本の読み方

まぁ、本の読み方なんて、人それぞれで、なにが正しい読み方などというものはないのですが。その人なりの読み方をすればよいわけで。

じつは先日、ある方が、今年は自分が今まで読んだことがなかった分野の本を読んでみることにした、というようなことを言っているのを聞いたんですね。それで、思い出したのです。

じつはぼくもずっと昔に同じことを考えて、以来、自分がそれまで読んだことがなかった分野の本を読みまくってきたのです。ただ、小説はほとんど読まないんですけどね。それまでは経済学系の本や哲学や社会学や文明論とかが多かったのですが、思い立ってから物理学とか化学とか数学、音楽、政治学、歴史学、天文学、生物学、言語学、法学、地理学。。。。等々、手当たり次第に違う分野の本を読み漁ってきました。事典類、といっても小事典ですが、経済学事典や生物学事典、政治学事典なども一冊丸ごと、読み通したことがあります。

その結果、読んだ経験のなかった分野の本でも、何冊か読むとかなり読めるようになってくるものだと気がつきました。もちろん、完全に理解できているというわけではないと思いますが。

しかし、それまで縁のなかった分野の知識に触れ、まがりなりにも分かりかけて来るというのは、じつに刺激に富んでいるものです。「へー」とか「なるほど!」という驚きもあるし、自分がそれまで知らなかったし、知ろうとしたことさえなかった知識が得られるという喜びがあります。

そういう、手当たり次第に違う分野の本を読もうというときに、最もよいのは「新書」です。とにかく新書というのは、分野を問わずあらゆる本がそろっていますから。白水社の「文庫クセジュ」なんかはとくにそうです。さすがは百科事典発祥の国、フランスのシリーズの翻訳だけに、百貨的にあらゆる分野の本がそろっています。岩波新書のシリーズなんかもそうですね。

しかも、新書というのは教養的な内容の本であることを重視しているので、文系、理系、社会科学系を問わず、あらゆる読者を対象に、初学者・入門者にも理解できるよう配慮されています。だから読んだ経験のない分野の本でも取っ掛かり易いのです。

そんなわけで、これから自分の知らない分野の本を読んでみようとするなら、まず新書から探してみると良いと思います。

♯読書 ♯新書 


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