見出し画像

【映画】幸福の黄色いハンカチ

十数回観ているかも知れない。
夫の好きな映画なので、いつだったか誕生日にビデオテープをプレゼントした。
だけどそれで観た記憶はなく、幾度となく衛星放送で放映されるのを、なんとなく見始めてけっきょく終わりまで観てしまう。
何度観ても飽きないし、そのたびに新しい発見があり、毎回感動する。

若いころから見続けていて、はじめは少し年上だった登場人物が、同じ世代になり年下になり今では子どもたちの年齢になった。
主演は高倉健さんだろうが、武田鉄矢さん扮するきんちゃんの顔が次第に引き締まり、善き本性が拓かれる。

四十年も前の映画だから、時代も移り暮らしも変わった。
劇中カーラジオから"なごり雪"が流れる。原っぱでギターを鳴らしながら歌っているのは"銀座のカンカン娘"
この二曲の流行った時代には二十八年もの開きがあるけれど、同じ舞台にある。
昭和は長かったのだとつくづく思う。

もう何回も観ていて主人公の胸の内を知り尽くしているつもりでいるので、前半の、さりげない日常の場面に涙ぐんでしまう。

あのラストシーン、高い鯉のぼりの竿の先に数十もの黄色いハンカチがはためいているのはお約束の感動シーンだ。

デジタルリマスター効果か憶い出補正か、あの時代の夕張の炭鉱の町の風景が、どこか外国の町ように美しく見える。
水色の屋根と、ハンカチの黄色と、奥さんの葡萄色の衣服のコントラストが見事なのは、新しい気づきだった。

※ヘッダー画像は northcedar2021さんよりお借りしています。
ありがとうございます♪






この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?