【詩】放射冷却のオリオン
ひんやりと落ち着いた
1月深夜の部屋の中で
毛布の中で眠りに落ちる
真冬日の凛とした
空気を満たしたこの場所
真冬日の風がなく車の音もない
深夜の停止したこの部屋の中
キリキリと冷えた部屋の空気は
顔にしずかになじんでいく
そんなときの夜はたいてい晴れ
放射冷却で地上の熱は空へと旅立って
その先のオリオンはまたたいて
余計な熱がなくなるころ
暗闇の中に落ちていく
夢の中で知らない街に旅に出て
オリオンの三ツ星のことなんか忘れて
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