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IT音痴が考える、IT支援で診断士に期待すること

こんにちは。
おそらくこのブログメンバーの中ではダントツのIT音痴、タガックスです。

最近、今年度の中小企業白書の内容を勉強する機会がありました。
中小企業の課題のひとつとして、デジタル化について取り上げてられていました。

さて、ITを得意とする診断士が多い中、私タガックスは全くのIT音痴であります。また勤務先も、アナログな仕事のやり方が根付いている建設関連の中小企業です。

そんな私は、実はITの人と話すのにはかなり苦手意識があります。
なぜなら、
・話の中に知らない単語や前提知識が出てくるのでついていけない。
・そんなことも知らないの?と言われているようで委縮してしまう。
…などなど、素人の自分とITのプロとの間に壁を感じてしまうことが多いからです。(一部妄想もありますが)

これまで自分の会社でも、システム会社の担当者と社内の担当者の話が噛み合わずに苦労しているところを何度も目にしてきました。
ですからデジタル化への転換、IT導入の必要性がこれだけ声高に言われているにも関わらず、中小企業(特にアナログ度の高い企業)にとってハードルが高いということも、実感としてとてもよく理解できるのです。

中小企業でデジタル化が進まない理由として、コストや専門人材の不足に加え、アナログな文化や価値観の定着が挙げられています。このうち特に後者について、診断士が貢献できる部分は大きいのではないかと考えています。

例えば、私の勤務先での話。
昨年の緊急事態宣言発令に伴って、初めて在宅勤務制度を実施することになりました。ですが、実施にあたっては様々な懸念事項が出ました。例えば…。
・サボってるヤツが出てくるんじゃないか?
・逆に、上司の目が届かないのをいいことに際限なく残業する人がでてくるのでは?
・業務内容の面で、在宅勤務しやすい人とそうでない人がいる。 
 出社せざるを得ない人に電話対応などの業務の負荷がかかって、不公平感が生まれるのでは?
・社用パソコン持ち出しを許可することにより、私用で使う人が出てくるのでは?

上記は私がたまたま耳にした話ですが、もしかしたら社内の誰も気付かない懸念事項が他にもあったかもしれません。

もしこの時に診断士の支援があったら…と考えると。
システムを導入するだけであれば診断士の出番は必要ないと思っています。ですが実際は、導入するにあたって出てくる課題の整理や、それらに対応するための体制構築、ルール作り(IT周りだけでなく、人事、組織など影響を受ける業務全般)などを総合的に検討する必要が出てきます。その際に、対象企業の事業や組織の特性など、全体を把握・理解している診断士が相談相手となってアドバイスをすることが、中小企業にとって大きな助けになるのではないかと思います。まさに診断士の強みが生かせるところでもあるのではないでしょうか。


そして、IT支援をする診断士の方にお願いです。
その道のプロの方は、デジタル化が進んでない中小企業を見て「前時代的だ」「まだこんなことをやっているのか」と思われることが多いと思います。
ただ理解して頂きたいのは、アナログなやり方をせざるを得ない事情がある、アナログだからこそ上手く業務が回っている、ということも多々ある、ということです。そこも含めて理解していただいた上で、形だけのデジタル化でなく、その企業にとって本当に有益な、実行可能な提案をして頂きたいと思っています。
(これは診断士としてではなく、アナログ企業の一員としての率直な思いです。)

それでは、また次回。

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