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22.03.03_TAGOE活動記

たぶん、こうのすけが撮影した写真に侘しさや寂しさみたいなものを感じたのがきっかけなのか、先日、運転中にふと「わび、さび、ゾンビ」という言葉が口から出た。そんな思いつきみたいな、とも思ったけれど、音として違和感がない並びというのは、何かある。確かにゾンビは日本的な妖怪とは、生まれ出た背景が違うけれど、生が劣化してもなお存在するという退行のエネルギーを持つものとしては、わびさびとも共通する感じがあるのかもしれない。というわけで、わびさびとゾンビを掛け合わせてみよう。そこに両者にとっての新しい見方や捉え方があるのかもしれない。

そういうわけで、わびさびゾンビ。今日は海に出かけて、ゾンビを見つけようと思う。「海でゾンビを見つけよう」とみんなに提案をして、そこで各自がゾンビと感じた感覚にファーカスして、それを一緒に掘り下げてみたい。すると、意外にもわびさびとの共通点が、海に何気なく落ちているのかもしれない。

春の到来?を示すように、逗子海岸にはわかめが大量に打ち上がっていて、磯臭が充満しつつも、綺麗な夕刻の光がやたらにドラマ性があって、なんだかそこでゾンビを探すというのは、なかなか難しいけど、面白い。海と陸のあわいに打ち上がっているものは、よく見て感じていけば、いろいろな見方ができるものだと思う。何か丸くて若干ぷにぷにしている生き物がウミウシだということも、サクタに教わる。死んだ魚や、骨になった鳥もある。骨になった鳥は、ゾンビだゾンビだーということで、IKEAのバックに入れて持ち帰ることに。さぁて、何ができるだろう?生死を悪戯に取り扱うと良くないので、ビルに帰って塩水で丁寧に洗う。

展覧会は6月の後半に行うことに。この第四期は結果的に、今までで一番長い活動期間になりそう。その頃はもう夏だなー。真夏のゾンビってのも、また面白い。

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神奈川県逗子市の小学生&映像作家の山根晋によるアーティストコレクティブ TAGOE(たごえ)です。2020年の夏より活動をはじめ、毎期ごと…

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