日記1017 冷たい自販機

JILLSTUARTの彼女が隣りでぐっすり眠る車内

すすきを背負ったおじさんがホームを歩く

声は小さく言葉少なげだけど気持ちが伝わる

自動販売機がぜんぶ〈つめた〜い〉


甘い食べものなのか
あったい飲み物なのか
パワーのつくごはんなのか
知り合いのいる店での会話なのか
見知らぬ店での愛ある料理なのか
ただただお酒が飲みたいのか
なにか新しい境地に至りたいのか
なにもいらなくてただ分かり合いたがってるだけなのか

くたびれた帰り道、この気持ちを慰められるものは何なのか考えて下北沢を歩いたけれど、結局見つからなかった。見つかるまで歩き続ける余力も時間もなかった。そのまま千代田線に乗り、せめてあたたかいお茶を飲みたかったが自動販売機の飲み物はすべて〈つめた〜い〉だった。乗換駅の代々木上原でめずらしく降車してとにかくあたたかい飲み物を求め彷徨った。〈あったか〜い〉のある自動販売機やカフェもまだやっていたが、最終的にセブンに入って白湯を買う。

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