たいちた

元奨励会初段。 日々の将棋の取り組みや、お役立ち情報を発信します!

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最近の記事

発信すること

当初の予定通り、noteの投稿数が1か月分(31本)に達したので発信活動を終了します。 「忙しくても、やる気がでなくても、毎日一定のアウトプットをする」 ということに軸を置いて連続投稿を続けてきましたが、あと3日というところで寝落ちして途絶えてしまったのは残念です。まあ、実質的に投稿できていない日もあったのでチャレンジとしては失敗ですね。 このような縛りを自分に課した理由はいくつかあります。 まずは日々の中にゆとりと計画性を持てるようになるということ。 アイデア出し・研

    • 24棋譜並べ 四間飛車対ミレニアム

      1図は高段者同士の対局より。タイトル詐欺ではないです。 ミレニアムに対して、四間飛車側が▲75歩~▲78飛と振り直して石田流に組むのはよくある形。そこからダイヤモンド美濃に組む人もいますが、△35歩やら△55歩で暴れられた際に上部が薄いので、高美濃+▲66銀が勝ると思います。 居飛車はこの形に組まれると、基本仕掛けがないので金銀を更に密集させて待機することになります。▲75歩の位を取らせて反発しないのは、後手番専用の指し方と言えます。1図は最終形態。局面は振り飛車ペースで

      • 将棋部合宿②

        前回の続き 1日スキー・スノボをするなど、オフを挟んで翌朝からリーグ戦再開。 この将棋が一番ひどかった。 作戦勝ちから快調に捌いて5図 ここで▲27香と打ったのが筋の悪い手で、△32玉との交換は一手の価値の差で損をしました。5図は人として、いや振り飛車党として当然▲36歩と突くところ。以下△32玉▲61飛△99飛成▲37銀引が一例で振りペでしょう。 以下形勢は揺れ動き、最終盤▲37玉に△48馬としてきた6図。 ▲28玉と戻れば、△39馬は「連続王手の千日手」で手を変え

        • 将棋部合宿

          昨日は気絶して記事書けませんでした。 仕事飛ばなくて良かったです。 合宿の部内リーグより。 普通によその大学なわけですが、「入部していいすか?」と聞いたら、「あー、まあいいすよ」みたいな感じでした。優しい世界で良かった。 以来、時々参加させてもらっています。 さて、1図は角交換振り飛車対相振りで部分的にある変化ですが、▲53角の打ち込みに△42角~△62銀で馬を消しに行くのが工夫(その場の思い付き)でした。 1図から▲18馬なら▲26歩とでも突かない限り馬が使えないので

        発信すること

          ひと休み②

          じつは2日前から、よその大学の将棋合宿に混ぜてもらっています。 この数日でネタは増えたけど書く時間と気力がないのでまた明日以降更新します。おやすみ

          ひと休み②

          小ネタ

          初手からの指し手 ▲76歩△34歩▲96歩△94歩▲48銀(1図) 僕のように振り飛車ばかり指していると、相手があえて飛車先を突かないでくることがたまにあります。(端の突き合いの意味は後述) アンタは振り飛車しかできないから、ここで△84歩とは突いてこないでしょうと。はい仰る通りです。 自然に△44歩と角道を止めて三間飛車に組むのは、右四間飛車(A図)がやや気になります。四間飛車なら▲26歩と突かれてただの後手四間です。 では1図で角道を閉じずに△32飛ならどうかとい

          ノーマル三間観戦のすすめ④

          またしても数日空きましたが、前回の続き。 ここでは、②▲68角型のままカウンター狙いの形を見ていきます。 主に対左美濃の△42角~△64銀と進出してくる形【9図】に対して、用いる場合が多いです。 9図以下、よくある進行例として Ⅰ△同銀▲75歩△64歩▲77桂△66銀▲同銀△86歩▲同歩△同飛▲57銀 Ⅱ△75銀▲76歩△84銀▲77角△33銀▲66銀 Ⅲ△75銀▲76歩△86歩▲75歩△87歩成▲74歩△同歩▲45歩△同歩▲57角 などがあります。図面は省きますが、状

          ノーマル三間観戦のすすめ④

          【世界10位が明かす】ガチャ将棋で勝つ方法!

          リリース以来、全世界を熱狂させているゲーム「ガチャ将棋」 今回は、そのガチャ将棋で勝率9割を誇り、全プレーヤーの中でTOP10入りを果たした僕ことtaichitaが、ガチャ将棋で勝つ方法について軽く解説していこうと思う。 ルール説明 ルールは至って簡単。お互い、ガチャのように各10%程度の確率で排出されてくる5枚の駒を使って戦う。駒ごとに最大排出量が決まっており、金、銀、香は最大2枚。他の駒は最大1枚だ。 この縛りにより、「歩が5枚」のような大爆死ガチャの心配はなくな

          【世界10位が明かす】ガチャ将棋で勝つ方法!

          角交換振り飛車+木村美濃の工夫

          最近地味に注目しているこの形。 プロでは山本博志先生が指されているのみで、追随する人は見かけない。 思想としては「厚みとバランスを両立させたい」というところで、高美濃だと▲41角や▲31角の筋が後に生じるため、それ以上の陣形発展に難がある。 1図の形であれば、△65歩と位を取ってから△44銀~△55銀~△64銀左と、1段金の隙の無さを残して無理なく厚みを築く狙いが残る。 それを防いで▲66歩なら△44銀~△55銀で、▲67金右と受けてきたら△59角を狙う感じでどうか。1

          角交換振り飛車+木村美濃の工夫

          ノーマル三間観戦のすすめ③

          数日空きましたが前回の続きです。 雪国で花粉を忘れて過ごすことが出来て、いいリフレッシュになりました。 今回は▲68角と引いた場合の戦いを見ていきます。 ・▲68(△42)角型 ▲68角型に構えた場合の主な指し方は ①▲46角と出て軽く指す展開 ②▲68角型のままカウンター狙い ③端攻めを目指す が挙げられます。こちらも順に見ていきましょう。 ▲68角型の最大の特徴は、▲56歩と突くことで▲46角と出て飛車を狙って動くことができることです(8図)。以前の記事で、▲3

          ノーマル三間観戦のすすめ③

          赤旗名人戦振り返り2

          2日目。囲碁・将棋ともに代表選手は8人だけに絞られました。 準々決勝、勝てばベスト4でそこで負けても3位決定戦は指せるので、是非とも勝ちたい一戦でした。 お相手は静岡代表のYさん。 元奨励会三段で朝日アマでも挑戦者になられている強敵です。 私の三間飛車に対し、銀冠で対抗される戦型となり、前日の最終局で指した将棋の逆を持って指す形となりました。 負けたのが相当悔しかったのか、疲れて辞めたのか、この先を書いてなかったので追記。 1図から△74歩に対して▲55歩が機敏な仕掛

          赤旗名人戦振り返り2

          赤旗名人戦振り返り

          2022/11/14 中学選抜以来、久しぶりの全国大会に行ってきました。 結果はベスト8で敗退だったわけですが、実力を考えると上出来だったかと思います。 ブロック予選から軽く振り返り記事を書いてみます。 ※特に意味は無いですが個人名は伏せます 初戦は岐阜代表のSさん。 私の三間飛車に対して、四間飛車+矢倉のやや懐かしい形になり、戦い方を思い出している内に仕掛けそびれて、ド作戦負けになりました。 1図は最終盤。 ここで△27銀!という強烈な一手があったようです。▲同玉の

          赤旗名人戦振り返り

          24棋譜並べ 三間穴熊対銀冠②

          前回の続きです。 2図以下の指し手 △22飛▲35歩△同歩▲38飛△44角▲84歩△同歩▲65歩△77角成▲同桂△44角▲46歩△(第3図)            【第3図は55手目▲46歩まで】 こうなってしまうと穴熊とはいえ固さ負けてるし、働き・効率全て居飛車が上回っているので厳しそうですね。 △65歩▲45歩△同銀▲48飛△46歩▲83歩(4図)            【第4図は61手目▲83歩まで】 ▲83歩マジで痛い。金浮くしコビンは空くし。振り穴党は

          24棋譜並べ 三間穴熊対銀冠②

          24棋譜並べ 三間穴熊対銀冠

          あと30分で旅行&ストック0ということで、過去記事公開コーナー。 書いたのは約1年前の僕です。 先手 R2738 後手 R3010 初手からの指し手 ▲26歩△34歩▲76歩△44歩▲48銀△32飛▲25歩△33角▲68玉△62玉▲78玉△42銀▲56歩△72玉▲58金右△82玉▲57銀△52金左▲77角△43銀▲88玉△54銀▲66歩△94歩▲96歩△64歩(第1図) 【第1図は26手目△64歩まで】 この形は、やられて嫌だったからオススメ!と24八段の友人に言われ

          24棋譜並べ 三間穴熊対銀冠

          ノーマル三間観戦のすすめ②

          前回の続きです。 ▲59角型の③、▲26角と上がって戦う形は4図、5図のような展開が一例。 △44銀型の穴熊に対して有効な指し方で、いずれも次に▲45歩で銀をどかして角を成ろうとしています。特に、5図のように△55歩と伸ばしている形は、▲45歩△53銀▲55銀のような進軍が決まれば優勢に持ち込めます。 前回の内容を思い出していただきたいのですが、▲36歩と突いたことでできた傷も、▲47銀or▲47金で補修され、より堅く手厚い構えになっています。これは、▲26角型なら▲4

          ノーマル三間観戦のすすめ②

          ノーマル三間観戦のすすめ

          ここ数年、プロアマ問わずそこそこ流行っているノーマル三間飛車。 先後を問わず得意形に持ち込むことができて、石田流に組めば、振り飛車の天敵・居飛車穴熊にも対抗しやすいことから、根強い人気を保っている。 僕自身も愛用しているプレイヤーの1人だが、三間飛車の序盤には角換わり腰掛け銀のように、かなり細かいところまでパターン化されている領域もある。プロの棋譜を観戦していても、感覚だけではその意図をつかむことが難しく、ソフトの読み筋などを確認して感嘆することが多い。 意味を知ると、指

          ノーマル三間観戦のすすめ