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奏墨日記

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画家・浦正のこころの中に浮かんだことの覚え書き
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#水墨画

集合意識ってきっとあると思うんです

2011年、311のとき僕はしばらく絵が描けなくなった。 こんな時にも絵を描くことにいったい何の意味がある? 家族四人暮らしを支えるのでやっとの毎日、遠くの被災者を助けに行く時間も余裕もないことを心苦しく思っていた。 絵描きの存在意義に疑問を抱く日々。じわじわと無力感と絶望感が肥大化した震災一年半後の秋、僕は師匠と兄弟弟子たちと岩手・陸前高田市の産業祭りに呼ばれた。 2年ぶりの秋の収穫祭、少しでも元気になってもらえたら… 朝から皆で一所懸命に水墨画ライブドローイングのリレ

絵本「モリスのコトリ」原画巡回展 in 福岡@TAGSTÅ

1月20日から福岡で個展を開催します!! 今年は辰年🐲✨ 昔から龍が大好きな私は今までたくさんの龍を描いてきました。 そして毎回心に浮かび上がる龍を描くうちに、 龍とは我々の心の中に蠢めくエネルギーだと思うようになりました。 ネガティヴ、ポジティブ、さまざまな心の状態は まるで手がつけられない暴れ龍のようです。 でも長年心のなかの龍(衝動的に蠢めく心)の観察を続けていくうちに、 最近ではだいぶ上手く付き合えるようにもなってきました なので今年は龍の背に乗って飛龍雲乗

Two of Us / contradiction ~ 矛盾 ~

戯れあっている様でもあり 喧嘩している様でもあるキツネ title: Two of Us / contradiction ~ 矛盾 ~ 絵のメッセージは観る人それぞれが受け取るものだからどちらも正解。 そして分からないという答えもまた正解。 「ソクラテスに勝る知者はいない」という神のお告げを聞いたソクラテス。 しかし「自分が知者ではないことを知っている」ソクラテスは、世の中で知者と呼ばれている人たちを訪ねてみたところ、「本当は知らないのに知っていると思い込んでいる」彼ら

Two of Us / sympathy ~ 共振 ~

私は昔、狐があまり好きになれませんでした... いえ、、正直に言うととても恐れて嫌悪していました。 その頃の私が抱いていた狐の印象はこんな感じです。 狐は怪しくて、ずる賢くて、卑怯者。 妖力を使って人を騙して、取り憑いて災いをもたらす魔獣。 全く不可解で、触らぬ神に祟りなし。 お稲荷さんも狐狗狸さんもクワバラクワバラ... しかし15年ほど前に私は突然目が覚めました。 狐に対する全ての悪しきイメージは嘘っぱちのでっち上げで、それは誰かが捏造した印象操作のプロパ

過去も未来も忘れて「今」に夢中でいたときに生まれた心の動物たち

今年は絵描きを生業にして30周年、独立して20周年です。 振り返れば長い年月ですが、二十歳の頃も今も一所懸命に描くことに向き合うエネルギーは全く変わっていなくて、我ながらよく飽きずに続けてこれたと感心します。 将来の展望など全く見えない絵描き人生は、明確な人生設計も余裕もなく、ただ今ここに全力を注ぐことを最重要とし、常に崖っぷちでも下を見ずに空を見続けるというシンプル且つクレイジーなライフプランです。 小舟に妻子を乗せて大海に漕ぎ出す無謀な人生航路ではありますが、たくさんの

再生

東福寺塔頭 光明院 奉納 雲龍図|水墨画家 浦正

2021年10月に京都の東福寺塔頭 光明院で開催された水墨画家浦正による奉納雲龍図の揮毫と水墨画展の記録映像です。

ライブペインティング in 京都

光明院 奉納 雲龍図 揮毫 去る10月23、24日に京都の東福寺塔頭「光明院」の本堂にて 雲龍図の揮毫(ライブペインティング)をし奉納させていただきました。 写真提供: Katsumi Hirabayashi 
奉納後記以下長文です。よろしければ — 
龍には昇竜と降龍があり、龍は天に登り如意宝珠という何でも願いを叶える宝の玉を取って降りてきます。 今回私が描いた龍はその降龍。 どんな願いも思うままに叶え、病を治し、災いを避ける神聖な如意宝珠を持って天から降りてくる

浦正水墨画展 2021  [ こころの動物たち / 楽・覚・和・猛・遊・幽 ]

この度、Freedom Dictionaryの桑原茂一さんにお声がけいだいて、10月1日から31日まで京都の古刹「光明院」さんで水墨画展をさせていただくことになりました。 室町時代初期に臨済宗大本山東福寺の塔頭として創建された光明院には「虹の苔寺」の異名をとる美しい枯山水庭園があります。苔と砂の見事な調和を見せる主庭「波心庭」は昭和の作庭家・重森三玲によるもので、秋の光明院はまたさらに格別です。10月はぜひ古都の優雅な懐で癒されてみませんか。 ☆開催期間中の私の京都滞在は

個展[AWAKENING] 10/31 ~ 11/29

2020年10月31日、大盛況のイベントとともに湯布院個展「 AWAKENING|覚醒」がスタートしました。 最高の行楽日和のなか、美しい紅葉を湖面に写す金鱗湖を目の前に開催されたカフェラルーシュでのライブドローイングは、九州各方面からお越しいただいた多くの方々、そして観光に訪れた人々も巻き込み大盛況でした。 My solo exhibition has begun at the Gallery LA RUCHE in Yufuin which is Oita prefe

少しずつ2019年と急に2019年とどっち派?

2年前までの僕は「急に2017年派」でした。 一体なんの話?ですね(笑) これ年末の過ごし方の話です。 毎日毎日、仕事やらなんやらで忙しくしてると まぁ時間が経つのが早いこと早いこと… 子供の頃はあんなに時間がたっぷりあったのに… クリスマスの翌日なんか、 もう二度とクリスマスは来ないんじゃないかって、 気が遠くなるほど1日が過ぎるのが遅かったけれど、 この頃はこの時期になるたびに 「もうクリスマス?」 「もうお正月?」 なんて毎年言ってます。 そんなときは決まって

気軽に今ここを楽しめる水墨画

はじめまして。 水墨画家をやっている浦正(ウラタダシ)と申します。 あなたは水墨画というとどんなイメージをお持ちですか? 水墨画家と聞くと白髭の仙人のような、お爺さんを想像される方もいるかもしれませんね。和風で古臭くて、なんとなく堅苦しい印象でしょうか(笑) 僕はまだまだ仙人レベルには程遠いですが、水墨画を初めて13年が経ちました。 現在「 奏墨 - SOUMOKU 」という水墨画会を主宰しています。 今回は、僕が今日まで水墨画を通して感じてきたこと、つまり絵を見る側で