11/20 「耐えがたい孤独を抱えながら、だれかと生きていくということ。」
孤独は玉葱の形だ。ちいさな核が奥にあり、まわりには何重もの皮が覆っている。粗く汚れたまな板のうえ。ときに優しい滝に打たれ、太った刃に貫かれて。わたしは、玉葱を剥く玉葱のひとりだ。
孤独の皮剥きをしていくと、「これが核だ」と思っていた部分も、じつはまだ皮の部分だったりすることがある。これが、わたしの孤独の正体だ、と強く強く思い込んできた概念すらも、ときにまだ皮の一部分だったりするのだ。
わたしは、その領域に直面したひとの──反りあげた背筋から伸びる逞しい腕の力で、呼吸器の入り口をつよく抑えつけられた時のように息苦しく、しかしどこか清々しく遠くに温かみを感じているような表情、まさにその──表情をみると、最も深い場所に佇み続けてきた孤独が和らいでいく。そしてそれもまた、わたしの皮の一部分なのだ。
「じぶん以外のひとは全員、孤独でないほうの世界に住んでいるきがする。」わたしたちは、そんな腐った想像にいつも喘いでいる。
いったいどこまで皮を剥いていけば、その孤独の寂しい肌に触れ、温めあうことができるのだろう?
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