場合、Vが負(なぜなら損失だから)なので両者の比である時間割引率は正である----つまり時間によって割引がおきている。
 なるべく損失の時間割引率が大きくなるためにはなるべくVの絶対値が小さく(つまりx軸に交わらない範囲でなるべくx軸に近くなっていて)急激に右上がりになっていればよい。したがって答えは(ウ)である。

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