月夜の狼女

好きという二文字ぶつけてしまったらきっとあなたが粉々になる

満月は私の血潮騒がせるそれは言い訳されど言い訳

これは賭け熱情という名の媚薬混ぜた口紅すうっと引いた

満月の光が凍った夜だった抱き合う二人刺し貫いて

お互いの鼓動に合わせ血は流れ月の刃を溶かしてしまう

口づけで終わるはずない一夜だが一夜で終わる恋にもならず

月よりもあなたにすべてを晒したい腕に抱かれて闇の褥へ

腕の中抱かれるように抱きながらあなたの体温肌で測る

君からは見えぬところに印付け素知らぬ顔でおはようという

好きという二文字は胸に忍ばせて月満ちる夜を再び待とう