見出し画像

ツエーゲン金沢2020 シーズンプレビュー 見るべき3つのポイント

どうも、ババ・レイ・ダットリーです。サッカー選手には酷かもしれませんが、最終戦が終わると同時に、開幕が楽しみになるのがサポーターの常。ようやくこの時がやってきたという感じです。今回は2020シーズンに見るべき点を、幾つか提案いたします。

1、ディフェンス面の強化は図れたのか。

義道くんがいた昨シーズンの平均失点時間は81.63分。プレーオフに進出するチームは軒並み90分を超えています。空中戦に強い山田くんが入った事で多少不安は解消されたとしても、僕の不安は別にあります。

新しく選手が加入する事で生じる連携面でのズレ。シーズン終盤でもそれは現れていました。昨シーズン、ド終盤の福岡戦や大宮戦。3バックの相手に対してのマンツーマンの対応の遅れ。

福岡戦のレビュー画像をそのまま引用します

福岡2

福岡3

しっかりと連携をとれていない時間帯があったせいで、去年の、決して良いとは言えなかった福岡に、勝ちはしましたがあまりチャンスを作れなかった金沢。3バック対応だけではありません。

昨シーズン19節新潟戦のワンシーンです。

画像3

黄色の円を見ると6対2。廣井くんと対峙しているのは、のちの得点王レオナルドさんです。パスが通るまではそんなに危ないシーンとは思いませんでした。しかし・・・

画像4

レオナルドさんが廣井くんを抜ききる前にグラウンダークロスを出します。この時、金沢の選手達は声は掛けあっているのですが、ボールに気を取られすぎて、ゴール前に進入する高木くんを止めに行きません。こういう失点シーンが何度か見られました。多分、金沢のマンツーマンを研究しての対応だと思われます。こういう中間距離を保たれた時に、誰が付いていくのかをハッキリさせているのか。見るべきポイントの一つだと思います。こういうアプローチを敵は必ずしてきます

2、スペースをあえて空けておく

ヤナ将が今年取り組んでいるという事。あえてこういう言い方で敵に分からないようにしています。今年と去年とで進化させていく点はこれだと思います。去年も着手したい様子でしたが一度に沢山の要求をしてもダメだと思ったのでしなかった、ような話を何かのインタビューで見ました(詳しく覚えていなくてすいません)

おそらく最近の傾向からして、GKを含めたビルドアップを行ってくるチームが多くなると思われます。

画像5

ですから、上の図のように真ん中にボールを通させないようにしながら相手にプレスをかけに行き、どちらかのサイドに誘導する守り方をすると思います。(図ではボールホルダーから見ると、右のCBにパスする可能性が高い)

そして次の図のように強くプレッシャーに行くと、ビルドアップが手詰まりになってFWにむけてロングボールを出す場面も多くなると思います。

画像6

こういう形になった時にしっかりセカンドボールを拾えているか、また味方がボールを拾った時の、前線の選手の動きに注目して下さい。

画像7

わざと空けておける場所はそんなに多くはありません。考えられる場所は

画像8

サイドバックの裏、しかしここは狙うべき場所なので、空けておくのとは少し違います。すると考えられるのはSBとSHの間。

画像10

まず素早くここを取ります。すると相手はどちらに行こうか迷います。結果どちらに行ってもいいのですが、アタックしたところでそのCHのいた場所が空きます。

画像10

そこに大橋くんがボールを受けにいく、もしくはルカオさんが下がってボールを受ける、

画像11

そうすれば直接中央からゴールを狙う事も出来るかもしれませんし、状況次第でサイド攻撃をする事も出来ると思います。

最初から中央を狙うのは難しいでしょう、なぜならゴールは中央レーンにあるわけですから守備の基本は中央を絞る、要するに正面突破させないようにしてきます。なので最初はサイドにボールを送って中央を空けさせる。

もしボールに食いついてこなければそのままドリブルで前進すればいいのです。ボールを動かす事で敵を動かしスペースを作る、そのために必要なスペースを空けておく。実際ボールがどのルートを通ってゴール前までいくのか、見ておくポイントの1つです。非常に楽しみな部分です。

3、CKの役割の変化

大切な得点源の1つコーナーキック。何度我々はこの金沢の強みであるコーナーキックで勝ち点を得られたことか。しかしパターンが存在します。私でもわかるくらいなので相手チームもわかっていると思います。

画像12

金沢側から見て右から蹴る時は巻いてくるボールが大きく弧を描いて中央付近に、金沢側から見て左から蹴る時はやや低い弾道でニア側に、どちらもGKが出られるか出られないかの場所に蹴っています。

さらにコーナーキックでは主に6つの役に分かれています

画像13

①囮役・・・金子・杉浦・清原など背の高くない選手が主

②ニア(囮)・・・背の高い選手が主

③GKの壁役・・・ある程度GKの自由を奪う。シュートを打つ前にGKの視界を遮り、打った瞬間によける。加藤、杉浦などやはり背の高くない選手が主

④ゴールゲッター・・・背の高くヘディングの強い選手。

⑤ファー担当・・・流れてきたボールをシュートする役、ヘディングより足元のシュートが上手い選手が担当。清原・杉浦・垣田など。身長はあまり関係ない。

⑥セカンドボール回収役・・・主に大橋(ミドルが強く打てるため)

これが反対のサイドからのコーナーキックになると②もしくは③がゴールゲッターになります。金沢から見て左からのコーナーキックは、比較的低い弾道で蹴ってくるので、背の高くない選手がゴールしている事が多いです。令和初ゴールの杉浦くんのやつは③でした。

全てを検証したわけではありませんが、確認できたCKでは殆どがこのパターンでした。例外としてショートコーナーでタイミングをずらしてニアにアーリークロスを入れて誰かか突っ込むシーンもありました。

画像14

画像15

右からのCK、左からのCK、そしてショートコーナー、全て練習してきていたものだと思います。その傾向が変わるのか変わらないのか。そこも見るポイントの一つだと思います。

今シーズンもよろしくお願いします

まだまだ観察しなければいけないところはありますが、今回は3つに絞ってお話ししました。観戦の参考になればと思います。分かりやすいをモットーに記事を書いていくので、分からない事がありましたらドンドン指摘して下さい。お読みいただきありがとうございました。試合のレビューでまたお会いしたいです。

ツエーゲン金沢応援集団「RED TAG」運営費用としてありがたく使わせていただきます