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スリランカ鉄道に乗って

スリランカ2日め。
本日は早々に移動します。
スリランカは主に観光として海側と山側に分かれるようなのですが、今回ワタシは迷うことなく海を選びました。
仏教遺跡を見るのなら断然山ルートでしょうが、この場合自力で行くには車をチャーターするしかなく、ワタシは車に弱いのですよ。
それに引き換え海沿いを列車で120キロも行くのは、とても爽快で気持ちよさそうじゃないですか!
前日にコロンボフォート駅で切符の買い方も時間もチェック済だし、ワタシは意気揚々とクセ強めのホテルを後にしたのでした。

この列車は2等3等のクラス分けだけで、指定席はありません。
さすがに3時間も乗ることだし2等の方が座れる確率が高いのではと、2等切符を購入しました。
念のため早めに駅に行きフォームで居座っていたのですが、結果的に1時間以上待つことに。
まぁ遅れるのはよくあることだし、既にインドで慣れています。
そのうち来るだろうとのんびり構えていたら、人が増えてなんだか騒がしくなってきました。
きびきびした女性車掌さんが、あちこちの外人グループに声をかけて回っています。
不安になって聞いてみると、2等ならもっと前方に行けとのこと。
後でわかったのですが、スリランカの列車はとても長いのです。
列車が入ってきてから人混みの中を移動するのは、確かに難しいでしょう。

そんなこんなでようやく列車が到着しました。
結果から言いますと、このフォート駅から乗り込む人は2等3等に限らず、誰ひとり座れませんでした。
それどころか、座る以前の問題でしたね。
とうに乗車率100%を超えているところに、無理矢理大人数が突っ込んでいく訳なので。
会社員時代に味わった通勤電車以上の状態で、ワタシは3時間強耐えなくてはならないみたいです。
それでも乗らざるを得ないので、なんとか2等車両最後尾の座席下にスーツケースを置き、体は背もたれ部分に手を置ける位置を確保しました。

だけどこの場所も、ずっとキープはもちろん不可能。
停車駅で乗り降りする人たちに流されて、いつのまにかバックパックを抱えた欧米人グループと一緒に、列車の乗降口前に押し出されていました。
インド同様、スリランカ鉄道も出入口にドアはなし。
なのでステップに腰掛けビュービュー風に吹かている人は、必ず2,3人はいます。
ちょっと羨ましく思いつつも、転げ落ちる危険は冒せないので、出入口に直接座っている人の隣でしばらくは大人しく立っていました。

この体勢で1時間我慢したワタシは偉いと思う。
女性車掌さん2人VS不正乗車らしき男性3人の、凄まじいバトルを眺めて気もまぎれていましたし。
だけどここまでが限界でしたね。
ぐいぐい乗ってくる190センチオーバーの男の子に覆われて、息もできずに眩暈もしてきだすと…。
…やばい。
倒れる前に座り込んだ方がマシだと、向かい側のトイレのドアにもたれて体育座りに。
もうズボンが汚れようが、人々の足しか見えなかろうが知ったこっちゃない。
自分の体をできるだけ折りたたんで、ひたすら座りこけていました。
こういう時、自分のコンパクトさはありがたいです。

ワタシ、スリランカ鉄道の湾岸コースはホント素晴らしいと思います。
たった500スリランカルピー(240円くらい)で、海風を浴びながら南国の海沿いの景色を堪能できるのですから。
ただし、ある程度余裕がある列車に乗れたらの話。
今の列車状況のままでは、このルートはかなりの強行軍なのです。
体力,気力、時間がある若い人、ぜひトライしてみてください。

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