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【日記】ドーナツ・ホールに何がある



ドーナツの穴みたいにさ
穴を穴だけ切り取れないように
あなたが本当にあること
決して証明できはしないんだな
米津玄師『ドーナツホール』より


いや、エモいよ。エモーショナルだよ。

だけどさ…


ドーナツばかり取り沙汰されすぎじゃないか?

バウムクーヘンにだって、フエラムネにだって穴はあるぞ。

なんならバウムクーヘンのほうが高級感あるし、

リーズナブルさで言ったらフエラムネのほうが上だ。


「説明しよう!ゼロカロリー理論とはドーナッツは真ん中が空洞になっていて形そのものがゼロを表しているのでゼロカロリーなのである」
MONKEY MAJIK×サンドウィッチマン『ウマーベラス』より


じゃあバウムクーヘンもフエラムネもゼロカロリー理論やろがい!!!!!!


でもこの曲に関しては

『Everything is no calorie』

って言ってたのでバームクーヘンもフエラムネもゼロカロリーでした。じゃあ許す。



ドーナツ化現象(ドーナツかげんしょう、英語: doughnut phenomenon)とは、

都市化の進行下で都心の居住人口が減少し、郊外の居住人口が増加する反都市化現象のことである。このとき、都心では土地利用の高度化の進行によりオフィス化が進行するものの、郊外は宅地化が進行している。ドーナツ現象ともいう。中心部が空洞であるリングドーナツの形状(アニュラス)になぞらえている。

(中略)

ドーナツ化現象は‘‘ドーナツ‘‘という単語が含まれるが、上記の通り単にリングドーナツの形状と似ているのみであり、それ以外の共通点は無い。
Wikipedia『ドーナツ化現象』より


じゃあバウムクーヘン化現象でもフエラムネ化現象でもええやろがい!!!!!


あとあの形アニュラスっていうのね。初めて知ったわ。




…ってね。


それで僕真面目に考えたんですよ。

まあフエラムネはやや知名度に劣るから仕方がないとして、

バームクーヘンはそこそこ戦えるんじゃなかろうかと。

なんで「穴空きスイーツ選手権」ドーナツの一強なんだろうかと。


調べてみたら上記に挙げた他にも、


○自動車の後輪を横滑りさせて同じ位置でグルグル回るテクニック

※路上に残るタイヤ痕がドーナツ型になるため

○建設工事で鉄筋に取り付けるプラスチック製のスペーサー

○豚の喉仏にある軟骨


…ざっと見ただけで、『ドーナツ』の名が借用されている概念がこんなにある。

しかも全部が全部、

形がドーナツに似ているから。

つまり穴が空いているというだけの理由で『ドーナツ』の名を欲しいままにしている。

じゃあアニュラス食品群の中でなぜドーナツだけがこんなにも概念流用されるのか。

それはね。

きっと、

「穴が空いている意味がわからないから」

だと思うのですよ。

バウムクーヘンの穴は棒を刺すために。

フエラムネの穴は音を鳴らすために。


機能的な意味がある。

…でも、ドーナツに穴が空いている理由は誰にもわからない。

現に穴の空いてないドーナツもあるから、やむを得ずの穴でないことは確かです。

そんな意味のない理由のない

文字通り虚無の穴。

だからこそ、

ヒトはそれをいろいろなモノに見立てることができたのです。

意味がない故に、どんな意味でも持たせることができる無限の穴


あるいはそれは、存在を確証できない大切な人の象徴であり。

あるいはそれは、詭弁のための縋り付きたくなるような根拠であり。

あるいはそれは、賑わいを失くしたかつての大都市の姿であった…


エッモォ……


ドーナツの穴には、たくさんの『意味』が詰まっているのかもしれませんね。

さながら、『キュウリ』を刺された『ちくわ』のように…




…さようなら。

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