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ブンデスリーガ2023/2024シーズン総括①

はじめに

みなさん初めまして。マリーエンブルクのアジア人と申します。初投稿ということで右も左も分からない状態でこのエッセイを書いておりますが、どうかお手柔らかに温かい目で見守っていただければ幸いに思います。

さて、私が住んでいるドイツではブンデスリーガが最終節を終え、昇降格プレーオフが戦われているところです。また、昨晩はシーズンの閉幕を告げるDFBポカール(国内カップ戦)の決勝がベルリンで行われました。試合は、無敗優勝のSVバイヤーレバークーゼン04(以下レバークーゼン)が古豪の1.FCカイザースラウテルン(2部)を数的不利ながらも下し、見事初優勝をおさめました。この圧倒的強さを誇るレバークーゼンの躍進を主に、このnoteでは今シーズンのブンデスリーガを総括していきたいと思っております。

予測不可能な上位争い、予想通りの残留争い

12/13シーズンから毎年バイエルンミュンヘンが優勝してきたブンデスリーガは、あまりにも偏った勢力図を持つことからバイエルンリーガと揶揄されてきました。そして昨シーズン、ボルシア・ドルトムント(以下ドルトムント)が自力優勝の可能性を持ったまま最終節に突入。バイエルン一強に終止符が打たれると思われました。しかし、バイエルンミュンヘンは試合終盤にジャマル・ムシアラのゴールで勝利を収め、同時刻で行われていたドルトムントvs 1. FSVマインツが同点で終わり、バイエルンミュンヘンが前人未到の11連覇を達成しました。

バイエルンミュンヘンの失速


何もしなくても優勝候補筆頭のバイエルンミュンヘンですが、23/24シーズンは優勝の期待が近年の中でも最も高いものであったといえるのではないでしょうか。トッテナムからハリー・ケイン、ナポリからキム・ミンジェを補強し、ブンデスリーガの制覇は前提で、欧州CLを制するための補強であったともいえます。大方の予想通り、バイエルンミュンヘンは開幕後から無難な戦いを披露し、コツコツと勝ち点を積み重ねていきました。
しかし、その勢いに翳りが出始めたのは12月9日の第14節フランクフルト戦。チームは5-1で大敗を喫し、ロッカールームでの不和も噂されるようになりました。その後、SVブレーメン、レバークーゼン、ボーフムに勝ち点3をそれぞれプレゼントし、チームは完全に失速。例年の流れを完全に失ったのです。

レバークーゼンの大躍進


その裏で大躍進を遂げていたのが、近代サッカーのレジェンドであるシャビ・アロンソ率いるレバークーゼンでした。彼は「試合はパスゲームにゴールを2個付けたと思えばいい」と言ってしまうほど、ボールの支配に拘りがあり、その斬新なスタイルで流れを掴みました。バイエルンミュンヘンと首位争いを繰り広げる中でチームを勢いづけたのは2月10日の第21節バイエルンミュンヘン戦。相手のボール保持スタイルとの噛み合いを考え、よりパッシブな戦術を展開したアロンソ監督の狙いは的中。バイエルンミュンヘンを3-0で下し、優勝を大きく手繰り寄せたのです。
レバークーゼンの大きな特徴はなんといっても得点関与する選手の多さ。今シーズンのチームの躍進を支えたFWボニフェイスから最終ラインまでとにかく点に関わっていることが多いのが特徴です。アロンソ監督は「1人欠けても他がカバーできる得点力が必要」であるとシーズン序盤に言っていましたが、それがしっかり結果として現れていますね。
脱線しますが、レバークーゼンはシーズンを通して終盤のゴールが目立ちました。それも反撃の狼煙を上げるようなものではなく、試合を決めるゴールが多かったですね。0-1を1-1に持っていくゴール、1-1を2-1に持っていくゴールなど、巷ではバイヤーネバールーゼン(2度と負けない)などと囁かれていました。これも常に冷静にボールを運ぶアロンソ・ボールゆえなのかもしれませんね。

全員サッカーが展開されているのがわかる

誰もここまで来るとは予想していなかったシュツットガルト


ここからはシュツットガルトの躍進にも触れたいと思います。昨年は遠藤航キャプテンがチームを残留に導き、ドイツ中がそのストーリーに熱狂しました。そんな遠藤航キャプテンも急転直下のリバプール移籍。チームの大黒柱がいなくなり、内部崩壊を心配する声も少なくないなか、チームは結果で応えました。12月中旬からの1ヶ月で3敗を喫したものの、その後は見事に立て直し、勝ち点73の2位でシーズンを終えました。この大躍進を支えているのがFWセール・ギラシです。シーズン中に離脱をしたものの、それでも28得点を記録し、チームの攻撃の要として活躍しました。また、彼を除いても、ウィングのフューリッヒ、トップ下のウンダブ、ミロットで31得点を挙げているので大したものです。

驚異的な得点能力を持つFW陣

次回は大盛り上がりだった残留争いについても触れていきたいと思います。
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。素晴らしい1日をお過ごしください。




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