見出し画像

沙々杯 中岡はじめ賞 恋・夫婦編

さて、沙々杯勝手に個人賞・中岡はじめ賞の発表です。

俳句というものは、恋とか夫婦を詠まれたものも多いです。
そこで今回は、「恋と夫婦」をテーマに、勝手に選ばせていただきました。

前回の寺社編と同じく、私の好み百パーセントです。
では、ご紹介していきます。


冬の虹きみと生きると決めた日に

ラベンダーさん

季語は「冬の虹」となっています。
冬の虹とは…

冬に出る虹のこと。虹は、夕立のあとに出ることの多い夏の季語であるが、冬の虹は時雨の空に出たり、荒波の暗い海から立ち上がったりする。夏の虹にくらべて蕭条とした趣がある。

きごさい

ちなみに「虹」だけですと、夏の季語です。
で、あらためて鑑賞してみます。

冬の虹きみと生きると決めた日に

決意がありありと伝わってきます。
「きみ」と平仮名になっているところが、柔らかくて良いと思いました。

冬の虹は、いったいどんな風景だったのでしょうか。
冬の時雨、暗い空にかかった虹なのか…
それとも、冬晴れにかかった虹だったのか。

「きみと生きると決めた」その決意に対して、冬の虹が祝福してくれるような。
そんな幸せを感じました。


イヴの朝キミと眺める淡い月

なおみさん

「月」は、秋の季語となっています。
ですが「イヴ」の言葉で、冬の句だということがわかります。
ま、沙々杯は季語については問わないので、問題ありません。

恋人たちにとって、クリスマスは特別なもの。
しかし、聖夜という「夜」ではなく、朝を持ってこられたところが良いなぁ、と思いました。

朝に見上げる、淡い月…
となると、これは「お泊り」以外の何物でもないわけで。
ほのかに漂うロマンが素敵です。


枯庭や風格滲む夫の顔

華彩り/はないろどりさん

夫と書いて「つま」と読むことを、私は俳句で知りました。
私もそれにならい、夫のことはちょいちょい句に詠んでいます。

それにしても。
「枯庭」と、ご主人の顔を合わせられたとは、
唸りました。

風格ですよ風格!!
長く一緒に暮らして。
年を重ねて。

若い頃とは、多少見た目も違ってきたことでしょう。
ですがそこには「風格」がある。

これは実体験がないと、詠めない句だなぁと思いました。
私の夫もいつかは、枯庭の風格が漂う人になって欲しいです。


君が好き指をからめて冬北斗

祐希さん

季語は「冬北斗」です。
冬の空、低いところにある北斗七星のことです。

キュン♡な情景が浮かび上がる一句だと思いました。

「君が好き」
ストレートな告白に、からめた指。

舞台は、どこだったのでしょうか。
当然、空が見える所でしょうね。

面白いのは、「君が好き」と、言葉に出してはっきり言っていないところです。
ひょっとしたら、心の中で「好き」と思いながら、無言で指をからめたのかもしれない。

そのあたりを想像するのも、楽しいものです。


冬浜に伸びて寄り添う影ふたつ

トシちゃん🌈しあわせごはんクリエイター🌈オリジナルスープレシピが人気🍀心とカラダを満腹に💖簡単美味しいお料理アドバイザー🍀アクセスバーズファシリテーター🍀食と癒しのコラボ💖参加者にミラクル続発🍀みんなが笑顔のごはん会💖食は究極の癒し🍀愛のスープで食べるヒーリング💖フォロバ100💎直感フォローさせて頂きます💎note初心者🔰よろしくお願いいたします🔰さん

御句では、明確に「恋人」「カップル」とは詠まれていません。
ですが、シチュエーションから考えると、夫婦もしくは恋人、と考えて良さそうです。

「伸びて寄りそう影」で、夕暮れかな?と想像できます。
投句記事を拝見すると、

暮れかけていく夕陽が辺りを金色に染めていくなか、ゆっくりと砂浜を歩き、海を眺め、他愛ない話をして笑いあう、そんな、ささやかな安らぎの時が、伸びた影のように永く続きますように

と書かれていました。

海を眺めながら、他愛ない話をして笑いあう。
そんな安らぎの時が、永く続きますように…

私もしみじみ、そう思います。
夫と出会って22年。
付き合って14年。
結婚して、今年で11年。

これからも、穏やかな日々が続きますように。
そう願って、やみません。
激しく同感!な一句でした。


巡り逢ふ春待つ奇跡愛し君

広葉(HIROBA)さん

愛しい方と巡り合う、奇跡を待つ春…
強く願っているのだな、というのが伝わります。

奇跡、とは。
改めて辞書を引いてみました。

常識では起こるとは考えられないような、不思議な出来事。特に、神などが示す思いがけない力の働き。また、それが起こった場所。

goo国語辞典

常識では起こると考えられないようなこと、それが奇跡。
叶うと思えない。
でも、その奇跡を信じたい。

主人公の強い願いが、「春待つ」という季語に込められているなぁ、と感じました。

厳しい冬を乗り越え、やってくる春。
その春に、奇跡を願う主人公。

奇跡は、強く願えば叶います。
私事ですが、私は夫に7年間、片思いでした。
人生最大の奇跡だったと、今でも思っています。


丸と角夫婦になりき雑煮かな

菊池洋勝さん

お雑煮は、日本全国あちこちで「独自の文化」があります。
ざっくり、西と東でも違いがあります。

関東は角餅にすまし汁。
関西は丸餅に白みそ。

そして、夫婦もしかり。
私と夫がまさにそうです。

夫は真面目で几帳面な人。
対して私は、割とヘラヘラしております。

ですが、これが案外うまくいくもので。
こちらの御句を拝見した時、「確かになぁ」と思ったものです。


さて、いかがでしたでしょうか。
中岡はじめ賞、恋・夫婦編。

私の「好み」だけで、選ばせていただきました。
さて、中岡はじめ賞は、あと2つ!!

まだまだ続きます。
お楽しみに!!

決勝しめきりは、本日20時!
まだまだ投票受付中です!

サポートしていただけると、飛び上がって喜びます。 明日への活力、記事アップへの励みになります。 私にとってのリポビタンDです! (そこはレッドブルとかモンエナと違うんかい!)