『ほっぺた』

昨夜の あなたと私は

夢じゃなくて 本当のことだ

夢みたいだったけど

ちゃんと本当のことだ

私たちは

おでこをくっつけあって

お互いに

何度も何度も

ほっぺたを撫であいながら

ニコニコニコニコ笑い合いながら

眠ったんだ

夜中じゅう

何回も 何回も 目を開けては

そのたんびに

ほっぺたを撫であいながら

おでこをくっつけたまま

あなたはニコニコ 私を見て 笑い

私も ニコニコ あなたを見て笑ったんだ

いつも悪い夢ばかり見る あなたが

夜半すぎ みんな寝入っている頃

「 なんて気分がいいんだ！」

眠りながらそう言った

子供みたいに眠る あなたの顔のすぐ横で

あなたの作ってくれた 肉じゃがを食べ

おかわりもして

またあなたの おでこに おでこをくっつけて

ほっぺたを撫でながら

あなたの 体温は 私より少し高くて

ぽかぽかとしていて

とっても気持ちが良くて

くっついたまま

朝まで眠った