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[#7]私がX-T100を愛する「たった1つの理由」

以前、胸に秘めていたX-T100への思いをぶちまけてみたところ、余計にその熱が止まらなくなってしまいました。

数々の名機を生み出すFUJIFILMにおいて、“なかったこと”にされている(たぶん)X-T00を、メインカメラではなくなった今、なぜこれほどまでに愛してやまないのか。その理由を改めて叫んでみたいと思います。

X-T100とはフラッグシップであったX-T2、そしてその廉価版であるX-T20をさらに下回る堂々たる『エントリー機』としてFUJIFILMが繰り出した初心者向けのカメラです。私が一眼レフデビューとしてカメラ選びをしている際、スマホとの差別化を図る最低限のセンサーサイズAPS-Cであることと、当時、レタッチソフトであるCaptureONEの安価なfor FUJIFILM版しか持っていなかったためFUJIFILM限定で、とにかく安いカメラを探していた中で行き着いたのがT100でした。
当時、T100の後継機であるT200も出ていましたが、「似たようなもんだろう」というくらいの感じで安さだけを優先したわけですが、中古(平品)で3万円くらいでした。安い。

コンパクトボディなので大口径レンズが身に余る感じでかわいい

すべからく「エントリー機」と呼ばれるものに当てはまる気がするのですが、エントリー機はとにかく初心者に厳しい。ボディ内手ブレ、超高速&精密AFなど積んでいるわけもなく、設定のアレンジもほとんどできない。その上、レンズキットも当たり前ですが平均的なものゆえに、テキトーに撮るとまさに「スマホでええやん」な写真となってしまいます。T100もまた、初心者向けとは言い難い“便利機能”を一切排除したストイックなカメラだと思うわけです。
ハイスペックなレンズさえあれば良い感じの写真が撮れると思いますが、そもそも3万円のカメラを選ぶ初心者が10万円のレンズを選ぶわけもなく。

購入当初の写真がこちら。

T100入手当初の写真

まあきれいではありますけど、「スマホと全然違う!」とはならないというか。

一方、上位機種はテキトーに撮っても見事に被写体を検知し、いい塩梅でボケを加え、立体的な写真に仕立て上げてくれます。

T100を手にした私がいかにしてスマホと差別化できるレベルの写真を撮れるのか、と試行錯誤した結果、中華レンズにたどり着くわけですが、このことについてはまた別の機会に。

中華レンズのMFならではのデザインがすごく似合う

ややあってT100のAFがしょぼいなら、と磨き始めたのがマニュアルフォーカスの技術で、これがものすごくボケ味だったり、シャッタースピードの違いが生む仕上がりの差だったりを学ぶ勉強になったと思うわけです。マニュアルフォーカスの練習台になったのは庭に現れる昆虫たちです。彼らが登場する夏場はMFテク強化月間となったというわけです。

2年前の写真
1年前の写真
今年の写真

どうでしょうか?
レンズも変更ありませんが、それなりに上がってきている感じが自分ではしています。

ほら。

撮影した写真をもっとアゲてやろうと、RAW現像なんかにも手を出す気になったのも、T100が”持たざる者“であったことが強く影響したと思います。

何が言いたいかというと、T100はそのストイックなまでに便利機能を排除したがゆえに、おそるべき撮影技術養成マシンと化したわけです。

おかげで世のお父さんたちの鬼門でもある子どもの運動会でも、私は望遠域のMF単焦点レンズのみでほとんどの撮影をこなしました。遠距離でちょこまか動く子どもを撮るというのは、虫を撮っているようなものなのです。

カメラにおいて、師匠とも言える役割を果たしてくれたT100の話でした。

ちなみに、FUJIFILM公式のネット記事なんかでさえ一切話題に上がらないT100というカメラですが、おそらくただひとつ推してくれているブログがあるので紹介させてください。

『私がX-E3からX-T100に乗り換えた「たった一つの理由」』
https://news.mapcamera.com/maptimes/%E3%80%90fujifilm%E3%80%91%E7%A7%81%E3%81%8Cx-e3%E3%81%8B%E3%82%89x-t100%E3%81%AB%E4%B9%97%E3%82%8A%E6%8F%9B%E3%81%88%E3%81%9F%E3%80%8C%E3%81%9F%E3%81%A3%E3%81%9F%E4%B8%80%E3%81%A4%E3%81%AE%E7%90%86/

T100をメインカメラとする同志としては涙なくして読めない熱い記事となっています。

では。

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