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サバイバルシリーズ①〜雪の中での12時間以上の渋滞。立ち往生にどのように備え、どのように対応するのか〜

2021年1月9日北陸は記録的な豪雪に見舞われました。
ニュースでは高速道路で200台の立ち往生が取り上げられていましたが、
ニュースにもオンラインにも出ていない一般道で、
私のクルマは富山県内で夕方18時半〜翌朝7時まで
12時間もの間一歩も進まないという状態でした。
私の車は12時間で脱出しましたが、
他のクルマはアクションをしていないとすると、
今もおそらく車中2泊目(48時間とか)に突入していると思われます。
前後には100台近くの車が合ったと思います。
情報も入らない雪山で、1車線しかない状況です。
お子様がいたりしたらもう大変。

ただただ行政や自衛隊のアクションを待っている間にできることがたくさんあります。
ニュースにならない場所でも大雪の時には起きうることなので、
どのような備えと行動が必要なのか、まとめました。

想定されること

今回の経験で身を以て体験したことなのですが、大雪での立ち往生は、突如やってきます。私の場合も、インターネットで渋滞状況を調べていて迂回したつもりでも、ネットに載っていない場所でおきました。

起きたこと(今後も起きうること)
・突如渋滞(予期せぬ時にいきなり発生する)
・山間で一本の雪道(前後には動けない、タイヤが雪に取られる)
・何時間経っても情報が全く入ってこない(ネットにも情報がない)
・いつ動くかわからない(ガソリン、バッテリーが消費されていく)
・近くに施設が何もない(コンビニとかトイレとかない)
・夜に差し掛かっている(冷え込みが予想される)
・子供やお年寄りが同乗している(体力消耗が予想される)
・停まっている間に次々と雪が積もる(燃料の消費とタイヤがうまる)

大雪の時期にクルマに備えておくと良いもの

大雪で立ち往生したら、上記のようなことが実際に起きます
それを踏まえて、あると良いもの。

備えておくと良いもの(下線があるものはリンクあり)
・暖をとれるもの(毛布、カイロ、あれば寝袋)
・簡易な食糧(カロリーメイトや水)
・日用品の予備(簡易トイレ、濡れティッシュ)
・作業品(長靴、軍手、プラスチックスコップ、防水ジャケット)
・その他(段ボール、携帯予備バッテリー、ガソリンは常に半分以上に!
・可能ならば・・・雪国は4WDのクルマがオススメ

暖と食糧は必要です。3年前には、知人が72時間車中に閉じ込められた事例もあります。備えておきましょう。

プラスチックスコップ(←リンク)は、割れにくく、軽いものを常備します。フロントやクルマの天井、脱出経路をつくるなど、軽作業や長期作業で併用できるものが個人的にはオススメです。

防水ジャケット(←リンク)は、雪の侵入を防げればOK。立ち往生した場合、少し先まで歩いて情報収集する必要があるため、暖かい格好が必須です。(重ね着するか、分厚いジャケットか)

段ボールは、雪道にタイヤがハマった場合に必要なので、常備必須。

そしてガソリン!!ライフラインとなります。大事です。立ち往生している間も、エンジンかけて暖房要りますよね?それだけでガソリンが消費されていきます。長時間の立ち往生の末、ガソリンが切れたら恐怖でしかありません。冬季はガソリンが半分以上ある状態にしておきましょう。

安全を確保する

確実に暖を取れる状況を準備します。エンジンをかけた状態、毛布や寝袋、食糧を用意します。

防犯のため、カギをかけます。立ち往生すると、人が渋滞道路をで歩き始めます。情報を集める人だけではないかもしれません。女性やお子様がいる車両は特に気をつけましょう。

情報を集める

基本的に、行政や警察が何かしてくれるかどうかは、分かりません。
命を守るため、現状を把握して、自分で判断することも大事。
少しでも判断材料を集めておくことが命運を分けます。

必要な情報
・周辺施設の有無確認(近くの住宅街、コンビニ、公園のトイレ)
・渋滞原因(長期になるのか判断、迂回路の判断)
・今後の動向(除雪車やレッカー、自衛隊の対応など)
・渋滞がどうなるか予測情報(長期になるのか判断)
情報の集め方
・ネット(SNS、交通情報、ニュース、行政の情報)
・電話(県、市、知人、警察、マスコミ)※優先順
・近くの人(反対車線のクルマ、歩いている人、あれば近くの施設)

県や警察も万能ではないので、現地の情報をすぐ入手するのは難しいです。自分が進みたい先で何が起きているのか、迂回路はないのか、情報を得ましょう。以下、自分なりの優先順位です。

①反対車線のクルマや、近くの人がみてきた状況が、起きていることとしては1番リアルな情報だと思います。(ただし、大袈裟に話す人や、説明が苦手な人もいるので、何人か聞いてみることをオススメ)
②SNSや友人の情報が、全体的に起きていることを把握する手助けになります。(ツイッターは各地で現場の情報をあげている人が多い)
③県の道路交通課または土木課が、除雪車などの今後の動きを把握しているように感じます。(ただし彼らに意思決定権はないので、対応に融通は効かないつもりで話を聞いた方が精神衛生上、良いです)

仲間をつくっておく

知人や家族と連絡を取れる状態にしておく
 何かあれば一番信頼できるのは知人だと思います。
 連絡が取れると言うだけで心強いものです。
 頼れる人に頼れる範囲で、連絡してみましょう。
SNSで助けを得られるようにしておく
 TwitterやFacebookで発信しておくと、
 周辺に必要な情報を得られることがあります。
 私も、知人のヘルプが迂回路を探す上ですごく助けになりました。
 状況を発信してみましょう。
前後のクルマ、近くの人と話して関係性をつくっておく
 ー安全かどうか見極めてからにはなります。
 ー困っていたら助け合い。万が一、食糧がなかったら、
  万が一、エンジンが切れてしまったら。
  近くに人がいるだけで助けあえます。
 ー何か軽作業をする時に協力できるようにしてきましょう。
  1人でやるより断然早いし、心も折れにくくなります。 

行動を選択する

ここまで得てきた情報をもとに、できうるアクションを選択します。
様子をみる、待つ、移動する、避難する、選択できます。
なんとなく、ただ不安のまま過ごしているより、どれかに決めると、心の消耗が少なくなると私は思います。

①もう少し様子を見る
②渋滞が動き出す/ 助けが来るの を待つ
③迂回路を見つけて移動開始する
④車を脇に寄せて、近くの施設に避難する
⑤その他

②〇〇時まで待つと決めたなら、休息をとることもできます。
③移動することで状況が動くかもしれません。
 今回の私の場合は、「大雪の立ち往生で、新しい迂回のカタチ」で書いています。いざと言うときに手段の1つになれば幸いです。
⑤状況によって、その他の選択肢が生まれるかもしれません。

まとめ

・備えあれば憂いなし
・安全の確保
・コミュニケーション(知人、SNS、近くの人)
・待つことも大事、自分で判断することも大事

いかがだったでしょうか?
命に関わることって、割と身近に潜んでいたりします。
その時に判断できるかどうかは、物理的にも、精神的にも事前に準備ができているかどうかだと感じます。
皆さんの安全で快適な雪国ライフを願っております。

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