見出し画像

【詩】フルムーン1月

時折 裸の木々のすきまから
キリリ と 縛る 夜の静かな空間を
フルムーンの白がすべり落ちる
全てを吸収する一面の雪たちが
音を奪い 声をはだかにする
ウルフは木々のあいだを
ひたすら歩き
少しひらけた 沈黙の舞台で見上げると
フルムーンに声を鋭く投げた
脱がされた はだかの声は
フルムーンの承諾を得て
心に一本の線を引いていった


「ウルフムーン」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?