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ラプソディ
無機質な唇から、有機物への流出
血液は宙を染めるように、勢いを以て死を繋ぐ
チアノーゼを起こすような感情のルーレットが示すのは
パンゲアに位置していた領主達の墓の方角であるべきだ
心と心を越える時に
お互いの体温を知ることになる刹那の夜に
切り裂かれた魚体から共食いの音がする
奇跡を待っていた聖職者たちは大きく声を上げ
死を肯定するための呪詛の雨を降らせる
雨はいつしか惑星を包み、墓を作るような余裕もなく沈みきった地上の猿たちは
新しく文明を作るために船を残していたがために
世の中に再び、悲しみを振りまく結果になることを
知らないわけでもあるまいに
氷河の時代を待っている
今日という覚束ない赤子は
逆襲の声を上げ泣き喚いている
音叉の如く、いつまでも響き渡る雷鳴の
落ちる先に、かつての大陸が見え隠れしているのが
気に入らないので
滅びを祈ろう
世界は我々が思うより多くの傷を残して
新人類の唄を待っている
海から生まれ出でた瞳から流れる涙が
再び墓を沈ませるまで、月曜日が来ない世の中のことを
喜び合いながら
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