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MBJ Weekly: 今週の音楽ビジネスニュース 5.18.2022

Welcome to Music business Japan!

今週の音楽ビジネスニュースは、Spotifyやメジャーレーベルの2022年第一四半期の決算発表、TikTokのレコード会社化、そしてアメリカのソングライターの著作権使用料の増加など、音楽業界の流れがはっきりと見えるとても大事なニュースばかりなので、ぜひ最後までご視聴いただけると嬉しいです!

それでは、it’s time for music business!

■Spotifyの2022年第一四半期の決算が発表されました。

ロシアでのサービス停止や為替レートの変動などの影響を受けましたが、
ポッドキャスト事業の成長や、イケアとの製品強化によって、プレミアム会員数や収益は順調に成長しています。

・月間アクティブユーザー数、前年同期比19%増の4億2,200万人
・プレミアム加入者、前年同期比15%増の1億8,200万人
・広告収入、前年同期比31%増の2億9,900万ドル
・第1四半期の売上、前年同期比24%増の約27億5,000万ドル

■ソニー・ミュージックとワーナーミュージックグループの第1四半期決算が発表されました。

ソニーの全世界における音楽著作権事業は、2022年第一四半期に19億8,800万ドルの収益でした。ストリーミング収入は、前年同期比20.2%増の10億4,000万ドルに成長。ソニーの2022年第一四半期は、主に、ストリーミングサービスからの収入の増加が見込まれるレコード音楽及び音楽出版事業の売上増加、また為替の影響、そして音楽配信サービスAWALの買収による影響により、前年同期比で増収による成長でした。

一方、ワーナーミュージックグループは、13億7600万ドルと、前年同期比13.2%増でした。前年同期比で9%、約7億7600万ドルのストリーミング収入を獲得。

一方、ワーナーは、デジタルパートナーとの新たな契約により、成長に影響を与えた。

総売上は11億5,000万ドルで、前年同期比11.4%増となった。レコード音楽収入は前年同期比14.8%増、ストリーミング収入は前年同期比で9%、約7億7600万ドル、フィジカルの売上は前年同期比8.0%増の1億2200万ドルに達し、これは主にレコードの売上増加によるものです。

ソニーのベストセラーアーティストには、Doja Cat、Lil Nas X、The Kid が含まれ、ワーナーのベスト3には、Ed Sheeran、Michael Bublé、Dua Lipa が含まれま した。

■アメリカのソングライターの著作権使用料が、1曲あたり9.1centから12centまで増加する可能性。


大手レーベルや出版社のパワーによって、ここ15年間もアメリカのソングライターの著作権使用料が変わらなかった中、著作権使用料委員会がインディペンデントアーティストやソングライターの声に耳を傾け始めています。

もし、これが実現されたら、ソングライターはフィジカルやバイナル、ダウンロードからの著作権使用料が32%増加します。その分、大手レーベルや出版社の取り分は減りますが、C Dが売れていた時代よりもソングライターの稼ぎは大幅に減っているので、ストリーミング時代でもソングライターがより稼げるようになれることで、より素晴らしい楽曲が生まれるようになるといいですよね!

■TikTokのレコード会社化

TikTOkの独自の音楽配信、そしてマーケティングプラットフォーム“SoundOn”がリリースされ、大手のグローバル音楽配信プラットフォームに加えて、TikTokや動画編集アプリCapCutにもアーティストの楽曲を直接アップロードできるようになりました。

また、ByteDanceとTikTokは、経験豊富なA&Rと新しいアーティストの両方を探すために、ロンドン、ロサンゼルス、サンパウロ(ブラジル)でA&Rマネージャーの求人広告を出し、グローバルに展開しているようです

こうしたことから、TikTokは、大手レーベルにとって、良き新人発掘のプラットフォームでしたが、今後はA&Rという概念では最大のライバルとなりそうですね。

アーティストにとっては、TikTokを最大限に活用しつつ、Youtubeなど様々なプラットフォームを使いこなせることが大事ですよね!

■BTSの事務所、H Y B E決算発表、注目ポイントは?

BTSとジャスティン・ビーバーが、HYBEの売上を2億2600万ドルに押し上げて、約60%の増加となりました。

2021年、ジャスティンビーバーやアリアナグランデのマネージャー、スクーター・ブラウンとの大型契約によって、実質ジャスティンビーバーやアリアナグランデはHYBEの子会社となったことで、HYBEは初めて年間売上10億ドルを達成しました。

■イギリス出身のロックバンド、ピンク・フロイドが、録音した音楽カタログを数億ドルで売却することを検討していることが明らかになった。

音楽業界の買い手候補に接触しているところで、現在、Financial Timesの新しいレポートによると、Warner Music GroupとKKRが支援するBMGが、この取引のために競合する企業の中に含まれており、5億ドルの大台を超えて入札が行われているとのことです...。


この買収が合意されれば、ソニー・ミュージックがブルース・スプリングスティーンの録音音楽と出版カタログのために支払った、音楽界初の5億ドル超のアーティストカタログ契約を超える価格になる可能性を秘めているという。

■月間6億人以上のユーザーを持つスナップチャットが、ライブ・ネーションとARのパートナーシップを締結 | スナチャの更なる音楽ビジネスへの参入

ARを使って「グッズの試着、友人の検索、フェスであれば、フェス会場周辺の情報の発見など」など様々な体験ができるようになるという。

しかし、最近、スナップチャットが、「プラットフォーム上の音楽に対する著者や出版社への支払いを拒否している」としてスイスの収集協会に提訴された。

Snap Inc.が所有するプラットフォームは、過去2年間にワーナーミュージックグループ、ユニバーサルミュージックグループ、ソニーミュージックエンタテインメントのような企業とライセンス契約を結んでいる中での、この問題です。今後、どうなるでしょうか?

今週はこんなことがありました...!
最後まで、読んでくださりありがとうございました!
ぜひ、評価の方、よろしくお願いします!



國井大河です!よろしくお願い致します! さらに、活動を大きく進めてまいります!