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AWSにおけるルートテーブルとサブネット

AWSにおけるルートテーブルとサブネット

AWSにおけるルートテーブルとサブネットは、VPC(Virtual Private Cloud)を構成する上で非常に重要な概念です。本記事では、ルートテーブルとサブネットについて解説します。

ルートテーブルとは

ルートテーブルとは、VPC内のトラフィックの経路を決定するテーブルです。具体的には、VPC内のネットワークにアクセスする際に使用するゲートウェイや、別のVPCやオンプレミス環境へのルーティングを行うために使用されます。

ルートテーブルは、VPC内に複数作成することができ、サブネットと紐づけることができます。サブネットに紐づけたルートテーブルは、そのサブネット内のリソースにのみ適用されます。

サブネットとは


サブネットとは、インターネットの中で、1つの大きなネットワークを複数の小さなネットワークに分けることができる仕組みです。

たとえば、あなたが住んでいる地域のインターネット回線を考えてみましょう。そこには、たくさんの家庭が接続されていると思います。これを1つの大きなネットワークと考えることができます。

しかし、この大きなネットワークを分けることで、より効率的なネットワークを構築することができます。たとえば、1つの地域を複数のブロックに分けて、それぞれのブロックに別々のインターネット回線を接続することで、インターネットへの接続がより速く、安定的になることが期待できます。

これがサブネットの役割です。サブネットを使うことで、1つの大きなネットワークを複数の小さなネットワークに分けることができます。そして、それぞれの小さなネットワークに別々のルーターやスイッチを接続することで、ネットワークの信頼性やセキュリティを高めることができます。

AWSにおいても、同様の仕組みが提供されています。VPCという仮想ネットワークを使い、1つの大きなネットワークを複数の小さなネットワークに分けることができます。そして、それぞれの小さなネットワークに別々のセキュリティグループやルートテーブルを設定することで、より安全で柔軟なネットワークを構築することができます。

もう少し詳しく サブネットとは

サブネットとは、VPC内のネットワークを分割することができる仮想ネットワークのことです。サブネットは、CIDRブロックと呼ばれるIPアドレスの範囲で定義されます。CIDRブロックには、VPCのCIDRブロック内に含まれるアドレス範囲の一部が割り当てられます。

サブネットには、パブリックサブネットとプライベートサブネットの2種類があります。パブリックサブネットは、インターネットに直接接続されており、プライベートサブネットは、インターネットに接続されていないネットワークです。

ルートテーブルをサブネットにアタッチする

ルートテーブルとは、ネットワーク上で通信をする際のルート(経路)を決定するためのものです。ルートテーブルには、宛先ネットワークやゲートウェイの情報が記載されており、通信を行う際にどの経路を通ればよいかを決めます。

一方、サブネットとは、ネットワークを小さな単位に分割することで、管理を容易にするためのものです。サブネットは、通常、同じルーターに接続されたデバイスをグループ化するために使用されます。

ルートテーブルをサブネットにアタッチするというのは、サブネットに対して特定のルートテーブルを割り当てることを意味します。つまり、サブネット内のデバイスが通信を行う際には、そのサブネットに割り当てられたルートテーブルが参照され、通信の経路が決定されます。

例えば、サブネットAにはルートテーブル1をアタッチし、サブネットBにはルートテーブル2をアタッチすることで、それぞれのサブネット内のデバイスが異なる経路を通って通信を行うことができます。これにより、ネットワーク上での通信を効率的かつセキュアに行うことができます。

したがって、ルートテーブルをサブネットにアタッチすることは、通信を行う際の経路を設定するために非常に重要な作業です。

ルートテーブルとサブネットの関係

ルートテーブルとサブネットは密接に関係しています。VPC内のサブネットは、1つ以上のルートテーブルと紐づけることができます。サブネットに紐づけたルートテーブルは、そのサブネット内のリソースにのみ適用されます。

例えば、パブリックサブネットには、パブリックIPアドレスが割り当てられ、インターネットに直接接続されています。一方、プライベートサブネットには、プライベートIPアドレスが割り当てられ、インターネットに接続されていません。プライベートサブネットからインターネットに接続する場合、NATゲートウェイやNATインスタンスを介して接続する必要があります。このような場合、プライベートサブネットに紐づけたルートテーブルには、NATゲートウェイやNATインスタンスを介したインターネットアクセスのためのルーティング情報が含まれます。

また、複数のルートテーブルを使用することで、複数のサブネットに異なるルーティングを適用することができます。例えば、複数のパブリックサブネットに同じルートテーブルを紐づけることで、複数のパブリックサブネットに同じルーティングを適用することができます。

まとめ

ルートテーブルとサブネットは、VPCを構成する上で重要な概念です。ルートテーブルは、VPC内のトラフィックの経路を決定するテーブルであり、サブネットに紐づけることでサブネット内のリソースにのみ適用されます。サブネットは、VPC内のネットワークを分割することができる仮想ネットワークであり、パブリックサブネットとプライベートサブネットの2種類があります。ルートテーブルとサブネットを組み合わせることで、VPC内のトラフィックのルーティングを柔軟に設定することができます。


AWS CloudShellでパブリックサブネットIDを調べるには

AWS CloudShellでパブリックサブネットIDを調べるには、AWS CLI (Command Line Interface) の aws ec2 describe-subnets コマンドを使用します。以下の手順で実行できます。

  1. AWS CloudShellを開きます。

  2. 次のコマンドを入力して、リージョンを設定します(ここでは、東京リージョン(ap-northeast-1)を例にしています):

    1. arduinoCopy code

  3. 次のコマンドを入力して、サブネットの詳細情報を取得します:

    1. sqlCopy code

  4. サブネットの情報を絞り込むために、VPC IDやタグを使用してフィルタリングを行うことができます。以下は、特定のVPC ID(vpc-xxxxxxxx)のサブネットのみを表示する例です:

    1. sqlCopy code

  5. コマンドの出力から、SubnetIdCidrBlock というキーを確認して、パブリックサブネットIDを特定します。また、タグを使用してパブリックサブネットを識別できるようにすることが推奨されます。

describe-subnets コマンドを使用してサブネット情報を取得した後、パブリックサブネットを特定するために、AWS Management Consoleや追加のCLIコマンドを使用して、各サブネットがインターネットゲートウェイに接続されているかどうかを確認する必要があります。

AWS CloudShellでルートテーブルをサブネットにアタッチするには

AWS CloudShellでルートテーブルをサブネットにアタッチするには、aws ec2 associate-route-table コマンドを使用します。以下の手順で実行できます。

  1. AWS CloudShellを開きます。

  2. 次のコマンドを入力して、リージョンを設定します(ここでは、東京リージョン(ap-northeast-1)を例にしています):

    1. arduinoCopy code

  3. aws ec2 associate-route-table コマンドを実行して、ルートテーブルをサブネットにアタッチします。このコマンドでは、--subnet-id オプションでサブネットIDを指定し、--route-table-id オプションでルートテーブルIDを指定します。以下は、サブネットID(subnet-xxxxxxxx)とルートテーブルID(rtb-xxxxxxxx)を指定してアタッチする例です:

    1. cssCopy code

  4. コマンドが成功した場合、アタッチされたルートテーブルとサブネットの情報が出力されます。AssociationId キーには、ルートテーブルとサブネットの関連付けIDが表示されます。

これで、指定したルートテーブルがサブネットにアタッチされます。必要に応じて、AWS Management Consoleでルートテーブルとサブネットの関連付けを確認することができます。

自動でパブリックIPアドレスをEC2インスタンスに割り当てる必要性

自動でパブリックIPアドレスをEC2インスタンスに割り当てる必要性は、インターネット上の他のコンピューターやデバイスと通信するためです。パブリックIPアドレスは、インターネット上でユニークな住所となり、他のコンピューターがあなたのEC2インスタンスと通信するために使用します。中学生に例えるなら、自分の家の住所のようなものです。友達があなたの家に来るためには、住所を知っている必要があります。

アベイラビリティーゾーン(AZ)は、AWSのデータセンターがある地域内の独立した場所です。アベイラビリティーゾーンは、それぞれ独立した電源、冷却システム、ネットワーク接続を持っています。これにより、あるアベイラビリティーゾーンで問題が発生した場合でも、他のアベイラビリティーゾーンで稼働しているインスタンスは影響を受けずに動作し続けます。

EC2インスタンスを異なるアベイラビリティーゾーンに配置することで、アプリケーションの耐障害性を向上させることができます。また、インスタンスが立ち上がると自動的にパブリックIPアドレスが割り当てられるため、アプリケーションが複数のアベイラビリティーゾーンに分散されていても、インターネット経由で簡単にアクセスできます。

以下のコマンドを実行することで、特定のサブネットでEC2インスタンスに自動的にパブリックIPアドレスが割り当てられるように設定します。

1つ目のコマンド:

aws ec2 modify-subnet-attribute \
--subnet-id 「ap-northeast-1aのパブリックサブネットID」 \
--map-public-ip-on-launch

2つ目のコマンド:

aws ec2 modify-subnet-attribute \
--subnet-id 「ap-northeast-1cのパブリックサブネットID」 \
--map-public-ip-on-launch

これらのコマンドは、それぞれ、ap-northeast-1aap-northeast-1c のパブリックサブネットに対して、新しいEC2インスタンスが作成されるときに自動的にパブリックIPアドレスが割り当てられるように設定します。

この設定は、インターネットからインスタンスにアクセスできるようにするために重要です。インスタンスがパブリックIPアドレスを持っていると、インターネット上の他のコンピュータと通信できます。例えば、ウェブサイトをホストしているインスタンスにアクセスしたり、リモートでインスタンスを管理したりすることができます。

これらのコマンドで指定されたサブネットは、「アベイラビリティーゾーン」と呼ばれる異なるデータセンターに位置しています。アベイラビリティーゾーンは、AWSリージョン内の複数の独立したデータセンターを指します。アベイラビリティーゾーンを使うことで、インフラストラクチャを複数のデータセンターに分散させ、システムの耐障害性を向上させることができます。

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