18.effort

 精進とは努力。本来は身を清め行いを慎み、雑念を払って一心に仏道修行に励むこと。
 転じて一般的には、肉食を断って菜食することや規則正しく生活することを精進と表現されたりもする。その逆で『懈怠』(なまくら心)は善行に努めず、悪行を慎まぬ怠惰のことで、誰しも消し去ることのできない煩悩のひとつ。
 ヒト科の私たちは生まれ持った習性的に、

 快楽を求め流される動物


 故に、意識的な努力なしに人間としては生きられない。一度怠けるとそれが癖になり、やがて当たり前のように楽を追い求める。すると、何でもなかったことが苦しくなってきて、更に楽を追い快に溺れる、宛ら

 無間地獄


 面倒臭いは天敵だが、厄介なことでも工夫して楽しもうと努めていると、何でもなかったことが有り難くなってくる。
 自らの怠け心に流されることなく、それでいて、他との比較に心揺らされることなく、素直に生き抜くことこそ真の精進であり、真の善行となる。


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