このすばらしい世界へ
Amazonプライム・ビデオで【すばらしき世界】という映画を観た。
前から気になっていながらなんとなく後回しにしていた作品だ。
ここ最近観た映画の中ではぶっちぎりに良くて、好きなシーンを何度も繰り返し観たりしている。
主人公を演じる役所広司氏はもはや何も言う必要もないが、周りを固めるキャストも見事な演技で、大切なワンシーンを盛り立てている。
あとから気づくのだが監督はあの名作【ゆれる】の西川美和氏だった。
そりゃ間違いない、と思った。
登場するのは良いひとばかりではない。
良いひとの嫌な側面が露呈されることもあれば、褒められた職業ではないひとに、とても親切にされる場面もある。
主人公からして暴力を生業としてきた人物ではあるが、笑う時に何の濁りもない目を見せるのだ。
これはブランキージェットシティの【悪いひとたち】だな、と思って検索して久しぶりに歌詞を見てみた。
やはり似た世界だな、と歌詞を頭の中でメロディに乗せながら読み進めていると、ハッとした。
『BABY Peace Markを送るぜ
このすばらしい世界へ』
そういえば、クライマックスでベンジー(浅井健一氏)がそう叫ぶじゃないか。
そうか、やはり似た世界観を描こうとしたのではないだろうか、そう思った。
相乗効果で両方の作品ともまた一段と好きになるのであった。