見出し画像

【詩】春の孤独が染み込んでくる

冬の重みは
いろいろなものから守られた
安心のあたたかさ

じっと静かに沈む

目をこらして
あやつり糸を払いのけ
目立たず
楽しんでいる

春の軽さは
いろいろなものから抜け出して
自由のたのしさ

頼りを捨てて
表現で飛ぶ

目を見開いて
あやつり糸を踏みつけて
姿をさらして
楽しんでいる

冬にさようなら
自立を手に入れて

あやつり糸にさようなら
自立を楽しんで

春の孤独にこんにちは
慣れていない肌に
染み込んでくる寂しさと
容赦なく触れてくる風は
動かなくなったものを
風化させていった

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?