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悲願の世界選手権プレーオフへ: 🇩🇪ドイツ(チーム イェンチ)

今回は2023女子カーリング世界選手権で日本代表ロコ・ソラーレが11戦目に対戦するドイツ代表 チーム イェンチについて、調べたことをまとめてみました。

今のドイツ代表を支えるイェンチ姉妹

最近では、「ドイツ代表=チーム イェンチ」という印象は、かなり定着しているように思います。チーム イェンチは、先日世界ジュニア選手権が行われたドイツのフュッセンを本拠地とするチームです。かつてドイツの女子カーリング界には、アンドレア・シェップ(Andrea Schöpp)という選手がいて、輝かしい成績を収めていました。1980年代後半から2000年代後半まで長く活躍し、デモ競技として行われた1992年アルベール五輪のカーリング🥇金メダルの他、世界選手権優勝2回、欧州選手権優勝7回という実績を誇ります。

そのような選手がいると、他の選手が世界の舞台に立つのは簡単ではありません。今のドイツ代表スキップ D.イェンチ選手(Daniela Jentsch)も、2000年に18歳でサードとして世界選手権に出場した後は、しばらく世界選手権に出場する機会が得られませんでした。次に世界選手権に出場したのは、2015年。スキップとしてチームを率いましたが、そのチームのサードを務めていたのが、今大会ではリードを務める当時17歳の実妹 A.イェンチ選手(Analena Jentsch)でした。以降のドイツ代表は、常にこの姉妹を含むメンバー構成で世界選手権に挑んでいます。

イェンチ姉妹は両親もカーリング選手です。父ホランドさん(Roland Jentsch)は欧州選手権優勝経験(1991年)もあるスキップ。母クリスティアーネさんは前述のシェップ選手のチームメイトだった時期があり、1992年アルベール五輪デモ競技で金メダルを獲得した時はオルタネイトでした。また、他に2人兄弟がいるようです。

姉妹と共に戦う3選手

この姉妹2人のチームに最近常に名前を連ねているのが、サードのアッベス選手(Emira Abbes)です。チームに加わったのは2017年からで、最初はオルタネイトでしたが、2018年以降の世界選手権にはサードとして出場しています。

セカンドの選手は、シーズンを通じて何人か入れ替わっています。今季グランドスラム第1戦「ナショナル」の頃までは、昨シーズンから引き続いて若いヘーネ選手(Mia Höhne)が務めていましたが、第2戦「ツアー・チャレンジ」の頃からは、以前はチームでリードを務め、最近はミックスダブルスを中心に活動しているショル選手(Pia-Lisa Schöll、写真中央)がセカンドを務めていました。また、欧州選手権の頃からオルタネイトに入っていたカップ選手(Lena Kapp、写真左端)がセカンドを務めることもあり、年末に日本での大会に参加した時はカップ選手がセカンドでした。カップ選手は、欧州選手権を2回優勝したことのあるスキップ、アンディ・カップ選手の娘さんで、欧州選手権の時のコーチ、ウリ・カップ氏(写真後ろ左)は叔父にあたります。

今大会には、カップ選手がセカンド、ショル選手がオルタネイトとして登録されています。

近そうで遠い世界選手権プレーオフ

D.イェンチ選手が2度目に出場した2015年の世界選手権以降、チーム イェンチは毎回ドイツ代表として出場していますが、まだ予選通過できたことがありません。

2015年:9位(12チーム中)
2016年:10位(12チーム中)
2017年:9位(12チーム中)
2018年:12位(13チーム中)
2019年:9位(13チーム中)
2021年:9位(14チーム中)
2022年:9位(13チーム中)

欧州選手権では🥉3位に2度(2018、2021)なっていますが、世界選手権となると勝ち越すところまでいきません。そろそろ予選突破して、もう1つ上のステージに上がりたいでしょう。


グランドスラム再挑戦、そして、五輪出場へ

昨シーズン末の「プレイヤーズ選手権」から、今シーズンの「ツアー・チャレンジ」にかけては、初めてグランドスラムに出場(ティア2を除く)しましたが、その後はランキングが落ちてしまい、出場できていません。

また、オリンピックについても、2017年および2021年の世界最終予選で敗退しており、出場が叶っていません。

この世界選手権は、今まで越えられなかった壁を打ち破るチャンスです。どんな戦いを見せてくれるのか、見守りたいと思います。

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